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MoonLit  作者:
Once In A Blue Moon
68/105

第19話「Resurrection 後篇」

読んでくださる方に、合う作品であることを祈りつつ。

「そろそろ、始めようか? 無駄話をしに来た訳では無いのだろ?」


「ヴァンパイアに戻ったからといって、図に乗るな。あの程度にも、勝てなかった奴が……」


「あの程度? そうでもないさ、アルベルトに似た資質も感じたからな」


「資質? 神の威光と勘違いしたんじゃないのか?」


「それは無い……お前からは、何も感じないからな」


「減らず口を!」


 言葉を発すると同時に、横に振られた左の手刀をカイルは、難なく受け止めてみせた。


「最後の質問だ。貴様の他に神は、あと何人いる!」


「それを聞いてどうする? 攻撃一つ止めたくらいで、いい気に成るな!」


 グレイスの予想に反して、カイルはグレイスの攻撃をことごとく受け止めてみせた。

 だがそれよりも、その膨れ上がった妖気の大きさに、グレイスは驚愕する。


「馬鹿な……メイヲールを越えているだと……」


「私の敵は、元より貴様だからな。メイヲールは、ただの通過点に過ぎない」


「なるほど、親父が討伐命令を下す訳だ。だがな、それでも、俺の敵では無い!」


「それはどうかな? 貴様のような負けを知らないタイプは、才能だけで闘おうとして、努力を怠るからな! スピードも、パワーも、あの頃と変わっていない。攻撃も単調だ!」


 グレイスの回し蹴りをかわし、受けるだけでなく、避けても見せた。

 幾ら速くとも、攻撃が単調であれば、始点から終点が予測できる。

 パワーもスピードも、僅かにグレイスの方が上であるのだが、闘いの経験に差が出た。


 怖いのは、法術だけだ!

 貴様に、詠唱の時間はらん!


 体術で勝負が出来ると判ったカイルは、受けるのを止め、攻撃を開始する。


「その程度のスピードでは、俺に一生当たらん!」


 しかし、緩急かんきゅうをつけた攻撃に惑わされ、グレイスはブロックを余儀よぎなくされる。


「覚えておくがいい、速いだけが攻撃ではない」


 おくれを取っているグレイスではあったが、このギリギリの闘いを楽しんでいた。


「いいぞカイル、こうでなくてはな! お前を生かした意味が無い!」


 互いに致命傷はおろか、掠り傷一つ付けられない攻防が続くことに、カイルは焦った。

 このまま消耗戦が続くことになれば、回復術のあるグレイスが圧倒的に有利だからだ。

 また、それ以外にも法術が無いとも限らない。


 どうする?

 一瞬でもいい、致命傷を与える隙を作らねば、私に勝ち目は無い。

 そうだ!

 アルベルト、技を借りるぞ!


「な、なんだと?」


 グレイスの目前で、三体に分裂していくカイル。

 カイルの本体を辛うじて目で追えていたのだが、本体と思われた体に妖気が無く、一瞬だが、妖気の在る方に意識が向いてしまう。


 カイルには、その一瞬で十分だった。

 グレイスの腹を蹴り吹き飛ばすと、体勢が整えられないグレイスを追い滑空する。


「フリィィィ……」


「その技は見た!」


 カイルは、自分の左腕を切り落とすと、まるで居合い抜きのように、それをグレイスへと投げた。

 一直線に向かった腕が、グレイスへ届く前に凍りく。


「何!?」


「その術で凍る対象は、一つだけだ!」


 凍った腕が床へ落ちるよりも速く、カイルの発光した右腕がグレイスの胸を貫く!

 そして、間髪かんはつを容れず、胸から心臓をもぎ取り、それを握り潰した。

 握った拳の隙間から、血が飛び散り、カイルの顔を赤く染める。


 血を吐き倒れるグレイスは、それでも強がっているのか、ヘラヘラと笑いながらカイルに問い掛けた。


「よく凍る対象が、一つだと判ったな」


「その技を二度も見たからな」


「二度?」


「私の時もそうだったが、私の執事エッカルトの時も、その他が凍ってはいなかった」


「流石だな、俺が認めただけのことはある」


「もう一度聞くぞ、神は何人いる?」


「それを聞いてどうする?」


「狩る」


 その言葉を聞いてグレイスは笑いながら、その身を起こし立ち上がる。


「違う違う違う違う、お前は、何を勘違いしているんだ。まさか、俺に勝った気でいるのか? 全知全能の神に、不可能など無い!」


 グレイスは、細い目を大きく見開き詠唱する。


「さぁ、仕切り直しだ! リザレクション!」


まずは、前回のカイル治療の際に、呪文が無かった訳から。

それは、治療の英語がトリートメントだったからなんです。

「トリートメント!」

なんだか『痛んだ髪を治す魔法』みたいで、ちょっとヤだなーってねw

他にも、キュアだとか、ヒールだとか候補はあったんですが、自分の中でシックリこなくって、呪文は無しとなりました。


で、呪文と言えば、最後のリザレクションですね。

意味は、復活です。

実は、この回、前後篇に分けたくなかったんです。

それは、復活の意味をカイルにみせかけて、実は違うんだよってしたかったからなんですが、どうも、この後篇部分を作るのに時間喰いそうだったんで、分けることにしました。

リザレクション……キリストの復活があるだけに使いたかったものではあったんですが、今後、苦しめることになりますね、物語を作る上で僕がねw

鷹也戦でね。

「え? 闘うの!」って思う人は、流石に居ないよね?


で、リザレクションといえば、格闘ゲーム好きな僕としては、思い出深い物だったりします。

それはストリートファイター3のボス、ギルが使うスーパーアーツなんです。

やったー! 勝ったー! エンディングだー!と思ったのも束の間、

「リザレクション」の声と共に、HP全回復!

筐体に向かいながら、唖然としたのも、今となっては良い想い出です。


さて、いよいよ物語の時間軸は、2話の続きへ戻ります。


次回「LunarEclipse」

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