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MoonLit  作者:
Once In A Blue Moon
64/105

第15話「カーテンコール」

読んでくださる方に、合う作品であることを祈りつつ。

 グレイスは、楽しみを奪われ、魂が抜けたようになっていた。

 淡々と父の命に従って、機械のように処理していく、そんな日々を過ごしていた。


 あぁ、もうあんな楽しい舞台を観る事は出来ないだろう。

 クライのせいで、全てのヴァンパイアが居なくなった。

 泣きたいのは、こっちの方だよ。


 残ったのは、人間だけか……。

 人間?

 そうだ、人間で新しい舞台をすれば良いじゃないか!


 グレイスは、その日から、人間相手の舞台を始める。

 これが意外と面白いことに気付いた。


 最初は、些細な悪戯いたずらから始めたのだが、割りと簡単に争いへ発展する。

 国が違うと言うだけで不信感が在るようで、ちょっと背中を押すだけで、戦争になったのだ。

 ヴァンパイアという不安要素が世界から消えたにも関わらず、人間同士の争いは絶えなかった。


 なるほど、親父が夢中になる訳だ。


 グレイスは、思うがままに人心を惑わした。

 しかし、グレイスはり過ぎてしまう。


「何をしているのです、兄上」


「ク、クライか……」


「私の名は、そのような名ではありません!」


「すまん、クライスト」


「で、何をされていたのですか?」


「あ、あぁ、親父様の命令でな……」


「そうですか、では、父上に確認をさせてもらいます」


「ま、待ってくれ! ちょっと親父様の真似ごとをしただけなんだ、見逃してくれ!」


「父上の真似ごと? 争いを起こすことがですか?」


 いかん!

 親父に知られれては、間違いなく俺が消される!

 どうせ、知られるのなら!


「お願いだ、クライスト!」


 そう言って、膝を付き、頭を地面に擦り付けた。


 近づいて来い、クライ!


「この通りだ、もう二度と遣らない、だから親父様だけには」


 もう一歩だ!


「止めてください、兄上。頭を上げてください。ですが、判断は父上にして頂きます」


 そう言って、クライストは、グレイスの肩に手を置く。

 と同時に、グレイスは顔を上げ。


「フリィィィーーーズ!」


 だが、目の前に居た筈のクライストが居ない。


「何の真似ですか?」


 後ろから肩を掴まれる。


「ち、違うんだ、クライ……」


「私は、そんな名ではない!」


「す、済まない、クライスト。冗談だよ、冗談」


「ジーザスクライストの名に於いて」


「止めてくれ、お願いだ!」


「次元の狭間に消え去るいい、悪魔め! ディメンション!」


「いいか、よく聞け、クライ! いつか、お前のその性格が、お前自身の首を絞めることになるだろう」


 そう言い残し、グレイスは空気に融けるように消え去った。


 そして、


 二千年の時を経て、


 再び、役者は揃う。


読んでくれて、ありがとう。


そろそろ、この辺で言わないとアカン気がするので……作品はフィクションですので、作品中に出てくるキリストは、同姓同名の違う人物とお考えくださるよう、お願い致します。


次回「知らない理由」

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