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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第3章〜領地開拓・勇者来訪編〜
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101話〜個性的な仲間〜

 あの後、他の護衛騎士団のメンバーとは無事に顔合わせが終わりシャルロットとメリアは公務がある為に其処で別れた。



 護衛騎士団で基本的な集団行動を学び、部隊のメンバーと交流を深める。



 訓練が終わった後は、ホルセの元で戦術の講座を受けて、部隊運用を学ぶ。



 騎士は従士や兵士を部下にして、行動する事もある為だ。


 この部隊運用はとても為になる。


 クヴァルムはこれまでまともに戦術や、部隊運用方を学んだ事はない為に、今まではやっつけでやって居た。


 今まで上手く行って居たのは、ひとえにゴーレム兵達が、使役のスキルで強化されて居たからだ。



 クヴァルムが、自身の領地の運営に四苦八苦している時に、風の噂で軍事用ゴーレムが、完成したと聞いた。



 従来のゴーレムよりも素早く、頑丈で、コストパフォーマンスも良い。更に稼働時間も魔石を取り替え可能で運用する事で、格段に伸びた。


 まだ、試作機の段階だそうだが、これが完成すれば、帝国との戦力差を埋める事が出来るだろう。




 帝国には奴隷兵と呼ばれる兵が居り、その殆どは獣人やエルフなどの、人族(ヒューマン)種以外の人種だ。



 そしてごく僅かに犯罪を犯したヒューマンが混ざっている。




 彼らは生き残る為に、死ぬ物狂いで突撃して来る為に、何時もその対処に四苦八苦して居たが、ゴーレムが完成すれば、ゴーレムを当てて人的被害を減らせる予定だ。



 それに同族で無理矢理戦わされている、奴隷兵に同情して士気の低下が、何時も悩みの種でもあった。






 ◇◇◇◇



「よし!クヴァルム。今日は此処までにしようか」


 クヴァルムはいつの間にか仲間内からドゥーエでは、なく名前のクヴァルムと呼ばれるくらいに仲良くなって居た。


「わかりました。ホルセ隊長」



「ホルセでいいよ」


「では、ホルセさんで」


「うん、それでいいよ。じゃあ、今日はこの後昼食を食べに街へ行こうか」



「それがいいっス!クヴァルムは王都の街並みを覚えられ、俺たちは美味いメシを食べられるっス!まさに一石二鳥っスね!」


 そう調子よく喋る男の口調はラントを思い出す。



「ビット。別に奢るとは一言も言ってないからな」


 ビットと呼ばれたの兎の獣人は耳をしょぼ〜んと垂らす。


「そ、そんな〜ひどいっスよ!」


「何が、酷いんだビット?」


 大柄な熊の獣人のゼイダンがビットに問いかける。


 ゼイダンは赤髪茶眼で顎髭を伸ばしている。


 顔も強面で、更に身長は2メートル近くもあり、威圧感も凄い。


 対してビットは茶髪黒眼であり、身長も164cmと低い事もあり、まるで大人と子供の身長差がある。



 熊の獣人は皆大柄で力がある。


 対して兎の獣人は身長が低いが、索敵能力が獣人種の中でも五指に入る程である。


 更に兎の獣人は健脚で俊敏性に優れている。






 ○補足説明○


 シャルロット姫護衛騎士団は全五部隊で構成されて居り、一部隊約6名の騎士で、その中の一人が部隊長を務める。


 その下に従士、兵士が付く。


 従士や兵士の数は部隊ごとに変動する。


 それは部隊ごとに役割が異なるからだ。


 無論シャルロットを守る事に対しては一緒である。




「ゼイダンさん。そりゃあクヴァルムの歓迎会の意味も込めて、ここはホルセさんが皆に奢るところっスよね?」



「そうか。ならビットお前が奢れば丸く収まるな」



「えっ!?ちょっ!クルジさん!」


 クルジはヒューマン種で身長も平均的(人族の中で)であり、影の薄い感じの人だ。




「そうよ。ビット。貴方が奢りなさいな」

 高圧的にそう言ったのは、第一部隊の紅一点アシュリーである。

 彼女は伯爵令嬢でありながら、レイピアの使い手であり、シャルロット姫に心酔している。


 なので、守護騎士であるメリアをライバル視している。


 それにクヴァルムは初めて金髪縦ロールを見た。



「そ、そりゃないっスよ。お嬢!」


「五月蝿い。黙りなさい」


「しょ、しょんな〜」


「あら、あらそれは流石に酷いわよ。アシュリーちゃん」


 野太い声で女口調のこの女性?は一見ゴリラの獣人に見えるが、れっきとしたヒューマンである。



 顔には厚化粧をして居り、立派な体格も合わさり恐怖を掻き立てる。


 実際クヴァルムも初見で見た時に、新種の魔物か!と思わず腰の柄に無意識のうちに手を添えて居た。



 剣と言えば、この騎士団の騎士達の武器は、自由で各々が、各自使いやすい物を使用出来る様であった。



 皆クヴァルムの剣がミスリルソードであると、知り羨ましそうにして居たのも居たが、自分で調達した物だと言うと、中には尊敬の念を露わにする人物も居た。


 閑話休題。



 この人ゴリアティーナは、実際はとても気の良い人物で、家事全般を完璧にこなし、女性であるアシュリーとはとても仲が良い。


 そしてゴリアティーナはキャスラン子爵家の嫡男であるとのことだ。


 まあ、本人曰く嫡男ではなく、長女との事だ。



「そうかしら?ゴリアティーナちゃん?」


「ええ、仲間なんですから私達は」


「わかりましたわ。ビット少し言い過ぎた見たいね」



「いいっスよ。じゃあ食べに行くっスか?」



「そうねぇ。私のオススメの店があるからそこに行きましょう?」


「ゴリアティーナのオススメの店か」


「ええ、ゼイダン。大食らいの貴方でも満足する筈よ?」


「ならば、迷う必要はない。其処にしよう」


「他のみんなも良い?」


 異論がない様だ。



「では、行きましょうか」



 7人はゴリアティーナのオススメの店に向かって練兵場を出て、街へと繰り出して行く。









 名前:ホルセ・フォン・ニルシナル

 性別:男

 年齢:36歳

 身長:181cm

 容姿:金髪緑眼

 人種:獣人

 シャルロット姫護衛騎士団部隊長

 狼の獣人

 ニルシナル子爵家次男




 名前:ビット・ド・ユング

 性別:男

 年齢:19歳

 身長:164cm

 容姿:茶髪黒眼

 人種:獣人

 シャルロット姫護衛騎士団

 第一部隊員

 兎の獣人



 名前:ゼイダン・ド・パウワー

 性別:男

 年齢:29歳

 身長:201cm

 容姿:赤髪茶眼

 人種:獣人

 シャルロット姫護衛騎士団

 第一部隊員

 熊の獣人




 名前:クルジ・ド・シャード

 性別:男

 年齢:26歳

 身長:175cm

 容姿:茶髪茶眼

 人種:ヒューマン

 シャルロット姫護衛騎士団

 第一部隊員

 影が薄い



 名前:アシュリー・フォン・グラハム

 性別:女

 年齢:21歳

 身長:173cm

 容姿:金髪碧眼

 人種:ヒューマン

 シャルロット姫護衛騎士団

 第一部隊員

 伯爵令嬢でありレイピアの使い手

 仲間内からお嬢と、呼ばれている



 名前:ゴリアティーナ・フォン・キャスラン

 性別:女?(男)

 年齢:27歳

 身長:195cm

 容姿:桃髪青眼

 人種:ヒューマン

 シャルロット姫護衛騎士団

 第一部隊員

 一見ゴリラの獣人の様に見える。

 こう見えて子爵家の嫡男である。








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