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MoonLit  作者:
Black Moon
94/105

第17話「Leap」

読んでくださる方に、合う作品であることを祈りつつ。


2018/02/05 次回予告を追記。

 あれは、俺がガキの頃。

 親父に言われて向かった討伐先で、遣り過ぎた事があった。

 あの時、親父が怒ったのは、気に入っていた山を消し飛ばしたからだと、今の今まで思っていたが、本当は違ったんだ。

 最後に付け加えるように言ったあの言葉、あの言葉こそが真実だったんだ。


神気じんは、無尽蔵むじんぞうに在る訳ではない! ピークを過ぎれば回復しなくなる」


 俺の神気……テメェの喰いモンが減らないように、釘を刺したんだ!



 フェリオスが横に振った剣は、傍に居た鷹也の首をね、そのまま流れるように下から上に、剣を振り上げた。

 剣から放たれた真空波は、一直線にクロノスに向かい、更にそれを追うように、フェリオスは滑空する。


「なんだと!」


 さぁ、どうする親父!

 リープか?

 リワインドか?

 流石に親父でも、判断を迷う筈だ。

 術を優先すれば、コイツ(真空波)をけられない!

 受ければ、俺が畳み掛ける!


「どうする? 親父ーッ!」


 すると真空波が当たる寸前で、クロノスが姿を消した。


「だろうな!」


 そう言うと、フェリオスは反転し、首の無い鷹也の体に向け、無数の真空波を放った。


 あの状況で瞬間的に判断できる最善の選択肢は、瞬間移動しかない!


 そう考えたフェリオスは、恐らく次に現れるであろう場所、鷹也の体へ向け、一心不乱に剣を振り続ける。

 だが、クロノスの現れた場所は――フェリオスの背後だった。


「お前にとっては、初めてなんだろうが、わしは二度目だ」


 そう言って、背後からフェリオスの右肩を掴んだ。


「いつの間に、リープを?」


「リープとは、そう言うものだ」


 咄嗟にフェリオスは、ブレイズを唱える。

 右手に膨れ上がるブレイズを見て、クロノスは笑う。


「その体勢から、儂の口を狙うか? フェリオス?」


「俺にかまって良いのか? テメェーの餌が無くなるぞ……」


「フェリオス、あと一歩、考えが足らんかったな。グレイスにリザレクションが有るのに、儂に無いと思うのか?」


「それを聞いて、安心したよ」


「安心だと?」


「ドラキュラ! 後は、任せたぞ!」


 そう言ってフェリオスは、自分の口へブレイズを放った。


 俺だけで、何度リープやリワインドを使った?

 もう使えないんじゃないのか?

 これ以上使えば、奴の神気の方が上回る筈だ。


「な!」


 父と同じように、自分の体内も炎耐性が無いと考えたフェリオスは、自分の神気をクロノスに与えない為、自害を選んだ。

 フェリオスの体は、一瞬にして灰になり、風に流れ、空に舞う。

 風の音が、まるでフェリオスが笑っているように聞こえ、クロノスを苛立たせた。


 クロノスは、目を閉じ、鷹也の身に手をかざす。

 リザレクションによって蘇った鷹也は、再び、クロノスと対峙する。


 あいつ(フェリオス)が居ない……やられたのか?

 だが、取り込まれた感じはしないな。


 クロノスが両手を広げた時、鷹也は分解されたことを思い出し、剣を呼ぶ。


 来い!


 フェリオスの手から、こぼれ砂浜に突き刺さって居た剣が、鷹也の右手へ転移する。


 あの原子分解だけは、喰らってはいけない!

 その前に、攻撃を!


「ん? アンチフィールドか……まぁ良い、どの道、こいつ一人で終わらせるつもりは無かったのだ」


 斬り掛かってきた鷹也を半身でかわし、背後に回って右肩を掴んだ。


「させるか!」


 鷹也は、自分の身もろとも、クロノスを切り裂いた。


 出来るんだろ?

 俺にも、戻れ!


 鷹也の切り離された筈の下半身が、上半身へと戻る。

 だがそれは、クロノスにしても同様だった。

 しかし、それを見たクロノスは、眉をひそめる。


 神技を覚えつつあるな……。


「妥協に、妥協を重ねざるを得んとはな……出直すとするか」


 クロノスは、瞬間移動で鷹也との距離を取るように遥か上空に浮かぶと、目を閉じ両手を広げる。


「今度こそ、逃がさん!」


 なに!?

 こ、今度こそ……だと?


読んでくださって、ありがとう。




人間の人間による人間の為だけの国を築いた。

次回「第三世界」


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