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ゴーレム使い  作者: 灰色 人生
第2章〜王都へ〜
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85話〜対軍演習・二日目・後編〜

 


 ◆◆◆◆◆



 ガリバルス将軍は「遊撃部隊に合図を出し500騎の内半数をこの敵騎馬部隊に当てろ。残りの半数はまだ、敵の隠し玉がある可能性があるのでその場に待機して臨機応変に対応する様に指示を出せ!」


 伝令は敬礼して魔法士部隊の方に行き合図の火球と狼煙を上げて指示を出す。




 合図を受けた遊撃部隊は直ちに行動に移る。



 部隊を素早く二つに分ける。


 実力が高い者達を中心に本陣へと援護に向かわせて残った半分は他に迂回して居る敵がいないか索敵範囲を広げる。


 クヴァルム達黒鴉傭兵団は救援部隊に選ばれたので本陣を助けに馬を駆けさせる。



 黒鴉傭兵団はゴーレムだけあり一糸乱れぬ突撃陣形を築き本陣を急襲している敵精鋭騎馬部隊の横腹を食い破る様に突き抜けた後に反転して先頭を追いかける。



 ◆◆◆◆◆


「隊長!敵騎馬部隊の突撃により後方の部隊が取り残されてしまいました!」


「構うな!我々の目的は東軍総大将ガリバルス将軍の首ただ一つだ!例え横の戦友がやられ様とも足を止めずに突き進め!」


 隊長と呼ばれたこの精鋭騎馬部隊の部隊長は部下の者をそう叱咤して前を見据える。



 西軍の主力は現在東軍の中央軍を突破せんと突撃をして居りそれを阻止すべく動いた東軍全体が前のめりになった瞬間西軍から選抜された騎馬騎士100騎が後方から奇襲して一気に敵総大将の首を取るのが、この作戦の肝であり他の部隊は全て囮だ。


 この作戦が失敗すれば西軍は一気に形成不利になるだろう。



 現在も半包囲され徐々にこちらの損害が増えて行っている。



 他の隊員もわかっているのか「おう」と短く応えてそれ以降は味方の損害を気にも止めずに我武者羅にガリバリス将軍目指して突き進む。



 ◆◆◆◆◆



「主様。どうやら敵はガリバリス将軍ただ一人だけを目指して突き進んでいる様ですね」


 リーゼの言葉に頷き


「そうだな。総大将をやれば敵の勝ちになるな。だがそうはさせんよ。速度を上げるぞ」


 クヴァルムの命令で更に速度を上げた黒鴉傭兵団は他の遊撃部隊の面々を置き去りにするほどの速度でぐんぐんと速度を上げて、遂に敵騎馬部隊の先頭に追いついた。



 敵騎馬部隊は味方の防御陣を破りながら進まなければならないのに対してクヴァルム達は味方に道を開けさせて進むので追い付くのは簡単だ。



「よし!行くぞ!」


 クヴァルムの掛け声と共に遂に先頭に突撃する。



 敵は精鋭だけあり冷静に対処するが、クヴァルム達の勢いは止められず削られて行く。


 クヴァルムが槍を一閃するごとに確実に敵騎士を一人、また一人と倒して行く。



 更に敵はこちらが人間だと思って居りゴーレム兵だと気付かなかった為に一撃の重みが違う事に気付かない。



 ゴーレム達の槍による突きを払おうとすれば力負けしてそのまま胴に一突きくらい落馬して行く。



 一応魔法で保護されているとは言えど多少の怪我はやむを得ないだろう。



 槍による攻撃や体当たりに敵騎馬は徐々にその数を減らして行く。



 対してこちらは馬は流石にへばったのか少しずつこちらも戦線離脱して行くが、馬上のゴーレム兵は疲れ知らずの為に休まず攻撃を加える為に敵騎馬騎士達は体力の限界で次々と落馬して行く。



 クヴァルムとて疲れとは無縁で無く、あと一戦で限界であろう。


 そして最後の相手に選んだのが敵騎馬部隊の隊長の男だ。



 敵騎馬部隊の隊長もこちらに気付いたのか、槍を振り回しながら突っ込んで来たので、それを受け止めて、手首の返しとなどを活かして槍を思い切り巻き上げ、弾き飛ばす。


 槍は宙を舞い飛んで行く。


 まさか弾き飛ばされるとは思わなかったのか唖然とした敵騎馬部隊の隊長に一突きを入れて戦闘不能にする。



 そうしていると追いかけて来た他の遊撃部隊の面々も到着して後は彼らに任せて暫く休息を取る。



 暫くすると急襲して来た敵騎馬部隊は全滅したが、こちらも少なくない損害を出した。




 そして前方に目を向けると敵は中央突破を諦めて包囲網の薄い場所を突いて離脱した。



 それを追撃した部隊はまさか、まだ敵が伏兵を隠し持っているとは気付かず森の手前を通り過ぎた時、森から矢が降り注ぎ敢え無く追撃を断念した。



 双方陣形が滅茶苦茶になった時に演習の終了を報せるラッパの音が鳴り響き、今日の演習はこれまでとなった。



戦闘シーン難しい。

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