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7 濁流事故と異次元ワープ
王都への道中、突然の豪雨が襲った。普段は穏やかな小川が濁流と化し、橋が激流に飲み込まれていく。
「天使の涙を……守らなくては……」
エミリアは命よりも大切なケーキを必死に抱えながら、崩れ落ちる橋から濁流に投げ出された。冷たい水が肺に侵入し、意識が薄れていく。
その時、川底から虹色の光が立ち上った。
気がつくと、エミリアは見たこともない幻想的な空間にいた。宙に浮かぶ色とりどりの調味料の瓶、甘い香りに満ちた空気、そして目の前に現れた不思議な存在。
「あなたを待っていました」
料理の精霊アモーレが、温かい微笑みを浮かべて現れた。
「私は……ここは……」
「愛の調味料庫です。そして、あなたは愛の女神アフロディータの転生体」
衝撃的な真実の告白に、エミリアの心は激しく動揺した。




