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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第3章〜領地開拓・勇者来訪編〜
126/250

107話〜勇者とのファーストコンタクト〜

短めです。

 


 今日は朝から大忙しだ。


 何せ、ルパメント聖王国から勇者一行が到着するのだ。



 編成は、ルパメント聖王国の外交官数名と外務卿。勇者4名。護衛の騎士が300名。兵士が1,000名だ。


 些か外交使節団としては過剰な戦力だが、それ程勇者の名は重い。



 なので渋々と、オルトメルガ王国国王のガイセルも、国内の通過を了承したのだ。



 例え敵国側のルパメント聖王国と、言えどもだ。



 無論その為に王都の警備は、いつも以上に厳重だ。


 王都周辺の都市にも、念の為に即応部隊を配備して、国境の警戒度も上げさせる徹底ぶりだ。



 それ程までにルパメント聖王国は、オルトメルガ王国いや大陸西部連盟から、警戒と共に嫌われてもいるのだ。



 ルパメント聖王国の国教のルパメント教とは、それ程相容れない存在だ。


 なので、こちらの国の教会関係者は、本日は街では殆ど見かけない。



 国民の感情は二つに分かれて居る。


 勇者が来る事を喜ぶ民衆と、ルパメント聖王国の使者を敵視する民衆の二つに分かれて居る。


 まあ、ルパメントの教義には賛同しかねる者が圧倒的多数居るので仕方がないだろう。


 シャルロット姫も勇者とは会う予定があるので、その警護体制に付いての話し合いなどで大忙しだ。


 何とか勇者一行と個人的に繋ぎを持ちたいが、この忙しさだと無理だろう。


 それに身分の問題もある。


 今はまだ一介の騎士の一人である。




 ◆◆◆



 諸々の準備が終わった頃、勇者一行がオルトメルガ王国の王都へと到着した。


 歓迎式典が行われる。


 ルパメント聖王国に嫌悪感を持つものは居ても、今のところ勇者達には歓迎モードである。


 何せ勇者は人類の希望であるのだから。



 歓迎式典は盛大に行われた。


 まあ、政治の事情もあるが一般市民には関係のない事だ。


 幸いシャルロット姫の護衛騎士団員と言うことで、シャルロット姫の周りを警護するだけで、他の場所に駆り出されずに済んでホッとしている。



 各地からも人が集まるとあって、非番の騎士や兵士も駆り出されている程である。



「それにしても、すっごい人だかりっすね。近隣の街や村からも人が集まって大変だって、衛兵の知り合いがボヤいてたっすよ」


 ビットが愚痴を漏らす。


「確かに凄い人集りね。それにしてもルパメント聖王国か……。嫌いなのよねぇあの人間至上主義の教えが性に合わないわ。例え種族が違っても仲良くなれると私は思うのよねぇ」ゴリアティーナもビットの言葉に同意する様に話す。


「まあ、この国と言うか大陸西部連盟の国々で、好きな連中は居ないだろう」ゼイダンも同意する。


「……俺も奴らは嫌いだ………」普段無口なクルジも賛同している。



「みんな分かっていると思うが、揉め事は起こすなよ」とホルセは軽い注意のみに留める。


 彼自身思う所はあるのだろう。



 所定の位置に付き、勇者一行の到着を待っていると門の方から歓声が聞こえて来た。



 どうやら到着したようだ。



 段々と歓声が大きくなって来る。


 暫くすると、勇者一行の姿が見える。



 ッ!やはり彼らはアゲハの友人達で間違いが無い!


 4人の内の2人は確かにアゲハが家に連れて来た事のある人物である。



 飛び出して行きたい衝動を何とか抑えて、平静を取り繕うのに苦労した。



 特に問題もなく歓迎式典は続いて行き、勇者一行と外交使節の一団のみが王城へと案内され、護衛の者達は違う場所に連れてかれる。



 それにしても民衆の反応も素直なものだ。


 勇者一行の周りでは確かに歓声が上がっているが、続くルパメント聖王国の騎士や兵士達には冷たい視線を送り、罵声まで飛ぶ始末だ。


 流石に物までは投げたりはしないが、凄い嫌われようだ。


 特にヒューマン以外の種族は、凄い怖い形相で、視線で人が殺せるのならルパメント聖王国の者達は全員死んでいるだろう。と言えるほどである。



 だが、一応は衛兵達も罵声を止めるように動いている。


 暴動が起こらないのも、勇者一行も加わっているからだろう。




 ◆◆◆



 王族の周りは今回は国王であるガイセルも居るので、近衛騎士団が警護に付きその周りを各王族の護衛騎士団が固める布陣である。


 この後、彼らは別室に通されて服装を着替えてから、パーティー会場に向かう予定である。


 王族も王城へ入ってからは着替えの為に別れる。


 それにしても、一々着替えなければならないとは大変だな。と思う。


 しかもあのドレスは一人で着替えるのは大変で、侍女3人がかりで着替えを手伝って居るそうだ。



 部屋の前や周りを護衛騎士団で固める。


 今回は完全武装である。


 何せ相手は敵対国家群の宗主国とも言えるほど、影響力を持つルパメント聖王国である。


 流石に無いとは思うが、外交使節の中に暗殺者が居る可能性は捨てきれない。


 それにあのルパメント聖王国ならありえる。



 全ては『神の思召し』と言って平気でしそうである。




 着替え終わったのか、シャルロットが部屋から出て来る。


 まるで人形の様に可愛らしい容姿と、ドレスが相まって更に美少女へと変貌した。



 続いて女騎士が出て来る。



 彼女らはほぼ四六時中シャルロット姫の警護に当たる、護衛騎士団でも特別な存在である。



 さて、準備が整ったので会場へと向かう。




更新頻度は中々上がらず申し訳ないです。

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