タペストリー
何かを織るように
時が流れていく中で
誰かと出会う
最初は家族
次に友情
そして恋
色の違う糸がかたかたと
絡み合い
もつれ合い
ときどき複雑な色になって
ときどききれいな色になって
ときどき悲しい色になる
終わりのないような
機織りは自分の手だけでは動かない
糸がないと織れない
時間がないと織れない
誰かの助けがないと機織りはできない
もっと早くそれに気が付いていたら
もっときれいな
もっと優しい
布が織れたような気がする
悲しい色の少ない
暗い色の少ない
もっときれいな
もっと優しい
誰かを幸せにできるような
そんな布が織れたのかもしれない
重たくなっていくまぶたを閉じて
結局最後に見たものは……