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影は猟奇的に微笑んだ  作者: 森林
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それは俺の歩みと影

拙い文章ですがよろしくお願いします。

 影を自覚したのはいつの頃だったか。

 俺が影というものを認識したのは小学校低学年ぐらいの時だった気がする。

 学校の帰り道、夕日から逃げるように伸びる影は俺をずっと見つめていた。

 同じ動きをし、太陽の向きによって少しおぞましくなる黒。

 そのとき俺は、影に一抹の恐怖を覚えた。覗けば覗くほどの黒。漆黒というには薄く、そこにいるのは闇だった。

 俺は闇に耐え切れず逃げ出した。影から逃げ出した。どこまでも付いてくる影。走って走って走って、それでもそこにいる影。

 そのうち太陽が沈み、僕の影が消えた。そのとき俺はひどく安堵した。でも気づいてしまった。

 俺が一面の影に呑まれていたことに。

 気づけば俺は泣き出していた。


 それからも俺は影に反抗し続けた。

 影に石をぶつけたり、光を当てたり。でも影はなんでもないように僕の前に居た。

 影おくりをしたこともあった。

 影を眺めては空に送る、それの繰り返し。

 結局いくら空に送っても影が僕の前からいなくなることはなかった。


 中学校に上がる頃には影に対して何かをするということは無くなっていた。

 諦めた訳ではないのだが影に対する意識も心からの消えてしまっていた。影は何一つ変わってはいないというのに。

 歳をとるにつれ、影が俺に……いや、俺が影に慣れてしまったのだろう。

 いつもそこに居るのが当然だと、学校社会の中で学んでしまった。

 こうして影は俺の一部になった。

 影に対して当たり前のように無意識で無関心になった。

 影はいつだって俺を見ていたのに……。

お読みくださりありがとうございました。

評価の方よろしくお願いします。

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