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分からないんだ、なんでこんなもの書いたのか 楽しいからいいけど

清く正しく学園生活を、が第一規則の共学になって五年目の白鴎学園。

しかし未だ女子の数、十人。

そして、白鴎学園は清く正しく学園生活を、とは程遠いホモと変態共の巣窟。

これは、そんな白鴎学園に通う少年少女達の戦い(?)の記録である。



男の子なのに見た目は女の子

白鳥 飛鳥


女の子になりたい男の子

服部 夜七郎


男の子になりたい女の子

鴻田 莉奈


飛鳥の彼女

大澤 菜柘葵


キング・オブ・変態

東 昭宮


変態ちゃう 真人間や

和泉 白


ゴーヤは武器です

神永 夢月


変態でも奇人でもありません

羽柴 ミルクティー


変態なんて心外です 武器は竹串

花影 琉奈


Cカップはロマンです

有栖川 天凛


爆弾魔の異名を持つ爆弾野郎

川鳥 家鴨


迫り来る(ホモ)は容赦なくぶちのめします

岡島 圭


女装命

葦崎 ハジメ


踏んづけられるのは快感です

青桐 海


夢(夢月さん)に手を出したら処刑だよ? 武器(?)は毒生物

嗣裏 冬狗


盗難自転車でパトカーを撒くのは日常茶飯事

黒鏡 狐



これはエブリスタでの、とあるサークルの企画用小説でした

もはや作者も何を書いてるのか分かりません。

意味不明全開で突っ走れ!



変態同盟の皆様方はエブリスタで活動中のリアなクリエイターさん達(今は活動してない)です



ーーーーーー



体育祭も無事済んでもうすぐ学園祭ですね


え?どこが無事済んだって?


競技中にバイクで爆走するなんて、いつものことじゃないですか


全裸で競技に挑む変態がいた?

それも無視しましょう


デカイクマのぬいぐるみを抱いて、屋上から飛び降りて死んでやる、って叫ぶオタクがいた?


これも無視しましょう


本当に飛び降りたって死にはしません。だって白鴎学園の生徒ですよ?


心臓を串刺しにされて、脳を潰されたって死にはしません


だって白鴎学園の生徒だもの


意味不明な野郎共が集まる場所、それが白鴎学園ですよ


では、ご覧あれ



ーーーーーー



「なぁ、夜七郎がこの衣装なのは分かる。なんで俺までこんな衣装なんだ?」


おや、学園のアイドルと人気の飛鳥君が不機嫌そうです。

そりゃそうですよね。渡された衣装が猫耳メイド服では。

しかも露出度が高いです。

ですが似合いそうです。

夜七郎君に渡された衣装は、普通のよく見るメイド服なのが気になりますが。


「いいじゃねーか。白鳥なら絶対似合うって。着てくれよ」


そう言うのはクラスメイトの葉山君。

ちなみに学園祭が近づいているので、白鴎学園の生徒達は準備で忙しくしている、はずです。


「こんなもん着るか!俺は男だ!メイド服なんか死んでも着るかあああぁ!」


飛鳥君、そう絶叫して猫耳メイド服を投げました。


「じゃあ白鳥君、そっちのちょうだい。私そっちがいいわ。可愛いから」


流石夜七郎君。すかさずキャッチ。

ものすごい喜んでます。

誰もが羨むようなイケメンなのに、なんだかもったいないですね。

身長も高くてスタイルも抜群なのに。

きっと神様のイタズラですね。


「ちっ……せっかく三万も出して買ったのに」


葉山君がぶつぶつと呟いてます。

てか、メイド服に三万も使ったんですか。


「おい、そこ!ふざけてねぇで準備しろ!」


大声を張り上げるのは、学級委員長の張山はりやま君。

ふんどし一丁の君が、一番ふざけてると思うのですが。

まぁ、ほっときましょう。


「あぁ、憎い……、子宮というものが憎い……。胸も憎い……。女として機能するこの身体が憎い……。切り離せないものか……。このナイフで……。子宮が憎い。何故、望んでもいないのに生理というものが来るのだ。さくっと切り離したい。憎い、憎い、憎い……」


莉奈さんが今日もナイフを見つめて、ぶつぶつと血走った目で呟いてるようです。

そんなサバイバルナイフで素人の手で子宮なんて切り離したら、痛みと出血多量でショック死ですよ。

あ、でも莉奈さんなら血走った目をしながら気合いで耐えそうなので、ある意味怖いですね。

そういえば夜七郎君は、いつの間にいなくなったんでしょうか。

まぁ、そのうち帰って来るでしょう。


「そこまで切り離したいんなら、病院で手術したらいいんじゃね?」


葉山君が無神経に言い放ちました。

スコンッ、と鮮やかに葉山君の眉間にサバイバルナイフが突き刺さりました。

血を吹き出しながら、ばったりと倒れました。

綺麗に眉間のど真ん中に刺さってます。

流石莉奈さん。学園一のナイフ使いの技ですね。


「ふん。苦しい家計をやりくりして、この学園に通わせてもらっとるんだ。これ以上迷惑かけられるか」


家庭の事情があるんですね。そこは触れないでおきましょう。



おや?バイクの音がしますね。

バイクが校庭を爆走するのはいつものことですが、どうやらバイクが近づいてるようです。

教室に。

ん?教室……?

外を見た何人かの生徒が、一斉に窓から離れました。

そして、


ガッシャアアアアアン!!


「イヤッハアァァァァァッ!!今日もバイクを盗んで来てやったぜ!」


バイクが机に引っ掛かり、バランスを崩して運転していた変態が壁にめり込みました。

自業自得ですね。

バイクはと言うと、哀れ葉山君!バイクに撥ね飛ばされました!

その拍子にナイフが抜け、莉奈さんの手に帰りました。

しかし、流石白鴎学園の生徒の皆さん!

バイクで窓ガラスを突き破って叫ぶ変態がいても、動揺すらしません!

と、言うより無視です。

慣れてしまったんですね。


「誰だあぁぁぁぁぁ!!窓ガラスを破りよった馬鹿者はあぁぁぁぁ!!」


ばぁんっ!、と勢いよく教室のドアが開きました。

生徒指導担当の有河ありかわ先生です。

他の学校にも行ってるようで、いない日の方が多いのですが、運が悪いですね。

有河先生のいる日にバイクに乗って窓ガラスを割るなんて。

有河先生に捕まったら最後、十時間は確実に説教です。

下手したら一日中。

なので、いくら白鴎学園の生徒でも、有河先生を怒らせることはまずしません。

きっと今日、有河先生がいるとは知らなかったんですね。

有河先生が壁にめり込んだ変態を発見しました。


「ほーお、貴様か。余程俺と話したいようだな。どれ、ちょっと来い。大いに話してやろう。バイクのこともな」


「ごべんなざい!もうじまぜん!それだげは勘弁じでぐだじゃい!ゆるじで!」


もはや何を言っているのか分かりません。ものすごい涙です。

有河先生はバイクを肩に担ぎ、むんずと変態の襟首を掴むと、問答無用で生徒指導室に引き摺っていきました。

変態の断末魔が響き渡り、ふつりと途絶えました。

生徒指導室で説教が始まったんですね。

話が逸れちゃいましたね。戻しましょう。



ーーーーーー



変態が有河先生に連行されて数分経った時、またもやバァン!っと勢いよく扉が開きました。


「飛鳥君!何か突っ込む音がしましたけど、大丈夫でしたの!?」


飛鳥君の可憐な彼女の菜柘葵さんです。

どうやらバイクが突っ込む音を聴いて、走って教室まで来たようですね。


「あ、うん。大丈夫」


それを聴いて、菜柘葵さんはほっとしたように息を吐きました。


「よかったですわ。私の飛鳥君に傷をつけようものなら、この傘で串刺しにして、我が家の可愛い虎のアダムの玩具にして差し上げますわ」


黒くちょっとばかし大きい傘を握り締め、何かに憑かれたような笑みを浮かべます。

怖いですね。

黒い傘の餌食になった者は数知れず。問答無用で串刺しです。

逃げようとも、どこまでも追いかけて来る彼女の猛追から逃げ切った人物は、きっといないでしょう。

学園一、最凶の追撃者と謳われているのが彼女、大澤 菜柘葵なのですから。あ、一人だけ彼女の猛追から逃げ切った人物がいましたね。

まぁ、この人のことは後々話すとしましょう。


「白鳥君、着替えてきたんだけど、似合ってる!?」


扉をぶっ飛ばす勢いで扉が開きました。

夜七郎君です。


「なんじゃこりゃーー!」


葉山君が復活して叫びました。そして、夜七郎君に飛び付きました。

詳しく言うと、夜七郎君の胸に。


「なにさらすんじゃーー!!」


胸を鷲掴みにした途端、夜七郎君の拳が炸裂しました。

哀れ葉山君。また宙を舞いました。


「で、似合ってる?」


くるり、と可愛らしく振り向きました。


「似合ってるよ」


「似合ってますわ。流石、夜七郎さんですわね。完璧ですわ」


まさにイリュージョンですね。ちょっと背の高い女の子にしか見えません。

長い髪はカツラでしょうが、胸はどうなってるんでしょうかね。

本物にしか見えません。

まさにイリュージョンです。


「夜七郎、お前は何故、男として申し分ない身体を、そんなつまらない物で包むんだ?」


莉奈さんが不満そうに言いました。

まぁ、彼女……いや、彼から見れば顔もスタイルも申し分ない夜七郎君が、猫耳メイド服を着るのが納得いかないのでしょう。


「莉奈こそ、可愛いくせに何言ってんのよ。私は莉奈の容姿が羨ましいわ。白鳥君の容姿も羨ましいけど」


「やめてくれ。俺は男だ」


飛鳥君がやだやだという風に手を振った時です。


「男でも本物の女以上に可愛いから、東さん困っちゃう」


誰かが、飛鳥君に背後からがっしりと抱きつきました。

…………出ましたね。変態東(あずま)さんです。

菜柘葵さんの猛追を唯一逃げ切った、ただ一人の人物です。

飛鳥君に抱きついたのですから、菜柘葵さんは黙っていません。


「私の飛鳥君に何さらすんじゃーー!」


華麗なる豹変。いつもの可憐さはどこへやら。


「やだなー。挨拶じゃないか。さぁ!飛鳥ちゃん!俺とあっつ~い濃厚な時間を過ごそうじゃないか!」


「ぎゃあああああああ!」


哀れ飛鳥君。東さんに連れ去られました。

ものすごい勢いでどこかへ行きました。

眼鏡をかけた少女が、見つめているとも知らずに。

眼鏡の奥の瞳が、きらりと輝いています。



ーーーーーー



体育館の倉庫にやって来た東さん。

素早く扉に鍵を閉め、マットに飛鳥君を寝かせました。

と、言うより押し倒しました。


「さぁ、飛鳥ちゃん!そんな顔しないで、俺に全て任せてくれれば大丈夫!」


そう言って飛鳥君の服を脱がせにかかります。


「ぎゃああああああああああ!!脱がせんな!誰が男にヤられてたまるかぁ!」


必死に抵抗する飛鳥君。しかし、いかんせん力が及びません。

上着のボタンを全て外されてしまいます。


「いやあああああああああああ!!胸を触るなぁ!」


飛鳥君の悲鳴など何のその。完全無視です。

華麗にスルーです。

上半身だけでは飽き足らず、下も脱がせにかかったその時です。


バギッという音を立て扉がぶっ飛び、


「ファイトォ!!」


そんな掛け声と共に、東さんの服をむんずと誰かが掴み、


「いっぱぁーーっつ!!」


ぶんっとものすごい勢いで東さんを投げ飛ばしました。

(これの元ネタが分かった人は、作者と話が盛り上がることでしょう)


「白鳥、大丈夫か?すまねぇな、うちのアホなド変態が」


「しろさん……助かった、ありがとう」


飛鳥君の目の前に立っているのは、和泉(いずみ) (しろ)。通称、しろさん。

結構筋肉質な身体をしています。

顔はそこそこ整っています。

ちょっと見た目は怖いですが。


「全くなのね。東さんは目を離したらこれだから。後で縛り上げておくのね。ごめんね。白鳥君。あの変態、後で懲らしめておくから」


しろさんの後ろに立っていた少女が、眼鏡を人差し指でくいっと上げてそう言いました。

眼鏡をかけた少女は神永(かみなが) 夢月(むつき)さん。無表情で東さんに視線を向けます。


「しろさん、東さんをよろしくなの」


「おうよ」


しろさん、壁にめり込んだ東さんをむんずと掴み、壁から引き剥がします。


「酷いな~しろさん。何もあんなに本気で投げることないじゃないか。それとも、俺と一緒にやりたかったのかい?」


懲りずにとんでもないことを言ってます。


「アホか。それはお前だけや」


「え~、そんなことないでしょ~。ねぇムッチー?」


瞬間、東さんの顔面に木刀が直撃しました。

見事に顔面陥没しています。

木刀は夢月さんの手に握られています。

くいっと眼鏡を上げ、


「ムッチーはやなのって、いつも言ってるのね」


しろさんと飛鳥君が、夢月さんを恐怖の目で見つめています。

夢月さん、恐るべし。


てか、夢月さんは木刀をどこから持ってきたんでしょう?

隠し持ってたんでしょうか?



ーーーーーー



「よし。これでええな」


しろさんがパンパンと手を叩き(はたき)ながら、満足気に笑みを作ります。

彼の前には縄で縛られた東さん。

頑丈にしろさんに縛られた訳ですね。自業自得です。


「全くもう~。ここまでする必要あるのかい?僕ちんちょっとイタズラしただけだよ?」


未だに東さんは、意味不明なことを言っているようです。

夢月さんが無言で東さんの前に立ちました。

彼女の右手に、何故かゴーヤが握られています。何故にゴーヤ……?


「なんだい夢タン?俺と ヤ り た い の か い ?」


…………とんでもない変態ですね。いっそ潰されてしまえばいいのに。


「黙るのね。潰されたいのね?」


ゴーヤを東さんの下半身に近づけます。流石の東さんも、顔を青くしました。

そりゃそうですよね。潰されたら痛いどころの話ではないですもんね。


「ゆ、夢タン?冗談だよね?本気で僕ちんの大切なゴーヤを潰そうなんて、思ってないよね?」


「……さっきのお仕置きなのね」


夢月さんが楽しそうな、僅かながら残虐な笑顔を浮かべました。

いよいよ東さんの顔から、さーっと血の気が引きました。


「ちょっと待って!話せば分かる!いえ、俺が悪うございました!許して!イヤーーーー!」


雲ひとつない空に、絶叫が吸い込まれていきました。


東さんが夢月さんにお仕置きされる光景を、しろさんと飛鳥君がガタガタと震えながら目の当たりにしたのは、言うまでもありません。



ーーーーーー



…………悲惨な光景が広がっています。


縄で縛られ尻からはゴーヤを突き刺され、ピクピクと痙攣をしている東さんが床に転がっています。

その隣で夢月さんが、満足そうな表情で東さんの二の腕を揉んでいます。

とても満足そうですね。


「ユメちゃん……相変わらず恐ろしいな……」


しろさんがポツリと呟きました。


「何か言ったのね?」


「いいや!言ってへん!俺は何も言ってへん!」


しろさん、全力で否定します。

そりゃそうですよね。東さんと一緒の運命は辿りたくないですもんね。

夢月さんが笑いました。残酷に。

しろさんから血の気が引いていきます。

ゆらり、と立ち上がりしろさんに近づいていきます。

しろさん大ピンチ。

じりじりとしろさんに近づいていく夢月さん。

しろさんは今にも卒倒しそうです。顔が真っ青です。

まぁ、東さんと同じ運命を辿ることを考えると、当然ですね。

どんどんと壁に追いやられていきます。


「ユメちゃん、落ち着こうや。そんな物騒なゴーヤしまって、な?」


しろさん、笑顔がひきつってます。

夢月さんがくいっと眼鏡を上げた、その時です。

しろさんの後ろの壁が崩壊しました。

見事に切り裂かれ崩壊しました。

皆びっくりしてます。流石の夢月さんもびっくり……してませんでした。

無表情です。なぜか残念そうな舌打ちが聴こえたのは、きっと気のせいでしょう。

切り裂かれた壁の向こうから、菜柘葵さんがやって来ました。

どうやら右手に持っている黒傘で、壁を切り裂いたようです。

傘で壁って切り裂けるんですね。知りませんでした。

菜柘葵さんの隣に虎がいるのはなぜでしょうね。静かな殺気を放ちながら、東さんを一瞥する菜柘葵さん。


「あらあら。変態同盟の御三家の方々ではありませんか」


学園七不思議研究会。またの名を、変態同盟。

総勢十二名で構成されるサークルです。

何故変態同盟と呼ばれるのかというと、見ての通り変態が何名もいるからです。

つまりは奇人変人変態の集まりです。

特に変態とされる東さん、夢月さん、しろさんが御三家と呼ばれていたりします。


「大澤さん、私達は変態同盟じゃないのね。学園七不思議研究会、なのね」


「まぁ、いいじゃありませんの。とりあえず、お尻にゴーヤが突き刺さって、無様に転がっている東さんをお借りしたいのですけど、よろしいかしら?」


菜柘葵さんに聴かれ、夢月さんがしろさんを見ます。

しろさん、面白そうに頷きました。


「いいのね。好きなようにしてくれていいのね」


「そう。それはありがたいですわ。さぁアダム、お殺り」


隣におとなしく座っている虎の頭を撫でます。

アダムとはこの虎のことでしょう。

アダムは目をキラキラと輝かせると、すっくと立ち上がり東さんに近づいていきます。

アダムが近づき、東さんが意識を取り戻しました。


「あぁ、お尻が痛いなぁ~。言葉攻めしながら無理矢理捩じ込むんだもん。酷いよね。夢タンって絶対Mじゃないと思うんだ。Sだと思うんだよね。これで何回目だっけ~」


実に通りやすい声でぶつぶつ呟きます。

皆に聴こえてます。

夢月さんの手に新たがゴーヤが握られています。

一体いくつ持っているのでしょう?

てか、何回も東さんはゴーヤの餌食になってるんですね。なんとなく納得します。

何はともあれアダムです。

東さん、やっとアダムに気づきました。


「え?いや、ちょ、虎?冗談よして!僕ちん何もしてないよ!?もうよして!これ以上僕ちんいじめないで!お尻にゴーヤが見えないの!?これ以上僕ちんいじめてどうするのさ!?夢タン助けて!」


東さん、助けを求めて夢月さんを見ます。


「自業自得、なのね」


夢月さんが冷たく言い放ちました。眼鏡の奥で、残酷な光が輝きました。

東さんがいよいよ涙目になってきました。

アダムが東さんを弄り始めました。

逃げようとしますが、縄で縛られているので逃げられません。

つーか、玉と竿が丸見えです。誰か隠してあげたらいいのに。

アダムはと言うと、爪で引っ掻いたり、猫パンチをしてみたり、噛んでみたり楽しそうです。


「イヤーーーーー!!やめて!痛いからやめて!顔を噛まないで!血が出てるよ!?僕ちんまだ死にたくないよ!?誰か助けて!やめて!それマジやめて!僕ちんの大事なゴーヤ引っ掻かないで!ヤダーーーー!!」


東さんの絶叫がまたもや、雲ひとつない空に吸い込まれていきました。



ーーーーーー



「飛鳥君、大丈夫でしたの!?」


菜柘葵さんが飛鳥君に駆け寄ります。

飛鳥君、シャツのボタンが開きっ放しなのに気づき、慌てて止めました。


「大丈夫。しろさんが助けてくれたから」


「そうですの。ならいいのですけど。飛鳥君の純潔が奪われようものなら、地獄を味わわせてあげますわ……」


菜柘葵さん、ゆらぁ、とした動きで東さんを見ます。

東さんというと、アダムに頭をくわえられています。

身体は引っ掻き傷だらけです。

頭からぴゅーっと血が吹き出ていますが大丈夫でしょうか?

大丈夫でしょう。東さんですから。


「東さーん!どこですかー?」


「東様って本当、目を離したらどこでもいっちゃうので、困りますよね」


どこからか二人分の声が聴こえてきます。

どうやら東さんを探しているようです。

東さんは学園七不思議研究会の部長なので、探しに来たのは部員の人でしょう。

つまりは、変態同盟の変態、ということです。


「ああ!やっと見つけましたよ東様……って、何してるんですか?下半身露出しながら、虎と戯れて楽しんでるんですね。分かります」


切り裂かれた壁の向こうから、淡いセピア色の髪に焦げ茶色の瞳をした少年が入って来ました。

彼は羽柴はしば ミルクティーフランス人とのハーフです。

言っちゃ悪いような気がしますが、彼の両親は何を思ってミルクティーと名付けたのでしょう?

余程ミルクティーが好きだったのでしょうか?

まぁ、ほっときましょうか。


「あ、ホントにいた。生きてるんですかね、あれ。まぁ、いつもの行いの報いですよね。虎にミンチにされちゃえばいいのに」


地味に酷いことを口にするのは花影(はなかげ) 瑠奈(るな)さん。

綺麗な黒髪を胸まで伸ばしています。


言わなくても分かると思いますが、二人共学園七不思議研究会(変態同盟)の部員です。

この二人は変態ではなく、奇人変人の部類でしょう。


「ねーねーミルタンクにルナタン。僕ちん楽しんでるように見えるー?すんごく痛いんだよねー。うん、助けてほしいよねー……」


おお、流石は東さん。生きてましたか。


「楽しんでるんじゃないんですか?意外です」


ミルクティー君、本当に驚いた顔をします。天然なんですね。きっと。


「まぁ、とりあえず虎から離しましょうよ。東さんに最終確認してもらわないと話になんないですし」


「そうですね。離しましょうか」


そう言って二人共、アダムに近づきます。

アダムはこの玩具は離さないよ!という感じの表情をしています。

琉奈さんがしゃがみ、アダムを見つめます。


「よかったら離してもらえないですか?もし離さないのなら、夢月さんのゴーヤの制裁が待ってますよ?」


言いながら夢月さんを指差します。

夢月さんはゴーヤ片手に、アダムを喰いそうな恐ろしい視線を向けています。

琉奈さんは何気に不穏なオーラを放ちまくりです。

流石のアダムもたらたらと汗を流して、東さんを離しました。


「懸命な判断」


そう言う貴方も怖いですよ?アダムが離さなかったらどうするつもりだったのでしょうか。


「さ、東さん行きましょうか。」


ミルクティー君が襟首を掴み、引き摺って行きます。

地味に酷いです。玉と竿見えてますよ?隠してあげないんですか?


「夢月姉様も来てもらっていいですか?」


呼ばれ、ゴーヤをどこかにしまって行こうとしたその時です。


「ム、ツ、キ、たーん!」


そんな掛け声と共に、誰かが夢月さんの胸を背後から鷲掴みにしました。

なんて恐ろしいことを……。


「あ~、最高の揉み心地……。Cカップいいよね。Cカップ最高だよね」


皆さん硬直してます。

夢月さんの胸を、果敢にも鷲掴みにして揉むという、死亡決定行為に対してもでしょうが、発言にも少なからず皆さん引いてることでしょう。

てか、夢月さんの胸はCカップらしいです。


「そらキュン……何してるのね?」


胸を鷲掴みにしている彼の名前は有栖川(ありすがわ) 天凛(そらりん)君。

皆からそらキュンと呼ばれています。

彼も学園七不思議研究会(変態同盟)の部員です。


「何って、ムツキたんのお胸を揉んでるの!なんなら、最後までヤらしてくれてもオッケーよ?」


天凛君、東さん並に変態なことを言ってます。発情期なんですね。


「寝言は寝て言うのね」


夢月さん、おもむろに手を天凛君の股間に持っていき、大事なモノを鷲掴みにして握り潰しました。


「ノオォォォォォォッ!」


たまらず床に転げ回る天凛君。哀れです。

流石の菜柘葵さんも硬直しまくってます。


「さ、行くのね」


「あ、はっはい!」


ミルクティー君、青ざめた顔で東さんを引き摺っていきます。

琉奈さんが後に続きます。


「ま、待ってぇな!」


置いてきぼりにされそうになったしろさんが、後を追いかけていきました。

天凛君は、哀れにもほったらかしです。放置プレイ……すみません、置いてきぼりにされてます。


「嵐の様な方々ですわね。相変わらず」


「そうだな……」


菜柘葵さんと飛鳥君が染々と呟きました。


「誰か迎えに来て……」


天凛君の呟きは、風に流されました。



ーーーーーー



「あれはほっといていいですわよね」


「いいと思う」


二人の言うあれ、とは天凛君のことです。

相変わらず股間を押さえて死んでます。

余程強く握り潰されたんですね。可哀想に。


「行きましょうか」


「うん」


「え……?置いてくの……?助けてくんないの……?」


天凛君の呟きなどなんのその。

二人はその場を去って行きました。

アダムが哀れみの視線を向け、菜柘葵さんの後を追っていきました。

哀れ天凛君。またもやほったらかしにされました。


「いいもん……。いつものことだもん……。泣かないもん……。またムツキたんのお胸揉んでやるもん……。グス」


股間を押さえ、涙を流しながら体育館倉庫を出ていきました。




余談ですが、不運にも体育館倉庫の近くに埋められていた地雷を踏んでしまい、天凛君は全治一週間の怪我を負ったそうです。



ーーーーーー



菜柘葵さんと飛鳥君が教室に戻るために、階段を上っていた時でした。

ちなみにアダムもついてきてます。

しかし流石白鴎学園の皆さん。動揺しません。

おっと、話を戻しましょう。


体育倉庫の近くでドガンッ!と凄まじい爆発音がしました。


「誰か地雷踏んだんだな。可哀想に」


「きっとまた家鴨(あひる)さんが埋めたんでしょうね」


川鳥(かわどり) 家鴨(あひる)。地雷を埋めた張本人であり、爆弾魔の異名を持つとんでもない爆弾野郎です。

詳しい説明はまた後程。

二人は歩を進めます。

階段を上り、右に曲がった時でした。


「圭さん……これはなんですの?」


アダムもびっくり。三人の男が白目を剥いて泡を吹いて倒れてます。

少年が一人、倒れた三人を無表情に見下ろしてます。


「何って……なんか襲われかけたから、思わず」


思わず倒しちゃったんですね。

彼の名前は岡島(おかじま) (けい)君。

彼も学園七不思議研究会(変態同盟)の一人です。

前髪が目にかかるかかからないかくらいの長さで、全体的に短いです。

童顔で、下手したら中学生に見えなくもありません。

ホモがわんさかといるこの学園では、狙われるのも無理ありません。

ちなみに格闘技や剣道、居合い道などを習っているようです。

簡単に言えば武術に長けているんです。

倒れた三人も、きっと急所を的確に打ち込まれたんでしょうね。自業自得ですが。


「僕、夢に届けなきゃいけない書類があるから行くね」


「どうぞ行ってくださいな」


圭君が踵を返し、立ち去ります。


「私達も戻りましょう」


「うん」


菜柘葵さんと飛鳥君とアダムの二人に一匹は、白目を剥いた三人を踏んづけて教室に戻りました。

教室の扉を開けようとした時でした。

なぜか、教室の中からたくさんの啜り泣きが聴こえてきます。

菜柘葵さんと飛鳥君が顔を見合せました。

アダムはワクワクとした表情をしています。

面白いものが見れると思ってるんですね。

菜柘葵さんがガラリと勢いよく、扉を開けました。

目の前に広がる光景を見て、二人と一匹が固まりました。

なんなんでしょう。この光景は。

教室にいる男子全員が、ゴスロリやメイド服を着せられ、涙を流しています。

その中で一人、女子の制服を着た男子が満足そうに微笑みながら腕を組んで、仁王立ちしています。


「ハジメさん……これはどういうことですの?」


「何って、皆を可愛くしてあげたんだよ!可愛いでしょ?」


ハジメ君、可愛く首を(かし)げます。

葦崎いざき ハジメ君。

彼も学園七不思議研究会(変態同盟)の一人です。

背が高く、長い茶髪をポニーテールにしています。

女装が趣味のようです。

可愛さの探求は怠りません。ちなみに化粧もばっちりです。

確かに可愛いですが、玉あり竿ありです。


「白鳥君が女装してくれたら、最高に可愛いのに。着てくれない?」


「私の飛鳥君に手を出したら、分かってますわよね?」


飛鳥君が反論する前に、菜柘葵さんがアダムの頭を撫でながら呟きました。

アダム、目をキラキラさせて殺る気満々です。無邪気なキラキラした瞳を、ハジメ君に向けます。

ハジメ君、アダムの瞳を見て顔を青白くさせました。

アダムがジリジリと近づいていきます。


「遠慮しとくよ!東ちんの二の舞にはなりたくないから!じゃ!」


手を振ると教室の真ん中から、ひとっ跳びで窓枠に飛び写り、飛び下りました。

三階なんですが大丈夫でしょうか?

まぁ、大丈夫でしょう。

例え怪我をしても、死にはしませんから。

白鴎学園の生徒はなぜ、そこまで頑丈なのでしょう。

謎です。


ドガーーーンッ!


「ギニャーーッ!」


凄まじい爆発音とガラスが割れる音と、ハジメ君の絶叫が響き渡りました。

本日二人目の家鴨君の爆弾の餌食、いえ犠牲者です。

きっと家鴨さんが、気味の悪い笑みを浮かべていることでしょう。


またどこかで爆発音がしました。

誰かが家鴨君の餌食になったようです。


「ふふふ……どれも機動性問題なし……三つ目の爆弾は、威力が少し足りなかったかな……」


家鴨君が理科の実験室で、ぶつぶつと呟きながら爆薬を調合してることなど、誰も知る由もありません。



ーーーーーー



一方その頃、莉奈さんと弥七郎君はというと。


「…………弥七郎、なぜ、女が着るこんな衣服を、私が着らねばならんのだ?」


莉奈さん、胸に大きなリボンをあしらい、スカート部分にレースをふんだんに使用した、なんとも可愛らしい衣装を着ています。

正しくは着せられています。

所謂ゴシックロリータというものです。

頭には薔薇をあしらった帽子を被っています。


「なんでって、似合うからに決まってるじゃない。莉奈、ホントに似合ってるわ~。なんで心は男で生まれてきたの?もったいない」


弥七郎君は未だに猫耳メイド服のままです。

可愛らしい格好をした二人を、危険な視線がいくつも狙っています。


「弥七郎こそ、なぜ男で生まれてきたのだ?言わなくとも、理由は私と同じだろう?」


「まぁ、確かにね。とりあえず……」


莉奈さんと弥七郎君、周りを狩人の瞳で見つめます。

ハァハァと息を荒げる獣共が、一瞬固まり、二人に突撃していきました。


「このゲス共を地獄に堕とすわよ」


「同感だ」


弥七郎君は素手で、莉奈さんはナイフを構えます。


学園内に凄まじい絶叫が響いたそうですが、誰の絶叫かは言わなくとも分かりますね。



ーーーーーー



凄まじい光景が広がっています。

莉奈さんと弥七郎君の周りに、大量の屍が転がっています。

ある者は股間を押さえ、ある者は顔面陥没し、ある者は腕と足の関節が逆になり、ある者は全身を切り刻まれ、ある者は脳天にナイフが飾ってあります。


「酷い……」


弥七郎君、すかさず呟いた男子の大事なモノを踏んづけました。

笑顔で踏んづけ、靴の先でグリグリと痛めつけます。


「痛いです!やめて!許してください!イヤーーーー!」


「今度来たら、玉をぶった切ってやるから、覚悟しといてね?」


弥七郎君、可愛い顔して恐ろしいことを言ってます。

きっとSなんですね。

踏んづけていた足をどけると、踏んづけられていた男子は安心したのか、夢の世界に旅立ちました。


「わぁ~、今日も大量ですね」


莉奈さんと弥七郎君が振り返ります。

そこには、なぜか黒焦げになった東さんを引き摺る、ミルクティー君がいました。


「うん、ちょっとね。懲らしめてたの。で、東はなんで黒焦げなの?」


弥七郎君、東さんを呼び捨てです。

過去に、東さんに襲われそうになったことがあるので仕方ないですね。

ちなみに、殺傷能力抜群の拳を前に、顔面陥没してノックアウトされたそうです。


「誤って東様を、地雷の上に乗っけてしまったんです。なぜか僕は無傷で、東様だけ黒焦げに」


「日頃の行いが悪いからよ。いっそ三途の川を渡ればいいのに」


「あはは……ところで、なんでオーシャン君が転がっているんですか?」


弥七郎君の傍に倒れている男子、さっき大事なモノを踏んづけられていた男子が、オーシャン君です。

青桐(あおぎり) (うみ)。通称オーシャン君。

ちょっと長めの髪をくくってます。

身長が低く、女の子に見えなくもない外見をしています。


「襲ってきたから」


正確には襲われかかったですが。


「なるほど……分かります」


何が分かるのでしょう。

ミルクティー君の後ろから、いくつもの足音と話し声が聴こえてきました。


「また、派手に殺ったもんやなぁ」


しろさん、肩に黒焦げになった天凛君を担ぎながら言いました。


「ですねぇ。女の子を狙う変態共は爆発すればいいんですよ。リア充と一緒に」


琉奈さん、リア充に恨みがあるようです。


「オーシャン君は、全く懲りてないのね」


その場の空気が凍りつきました。

夢月さん、眼鏡をくいっとしました。

どうやら、スイッチが入ったようです。

恐ろし過ぎる不穏なオーラを、惜し気もなく発散しまくりです。

オーシャン君に近づきます。

流石の弥七郎君と莉奈さんも、オーシャン君の側から離れました。


「全く、いつになれば分かるのね。このバカ犬」


右足を上げ、オーシャン君の大事なモノをおもいっきり踏んづけました。

オーシャン君、無理矢理意識を引き戻されました。


「イヤーーー!ごめんなさい!もうしません!……って、夢月お姉様じゃないですか。なんだぁ、夢月お姉様ならいいです。可愛くても男は嫌だけど。もっと踏んでください」


可愛くても男は嫌だけど、の発言に弥七郎君の額に青筋が浮かびました。

てか、オーシャン君はドMのようです。と、いうよりマゾです。

踏んづけられて喜んでます。


「ふーん……こんなことされて気持ちいいのね?」


夢月さん、更に力を込め、グリグリと踏んづけます。


「あっ……気持ちいいです。イッちゃいそうです……もっとしてください……」


オーシャン君の発言に皆さんドン引きです。無表情で大事なモノを踏んづける夢月さんに。

踏んづけられて喜びながら喘ぐオーシャン君。

混沌とした光景ですね。


「夢月お姉様……カ、カルピスが出そうです……」


「駄目なのね」


踏んづけていた足を退けました。


「あぅ……」


かなり残念そうな声を上げます。

夢月さん、オーシャン君の襟首を掴み、引き摺り始めました。


「さ、部室に行くのね」


皆さん青ざめた顔で壊れたように頷き、後を追いかけます。


「なんなのかしら。あの人達」


「全くだ」


本当、まさに嵐ですね。




「ふぅ、やっと部室着いたな」


しろさんが机の上に、天凛君をどさっと起きました。

痛そうです。

東さんは床にほったらかしですが。


「ごめんなさい!遅刻しました!」


いきなりドアが勢いよく開かれました。

かなり息を切らしてます。


冬狗(とうく)、遅刻しないでって何回言えば気が済むのね」


「ご、ごめん。でも夢なら許してくれるでしょ?」


そう言って夢月さんに抱きつきました。

なんと、夢月さんが顔を赤くしてますり


「冬狗……何してるのね」


夢月さん、顔が真っ赤です。この人でも恥ずかしがることがあるんですね。


「何って、抱きしめてるの」


彼の名前は嗣裏(しり) 冬狗(とうく)。髪は短くも長くもありません。

てか、夢月さんとは恋人関係にあるようです。

ちなみに、冬狗君から告白したようです。

ある意味すごいですね。


「あー、そういうことは外でやってぇな。お暑くて見てられんわ」


「二人共ラブラブですね。分かります」


しろさんがやだやだという風に手を振りました。ミルクティー君はほんわかとしてます。


「リア充……死ね」


琉奈さんが恨みを込めぶつぶつと呟きながら、竹串を東さんの大事なモノに突き刺してます。


「痛いよ!?ルナタン痛いよ!?僕ちんのゴーヤは遊ぶためにあるんじゃないよ!?」


東さんの叫びは無視です。

てか、自転車のチリンチリンという音が近づいてきてるのは、気のせいでしょうか?

どうやら気のせいじゃないようです。

部室の窓から、自転車が部室に向かって突っ込んでくるのが見えますから。

皆一斉に窓から離れます。


ガッシャーーーン!


「へぶしっ!」


着地失敗。前輪が机にぶつかりバランスを崩し、自転車はオーシャン君に突っ込み、乗り手は机に頭をぶつけ、床に叩きつけられました。

大丈夫でしょうか?

自転車で窓ガラスをぶち破った人物が、鼻血を流しながらぴくぴくしてます。

流石にダメージを喰らったようですね。


「狐さん、大丈夫ですか?」


琉奈さんが心配そうに聴きます。竹串でつつきながら。


「大丈夫でございまする……。全然痛くないのでございまする……」


そんな涙目になって言ったら、ちっとも大丈夫に見えませんよ。

彼は黒鏡(くろかがみ) (きつね)

男にしてはやたら長い髪をしてます。

胸まであります。しかも、手入れをあまりしてないのかボサボサです。

前髪で目が隠れてよく見えません。


「狐さん、その自転車まさか、また盗難車?」


冬狗君が自転車を指差しながら言いました。

ちなみに、前輪がオーシャン君の顔面にめり込んでます。


「そうですぬ!今日も鮮やかに盗難してきたでございまする!警察も撒いてきたでございまする!」


自慢することではありません。

速やかに警察に行きましょう。

てか、パトカーを自転車で撒くとは、どんな体力してるのでしょう。【

学校の外から、パトカーのサイレンの音が聴こえてきます。

きっと狐君を探してるんですね。

まぁ、警察が来たところで、変態同盟の皆様方に敵うはずありませんが。

警察百人いたとしても、彼等には敵わないでしょう。

爆弾に引っ掛かったり、ゴーヤを尻にぶっ挿されたり、自転車に轢かれたり、竹串のオブジェにされたり、ナンパされたり、女装させられたり、投げ飛ばされたり、散々な目に合うのがオチです。

変態同盟の皆様方の戦闘力は、一個部隊に匹敵する気がしてなりません。

その時、ドアが開きました。


「これは……を配合すれば、もっと威力上がるかな……。…………でもいいかも……」


家鴨君です。ノートを見ながらぶつぶつ言ってます。

きっと爆薬の調合で悩んでるんですね。

今度は後ろのドアが開きました。


「夢、今度の合宿の資料持ってきた」


圭君です。部室の惨状にちらりと目を向け、夢月さんに資料を渡します。


「ありがとなのね」


夢月さんが資料を受け取った時です。


「か~わ~ど~り~あ~ひ~る~」


なんとも不気味な声が、割れた窓から響いてきました。

黒焦げになったハジメ君が、窓から入ってきました。

家鴨君、手榴弾をハジメ君に投げました。


「何投げとんねん!」


しろさんが咄嗟に手榴弾と一緒に、ハジメ君を窓の外に投げました。

爆発音とハジメ君の悲鳴が響きます。

何はともあれ、変態同盟の皆さんが勢揃いしました。


「家鴨さん、駄目ですよ。こんなところで手榴弾投げちゃ。部室は勿論、私達も被害被ります」


琉奈さんが腰に手を当てながら、家鴨君を諭しています。

腰に手を当てながら説教をする琉奈さんを見て、オーシャン君と天凛君が鼻血を流してハァハァしてます。

誰か、この二人を三途の川送りにしてあげてください。

まぁ、琉奈さんも弱くありませんから、返り討ちにして竹串のオブジェにしてますね。きっと。

冬狗君は相変わらず夢月さんを抱き締めてます。頭を撫でたりしてます。

夢月さんは顔を真っ赤にして、今にも卒倒しそうです。

その傍で、圭君が周りを眺めながら立ってます。無表情で。

その頭上から、なぜか扇風機が落ちてきました。

圭君、扇風機を見ずに拳を振り上げ、扇風機を壁に叩きつけ粉々に大破させました。

どんな力してるんでしょう。

しろさんは手榴弾の餌食になったハジメ君を、窓から覗いてます。ミルクティー君も一緒に。

狐さんは自転車を修理してます。


その時、チャイムが鳴りました。

授業終了のチャイムです。


「終わった~、帰れるで」


「今日も平和でしたね」


どこがですか?

皆さん教室に戻ります。東さんを置いて。


「え?僕ちんほったらかし?置いてくの?ヤダあぁぁ!僕ちんも連れてって!縄ほどいて!縄ほどかなくてもいいから、せめて連れてって!一人にしないで!」


東さんの叫びはやはり、無視されました。


彼らの日常は、こうして暮れていきます。



ーーーーーー



これぞ、我らが学園祭




学園祭当日ですね


え?話が飛びすぎだ?


気にしないでください


去年の学園祭はすごかったですね


逃亡中の殺人犯が紛れ込んだりして


警察が来たので殺人犯が生徒を人質にしたりしましたが、最強最悪最凶の白鴎学園の生徒です。殺られるはずがありません


生徒の皆さんで楽しく袋叩きにしました


皆さんが飽きた頃には、魂の抜けかかったミイラのいっちょ上がりです


今年は、どんな学園祭になるでしょうね


わくわくしますね



ーーーーーー



学園祭当日です。とても賑やかです。

学園祭なのでOBや親御さん達も来ています。

しかし、親御さん達が来ていても白鴎学園の生徒はやはり生徒ですね。

バイクで爆走したり、全裸だったり。

誰か彼に服を着させてあげてください。

何をしでかしたのでしょうか、警官に追いかけられてる生徒もいます。

しかし、それらを気にも止めない親御さん達もすごいですね。

きっと慣れたんでしょうね。


「やっぱり、学園祭もすごいな」


「そうですわね」


飛鳥君と菜柘葵さんが呟きました。

なぜかアダムまでいます。

その後ろで、弥七郎君がナンパしてきた男子を笑顔で踏んづけてます。

その横で莉奈さんが無表情で眺めてます。

更にその横で、東さんが全裸になろうとしています。

変態同盟の皆さんが勢揃いしています。


「脱いだら、アダムの餌にするのね?」


夢月さんがさらっと言いました。

アダムが目をキラキラさせています。

東さん、血の気がさぁーっと引いていきます。


「じょ、冗談だよ!僕ちん脱がないよ!?」


「なら、なんで上半身裸なんですか?東さん?」


琉奈さんが竹串を持ちながらにっこり笑いました。

天使の笑顔のようですが、黒いオーラが出まくってます。

どこからか爆発音と悲鳴が聴こえてきました。


「威力、機動性、共に問題なし……実験成功」


家鴨君が俯きながら呟きます。

不気味です。

今日も家鴨君の爆弾の餌食になる人は、後をたたないようです。

その時、狐君の肩を誰かがぽんぽんと叩きました。


「ぬ?」


狐君の声に、皆さん一斉に振り返ります。

そこには警官がいました。

どこからどう見ても警官です。


「君、その自転車、君のじゃないよね?」


「私の自転車でございまする。誰がなんと言おうと私の自転車でございまする!」


声にものすごい力が入ってます。


「君、嘘は駄目だ。さ、一緒に来てもらおうか?」


「全力で断りまする!」


狐君、まさかの警官蹴っ飛ばしです。

そして、自転車に股がり凄まじいスピードで逃げていきました。

途中、生徒や先生を轢きまくりながら逃げます。


「待たんか!馬鹿者があぁぁ!」


警官も凄まじいスピードで自転車で追いかけます、が、バナナの皮で転びました。

自転車が綺麗に一回転して生徒に突っ込み、警官は一回転する途中で放り出され地面に叩きつけられました。

ぴくぴくと痙攣してますが、大丈夫でしょうか。

白鴎学園の生徒ではないので心配です。

誰か救急車呼んであげないんですか?

誰も救急車を呼ぼうとはしません。

警官に恨みでもあるのでしょうか。きっとあるんでしょうね。

鶩君が止めとばかりに、手榴弾を投げました。

勿論、警官も周りにいた生徒や先生も、爆発炎上してぶっ飛びます。

なぜか親御さん達は巻き込まれませんでしたが。

てか、鶩君やりすぎです。

誰も気にしてませんが。


その時です。


「おらぁ!どけ!」


男の大声と、何人かの走る音が響いてきました。


「どけ!殺されてぇのか!?ちっ」


どうやらまた殺人犯のようです。

よく来ますねぇ。不思議な因果ですね。

男が生徒の一人を人質にしました。

首にナイフを突きつけます。

琉奈さんに。

あぁ、なんか可哀想ですね。


犯人が。


琉奈さんの餌食決定ですね。

琉奈さんが人質にされたことで緊迫の空気が流れる……ことはありません。

むしろ皆さん、違う意味で白熱しています。

殺っちゃえ殺っちゃえー!、とか、オブジェが出来たら飾ろうぜ、とか、変態同盟の一員を人質にするなんてよっぽどの馬鹿なんだな、とかいろんな声が飛び交ってます。

これには犯人も動揺しています。


「お前らさっさとどけ!こいつがどうなってもいいのか!?」


皆さん見事に無視です。


「夢、ルナりん大丈夫かなぁ?」


冬狗君が夢月さんを背後から抱き締め頭を撫でながら、心配そうに訊きました。


「ルナタンのことだから、大丈夫なのね」


顔を真っ赤にしながら言いました。


「夢月お姉様、俺の新作料理で撃退は駄目ですか?」


オーシャン君が目をキラキラさせて言いました。


「きっともう無理なのね」


琉奈さんを見ます。

琉奈さん、笑顔で犯人に竹串をぶっ挿し始めました。

犯人に馬乗りになって、ぶっ挿していきます。

隙間なくびっしりと。

どこにそれだけの竹串を隠し持ってるんでしょうか?


「ごめんなさい!人質にしたことは謝るから!だから許して!痛いです!ごめんなさい!もう許して!」


犯人の命乞いなど何のその。

まるっきり無視です。


数分後、見事な竹串のオブジェが出来上がりました。琉奈さんが満足そうな笑顔をしています。

犯人は竹串を隙間なくびっしりと刺されており、ピクピクと痙攣してます。

皆さん気にするどころか、どこに飾ろうかと大盛り上がりです。

哀れ、犯人はどこかに連れ去られました。



いきなり、変態同盟の皆さんの後ろでドガンッという音がしました。

圭君が、男子生徒を背負い投げしたようです。

見事に壁にめり込んでます。


「……ごめん。尻を触られそうになったから、つい」


条件反射で投げ飛ばしちゃったんですね。

本当、男子だろうが見境ありませんね。白鴎学園の生徒は。

天凛君が夢月さんの胸を凝視しています。が、冬狗君に睨まれて視線を外しました。


おや、ミルクティー君が男子生徒に迫られています。

かなりのデブっちょに。

なぁ俺と一発ヤらないか、と言われています。

ミルクティー君、全力で拒否しています。


「なぁいいじゃねぇか。一回だけだよ、一回だけ。痛くねぇから」


「嫌です!男とヤる趣味はないです!」


ミルクティー君、かなりピンチです。

誰も助けはしませんが。

まぁ、助けがいらないからですが。


「嫌がってもヤるぞ。さぁ、脱げ!」


「嫌ですって!……嫌と言ってんのが分かんねぇのか!この豚野郎が!」


ミルクティー君、デブっちょを蹴飛ばしました。

かなり力が入ってたのか、芝生にめり込みました。

ミルクティー君、いつものほんわかした表情と雰囲気はどこへやら。

鬼の形相です。かなり危険なオーラが発散されまくりです。角が見えそうです。


「おい、てめぇ。今度そんなこと俺に言ってみろ。尻の穴からドリル突っ込んで歯ぁガタガタにいわすぞ?分かったか?あぁ?返事出来ねぇのか?今突っ込んで歯ぁガタガタにしてやろうか?」


「ひぃ!すいません!ごめんなさい!二度と言いませんから!」


「ふん。最初から来るなってんだ。……あぁ~、怖かったです……」


あなたが怖いです。スイッチが入ると豹変するようです。

ものすごい変わり様ですね。


おや、今度は飛鳥君が男子生徒に迫られてます。

飛鳥君、身長が低く軽いので連れ去られそうです。が、菜柘葵さんが笑顔で、黒傘で串刺しにしました。

心臓を串刺しにされてますが、大丈夫でしょうか?

まぁ、大丈夫でしょう。

菜柘葵さん、男子生徒を串刺しにしたまま、笑顔で飛鳥君に向き直ります。

乱暴に男子生徒を落とすと、すかさずアダムが玩具にし始めました。

哀れ、東さんの二の舞です。

まぁ、自業自得ですね。

ハジメ君が莉奈さんにメイド服を着させようと、かなりの剣幕で迫ってます。が、眉間のど真ん中にナイフをスコンと刺されました。

血を流しながら地面に倒れました。

そのうち復活するでしょうし、ほっときましょう。



ーーーーーー



皆さんがまぁ、いろんな意味で思い思いの文化祭を繰り広げていた時です。


「おらぁどけ!」


またもや、トラブルですか。

今回は殺人犯よりヤバそうですが。

見るからにヤクザですね。五十人くらいいますね。

組長と思われるハゲ頭が、女子生徒に声をかけました。

ちょっと気の弱そうな生徒です。彼女は狼夜(ろうや) 銀露(ぎんろ)

地毛なのかは分かりませんが、焦げ茶色の背中まで伸びた長い髪をしています。


「よぉ、姉ちゃん。ええ身体しとんなぁ。ワシとヤらんか?」


このハゲ頭何言ってるんでしょう?頭のネジがぶっ飛んでるようです。

誰か閉め直してあげてください。


「あの、えっと、いいです。遠慮します」


そりゃそうですよね。ハゲ頭の気持ち悪いデブと一夜を過ごすなんて、嫌すぎですよね。


「ええやないか。遠慮すんなや」


ハゲ頭が更に銀露さんに迫りました。

その時です。

ハゲ頭の、残り一本だった髪の毛が生えてる場所に竹串が刺さりました。

ついでのように、髪の毛がハラリ、と抜け落ちました。

琉奈さんです。竹串を装備して殺る気満々です。


「いい加減にしてください!このハゲ頭!嫌がってるじゃないですか!」


「ハゲやと!?このワシをハゲやと!?姉ちゃん、痛い目見ぃひんと分からんらしいな。やっちまえ!」


五十人くらいの部下と思われる雑魚共が、琉奈さんに群がります。


「学園七不思議研究会、突撃ーー!」


東さんが両腕を掲げ、声高らかに言いました。

学園七不思議研究会、もとい変態同盟の本領発揮です。

五十人対十二人。

どう考えても多勢に無勢ですが、人数など彼らにとって問題ではありません。

どれだけ敵が多かろうと、彼らにとっては運動量が増えるな~程度の問題でしかありません。

周りの生徒達が、変態同盟の活躍に目をキラキラさせています。


早速東さんが行動開始しました。

全裸になり始めました。下着まで脱ぎ去り、すっぽんぽんです。

生まれたばかりの状態になってます。

東さん、腰に手を当て、まるで見ろ!と言うかのように、玉と竿を惜し気もなく晒してます。

これにはヤクザもドン引きです。

そして、止めの一言。


「さぁ君達!僕ちんと ヤ ら な い か ?」


嫌です。そんな大勢の目の前で全裸になるような危ない人と誰がヤるんですか。

東さんが一歩、前に進みます。

ヤクザが一歩、後ろに後退します。

笑顔で追いかけ始めました。

東さんが笑顔で追いかけ、ヤクザは涙を流して悲鳴を上げながら逃げ惑います。

捕まった人にはご冥福をお祈り申し上げます。



ーーーーーー



その横でしろさんがニヤリ、と不敵な笑みを浮かべながら、指をバキバキと鳴らしてます。

お相撲さんのような立派な体格ですから、バキバキと指を鳴らす様子はかなり迫力があります。

ヤクザも後退りです。

しろさん、指を離すとヤクザに突進していきました。

そして豪快に投げ飛ばしました。

突進の威力も加わり、最初に投げられた一人はかなり遠くまで飛んでいきました。

ヤクザが羽交い締めにしようとしますが、敵いません。

逆に投げ飛ばされてます。

頭から壁にめり込み、尻しか出てないような状態になってます。

後でしろさんが引き抜くでしょう。



ーーーーーー



その横で、ハジメ君がヤクザを笑顔で羽交い締めにして、バニーガールの衣装を着せてます。

ヤクザが泣いて命乞いしますが、意に介しません。

無視です。

哀れ、ヤクザは脛毛(すねげ)に網タイツというかなり恥ずかしい格好をさせられました。

ハジメ君の周りには、バニーガールの格好をさせられたヤクザの屍が転がっています。

ハジメ君は満足そうに満面の笑顔ですが。



ーーーーーー



「あ、あの、来ないでください。僕を襲ったってなんの得にもならないですよ?」


ミルクティー君が十人くらいのヤクザに迫られ、壁に追いやられてます。

きっとミルクティー君なら殺れる、と思っているのでしょう。

殺られるのは彼らの方ですが。


「来ないでください!…………来るなっつってんのが分かんねぇのか!」


ミルクティー君、先頭にいた一人を蹴り倒しました。

で、髪の毛を鷲掴みにすると、


「てめぇ日本語分かんねぇのか?耳の穴かっぽじってやろうか?」


笑顔で言ってるから怖いです。

それでもミルクティー君に挑む馬鹿が、二人もいます。


「ちっ、雑魚が」


そう言うと、植えられている木に近づきました。

そして、なんとそれを引っこ抜いてしまいました。

メキメキバキバキとものすごい音がしてます。

引っこ抜いた力のまま、ヤクザに投げつけました。

ヤクザもたまったもんじゃありません。一体どんな力してるんでしょう。

しばらくして、ヤクザが木の下でピクピクとしています。

ミルクティー君、それを満足気に眺め、次なる獲物を探して周りを見渡します。

近くにいた数名に目をつけたようです。

天使のような笑顔をしながら、指を鳴らしています。

ヤクザが涙目になって後退りしました。



ーーーーーー



天凛君は楽しそうに鼻歌を歌いながら、ヤクザの首を締め上げてます。

パンストで。

頭には顎まで女性用パンツが被せられてます。

ヤクザが動かなくなったのを確認すると、ヤクザを締め上げたまま木に登り、パンストを引っかけました。

首吊り死体の完成です。

既に首吊りの屍が何体も仕上がってます。

天凛君、どこからともなくパンツとパンストを取り出すと、ヤクザをひっ捕まえパンツを目隠し代わりに被せ、パンストで止めを差しました。

また、首吊り死体の出来上がりです。



ーーーーーー



オーシャン君はというと、なぜか両手に料理が盛られた皿を持ってます。

ヤクザがそれを見て、馬鹿にしたように笑います。

俺達に料理でもご馳走してくれんのか?と、言わんばかりです。

オーシャン君、料理を投げました。

見事、何人ものヤクザの口に綺麗に収まりました。

美味しそうに食べます。

そして、笑顔でオーシャン君に迫ります。

オーシャン君、にやりと笑いました。

その時です。ヤクザが喉を押さえて倒れたかと思うと、泡を吹きながらピクピクと痙攣しています。

オーシャン君の料理を食べた全員が、泡を吹いています。

どうやら、毒入りのようですね。死ぬような毒ではないことを祈りましょう。

ヤクザをひっ捕まえ、皿ごと口に捩じ込みました。

勿論、ぶっ倒れました。泡を吹いて。


ヤクザはしばらくの間、局部の疼痛や痒み、筋肉痛や頭痛に悩まされたそうです。



ーーーーーー



冬狗君はというと、なぜか地面に手をつきました。

そして一言、


「ヒャン、ハイ、行け!」


掛け声と同時に、冬狗君の両腕から二匹の蛇が出てきました。

ヒャンという蛇はオレンジ色が薄く、細い縦縞模様をしています。

ハイという蛇はオレンジ色が濃く、広い縦縞模様をしています。

この二匹の蛇は奄美大島、徳之島と沖縄諸島に棲息する国産のコブラなのですが、五十センチ程度と小さく、比例して口も牙も小さい訳です。

更に性格もおとなしめときてるので、この二種の蛇による被害が一件もない訳です。

そんな蛇にヤクザを襲わせようとするんですから、かなりの無茶ぶりです。

てか、冬狗君は奄美大島や沖縄諸島まで行って、わざわざヒャンとハイを捕まえてきたんでしょうか?

まぁ、そこはどうでもいいのでほっときましょう。

ヒャンとハイはというと、それぞれヤクザの足に巻きつき、尾を押し付けて威嚇しています。

ヤクザが果敢にも払おうとした瞬間、


「ああ、やめといた方がいいですよ?小さくておとなしめでも、腐ってもコブラですから。噛まれたらどうなるか知りませんよ?持っている毒は非常に強力な神経毒ですから。血清が開発されてないので死ぬかもしれませんね」


ヤクザの顔から血の気が引きました。

君はそんな危険な毒蛇を身体に巻きつけていて、よく噛まれないものですね。

ヤクザが一人、危険生物はもう身体に巻きつけていないだろうと踏んで、冬狗君に近づきました。

その瞬間、冬狗君が右腕をヤクザに向かって突き出しました。

その腕には一匹の小さなサソリが乗っており、ヤクザを威嚇しています。

小さな身体で必死に威嚇しています。

ちなみにこのサソリはヤエヤマサソリ。沖縄の八重山諸島に棲息している日本のサソリです。

ちなみに大きさは三・五センチ。毒針の威力もゼロに近いです。

まぁ、ヤエヤマサソリを知らなければ、外国産のサソリと勘違いするでしょうね。


「この子も腐ってもサソリですから。刺されたら知りませんよ?それとも、この子に噛まれたいですか?」


なぜか首元のボタンを外し、はだけました。

はだけたシャツの中から、ヤマカガシという蛇がシャーッと威嚇しています。ちなみにこの蛇も毒蛇です。

冬狗君、よくこんな毒生物を手懐けたものです。

ヤクザも毒の餌食になりたくありませんから、下手に近づけません。



ーーーーーー



圭君は鍛え上げた武術の腕でフルボッコにしてます。

全くもって容赦なしです。

しかも無表情でフルボッコなんで、ある意味迫力があります。

フルボッコにされたヤクザは泡を吹いてますが、まぁ死にはしないでしょう。



ーーーーーー



琉奈さんはやはり、笑顔で竹串をぶっ刺しです。

ふと疑問になったのですが、竹串で皮膚を抉るって結構力いるんじゃないかと思うんです。

と、いうことはかなりの激痛なのではないかと。

………………可哀想に。



ーーーーーー



「どくのでありまする!」


頭上からそんな声が降ってきました。誰かは言わなくとも分かりますね。

自転車がヤクザの一人を下敷きに、無事着地しました。


「ふぅ、撒けたのでありまする」


てか、なぜ屋上から降ってきたのでしょう?

屋上から着地して、よく自転車が壊れないものです。

普通なら自転車は大破。乗り手はよくて複雑骨折、悪くて三途の川逝きだと思うのですが。

ああ…………常識が当て嵌らないのが彼らでしたね。



ーーーーーー



夢月さんはゴーヤを尻にぶっ挿し……てはいません。

木刀で薙ぎ倒してます。

ゴギッ、ボギッ、ぎゃああぁぁ!、という骨の折れるような音が聴こえますが、大丈夫でしょうか。

腕が本来あるまじき角度から大きく外れてるところに、トドメとばかりに踏んづけます。

たまったもんじゃありません。



ーーーーーー



家鴨君は復活したヤクザに手榴弾を放り投げ、再び屍に戻してます。

黒焦げの屍がいくつも出来てますが、他の生徒がどこかに運んでいきます。

彼らの玩具になるのは確実ですね。


ちなみに親分は他の生徒達の手で、いつの間にかフルボッコにされました。

フルボッコにされた挙げ句に警察に連行されたのですから、踏んだり蹴ったりですね。



ーーーーーー



「楽しかったですね!」


琉奈さん、何気に楽しんでるようです。竹串をぶっ刺される方は地獄でしょうが。


「はぁ~怖かったです……」


ミルクティー君、肩を落としてますが怖かったのは確実にヤクザだと思います。

冬狗君は首にヒャンとハイを巻きつけて餌をあげてます。

天凛君はせっせとパンストとパンティ回収。


「さぁお前ら、さっさと学園祭に戻れ。ここは乱闘の場じゃないぞ。俺の説教を聴きたいんなら別だがな」


有河先生が生徒を散らせます。

皆さん有河先生の説教は勘弁なので、おとなしく学園祭に戻っていきます。



その後、学園祭は無事に(?)終わりました。





とりあえず無理矢理完結!

次逝ってみよう!

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