光のなかに
1
全ての源は
光のなかにあり
呼吸をするように
それはおこなわれ
雨のようにひとしく
ふりそそぎ
そのしずくは
世界を浸透していく
黎明がもたらす
静寂なる聲が
そのことを
やさしく解き明かし
成熟を能えて
草花のメタモルフォーゼのように
人々の心に宿る
その根は
太陽の子達から
月のみなしごまで
ありとあらゆる命に
張り巡らされる
その甘美な閃光は
まるでこの世界を包み込む
万華鏡のよう
ー聖なる死への憧れは
いつのときも変わらずー
2
その光は
囚われることを知らず
その光は
過去、現在、未来永劫
失うことがない
その光は
あまりにも鮮烈に
命に刻印されている
3
光のなかにある素粒子が
私の全身を網目のように
織り成され駆けていく
そのエクスタシーにより
産み出されていく数々の序曲が
私の内に響き渡る
告白の唇は
救いの道であり
それを実践し、続けることが
聖なる故郷への帰途
光はすべてを赦し、照されて
光はすべてを育み、憐れむ
外界は内界の顕れであり
形あるものは形のないものから
その産声をあげる
いきとしいけるものには
光を呼吸する習性があり
それにより日々刻々と
本来の姿に
還りつつある
私達のなかにある
光の花は
聖なる光源を追い求め
いつの日にか
その光源に溶けて
ひとつになろうと
日々、全身全霊で
祈りの花粉を
宇宙に散らばらせて
咲き続けている
4
聖なる闇よ
今こそ私を
混じりけのない
浄福の愛に染めて下さい
あなたの御言葉によって
私は初めて成長するのです
あなたの沈黙によって
私は初めて身の程を知り
自身の現状を止揚し
自身の殻を破り
脱皮して
果てしない変身への
プレリュードを奏でることが出来るのです
その神秘なる試み
イニシエーションによって
私の心は広がり
私の心は深まり
私の心は目覚めるのです
日夜働かれております
聖なる闇よ
あなたこそこの世界の根底を
支えている力
あなたこそこの世界を
よりよい在り方へと
いざなう源泉
正しい心を発起させ
いきとしいける命を
兄弟姉妹を繋ぐ
天衣無縫のうたごえ
あなたこそこの世界の
至高なる庇護者
故に、アルクトゥールスは
とこしえの輝きがあり
鳥は蒼穹を飛び交い
平安を囀ずり
故に、小さき花は
こんなにも芳しいのです
5
光があって
初めてあらゆる色彩が生ずるのです
ご覧になって下さい
この斉放の花園を!
世界を統べる御光を讃美しております
噫、私達は光の子!
老若貧富問わず
真朱色の赤子や
幼な児のように
求め、頼りすがり、憧れ
御光に身を委ねているのです!
御光の前では、皆、愿な子!
曙は花の子葉の露を
きらら石のように
輝かせ
その光の御力を讃えます
同胞の労よ!
アスファルトも光の化身であり
太陽系の
王である太陽によって真昼は
御手に抱かれ遍照され
人々もそのあたたかさによって
日々の慇懃と
ささやかな悦びを賜ります
永久の麗しさを游ぐ
金色の黄昏は
善人悪人と撰ばれません
静かな星々の下では
月と虫達と共に
安らかな光の奏楽をなされます
その旋律や子守唄によって
私達の寂漠と憂鬱のまにまを
夢や憩い、明日の大志へと
繋げて下さるのです
いにしえより伝わり
育まれている
光の高尚は
今も、その閃く、折々で
命を産み
羽ばたかせています
光の豊饒よ!
その御胸のなかで死なせて下さい!
6
大いなる力が
私を呼び覚まそうとする
「汝よ、鯉は何故、険しい滝を登れるのか!」
恋は嵐よりも強く
愛を完成させようとします
復活よ!
復活の歌と舞いは
この小さな蒼き星のなか
執り行われました
私達は、今や、何処へいても
貴方様の玉座の御前で
ひれ伏しているのです
貴方様の御業の数々を
胸熱く、ひしひしと想い巡らし
思惟させて頂いております
今こそ
天上と地獄、また地上や霊界が
結婚をするときでしょう!
聖炎よ、燃えて下さい、灯れ!!
噫、光源の父よ、母よ
私達は貴方様の子です
とこしえまで
無限の大きなひとつの屋根の下
共に暮らし、共に支え合い
共に悲しみ合い、共に赦し合い
貴方様から頂いた
生命のよろこびを
共に、分かち合わせて下さい!
私達はひとつです!!
ひとつなる花や翼!!
ひとつなる家族!!ひとつなる愛!!
噫!!!!
7
新たな光の誕生よ
来たれ、諸々の力よ
愛よ、颯天よりも、早く走れ!
8
黄金の嫋やかなる風は
時ではなく
生きて命の唯一の深奥の太陽から輝き
太陽はもはや太陽として喩えようがなく
自らが光耀し
中心から中心へと結ばれ
集中と拡散を続け、止まない!
ここに
愛の調和的美、天然自然と総合があり
総合はやがて
かの虚空や絶対界へと
誘われていく
9
完全の光は完全の光であり
もはや完全の光を超え
完全の光でもない
それは完全な言葉であり
完全な言葉を失った
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光が轟いている
光が轟いている
Watashiが燃えていく
光が轟いている
光が轟いている
Anataが踊っている
光が轟いている
光が轟いている
Hutariは茱萸
光が轟いている
光が轟いている
Sekaiは言を奏でる
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10
万華鏡の冠から観える雪どけの世界
[1 喜怒哀楽の誕生や回転、その肯定や悦楽]
まるごと天使の椅子と竪琴の音色
[2 自他の調和と共鳴の旋律]
レインボーライオンガブリエルミラー
[3 独創の色彩]
輪転の心音と太陽の息
[4 無量のパワーを与える内包の確立]
アイリスの乱舞と一枚織りの詩
[5 純潔の虚空世界プルシャ 、彩国、または絶対界]
「なにも持ってない、故に、愛は満ちる」
[6 躍動する一体感と歓喜]
裸の赤子と幼子が腹を抱えて笑って、涙して
[7 生命の進化とそのサイクル]
ダイヤモンドの葉を故郷の船にして
帆を張り、滅紫の風に乗る
[8 流動と不動の無限]
白桃プリズムの囀さえずり
[9 完成と現在進行形、また共感の要素]
鳳凰の卵が手のひらに産み落とされる
[10 1~9の体験から繋がる、新たな世界]
完