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ダブル入手

文の書き方がコロコロ変わるどうも私です。読みに来てくれた方本当にありがとうございます。そういえばスキルや、魔術に関してどういうふうに表現していこうか全く考えていなかったので今後の展開が大変です。(笑





 「――もう! 最低! 最悪! 絶対許さんーっ!!」



 女子力皆無なセリフだとは思いつつも水戸占華(みとせんか)は恐ろしい速度で街へ疾走するのを止めるつもりはない。


 ミッドナイトのある程度整備された路地を駆けながら、残り時間(バフタイマー)をチラリと確認する。


 あと一時間。


 あのスライムに服をとかされてしまったので仕方なく変身したはいいものの、残り時間から逆算してもう三十分以上は走っている。


 変幻魔術(トランスフォルム)によって変わった姿は竜人といったところ。四足の肘、膝から先が枝緑色のウロコのはえた竜脚のようになっている。足先についた大きな鉤爪は獲物を一度捕まえたら最後、肉を引き裂き骨まで粉砕しそうな脚部で占華は嫌な汗をかきながら恐ろしい速度で街へ向かっている最中。腕には背中からはえた翼が二の腕を通って鳥の翼のように、頭に生えた太く短く少しうねった角が対称に二本。耳は水かきのような二つの突起のあいだに膜が一枚張られていてスタイリッシュなフォルムになっている。しかし変幻魔術ので変形したのは体の一部だけのようで他はまるで下着、もしくはスク水ではない方の水着しか身につけていないと言えた。


 ヘルプの道案内機能によるともうすぐ街に到着できる時間だ。発達した竜脚は実に時速100kmは出ているのではないかという速度。無論、元F1レーサーではないし、ましてや車を運転できるような年齢ですらない水戸占華に出せる速度は100km近くが限界というわけだ。100kmもいきなり出せる時点でかなりすごいのだが……


 砂煙を巻き上げるかのような速度で、竜脚で風を切りながら占華は走り続ける。










 ◆◇◆◇◆◇◆◇










 黒髪の男。


 あのバカやろう、黒髪の男のおかげでこんな走る羽目になっているのだ。嫌なことを思い出した。光る木の棒を手に入れたのが始まりだ。



 (『システム機動――バージョン復元します――ユーザー確認――クリアー――メニューを開きます――』)



 脳内に直接響くデジタル音声が次々にわめき立てる。頭の中を勝手に弄られている気分がした。占華はプールから出たあと耳から水を出すようにその"ノイズ"を出そうと必死になっていた。頭の奥深くに意識を集中させられ。胸から魂が抜き取られ、代わりにくすぐったいような感覚が胸に空いた感覚を埋める。


 まもなく情報が光となり視界を覆いが感覚が全身に伝わる。占華はその流れに押され、まばゆい光が視界を遮断する――。


 視覚がしっかり機能するようになると視神経に張り付くようなユーザーインターフェースの表示(ウィンドウ)が現れる。


 驚きと興奮を隠せない占華はウィンドウをまじまじと凝視する。汗が全身から吹き出しているのがわかる。心音がビートを刻みながら、思考を加速させる。



 (……ここは、……ファンタジーの世界みたいね……レベルにスキル、クエストやモンスター……いや、どっちかっていうとゲーム世界……由井の持ってるゲームに似てる……RPGだったっけ)



 まさか自分が現実世界を離れて別次元の世界に来るとは思ってもいなかった……いや、願ったり叶ったりというところか。



 「……ここ、二次元だわ!」



 メニューを全て読み尽くし目をキラキラさせながら、まるで夢の世界に来た主人公のような感動を味わっていると、この後未確認不明物体が占華の後頭部に直撃することになった。


 モンスターとのご対面だ。それも最悪の展開で――









 ◆◇◆◇◆◇◆◇










 ヘルプにあった変幻魔術を使い、わー変身した! コスプレだーっ! だのハイテンションになったはいいものの歓喜はすぐに終息することになる。残り時間なるものがあるようで切れたら元の姿に戻ってしまう。つまり――。


 魔術やスキルを使うと『MP(マナポイント)』が減り、足りない状態では魔術やスキルなどはMPが回復するまで使えない。もちろん変幻魔術もMPを消費する。他にも、



 ――(『魔術やスキルなどには再使用待機時間(クールタイム)付きのものもありますのでご注意ください。』)――



 「制限時間付きなんて、嘘でしょっ……なんでしかも再使用待機時間なんてあるのよっ!」



 そうなのである。てっきり自分の好きな時に変身が解けるのだと思い込んでいた占華であったが、いろいろ制限があったらしい。変幻魔術を唱えたあとに説明を受けたのなら仕方ない。


 再使用待機時間というのはスキルを使った後一定時間同じスキルは連続して使えないのである。だから"走っている"のである。


 再使用待機時間は一週間だった。あと一時間以内に街へ行き服を入手しなければ一週間裸で過ごすことになってしまう。



 「うがあああああああ」



 これが後に噂されるらしいドラグーンの末路であった。











 街についた占華の目的は服を手に入れることなのだが……残念なことに持ち金がなかった。そこで"モンスタードロップ"による装備(服)を手に入れるため、モンスタードロップリストがある街の図書館へと向かっていた。


 見事なカンにより探し物を見つけるのが得意な占華は図書館に入ると早速、街付近のモンスタードロップリストを読み込み頭に叩き込んで駆け足で街から出て行った。


 街の近くの小川付近モンスターを乱獲、三十分以上狩っても狩っても目的の品はドロップしないことに苛立っている占華。



 「もうこいつ200体くらい倒したのに! なんで一着も出ないのよ!」



 占華が狙っているのは小川に生息する『リトルビーバー』。性格は温厚で人を襲わない低レベルモンスター。


 しかし、リトルビーバーがドロップする装備『リトルビーバーパンツ』と『リトルビーバーブラ』は女性の下着として高値で取引されていた。何とも言えない肌触り、サラサラの生地は格別の品と言えた。


 通常リトルビーバーがドロップする品は『小動物の皮』や『小動物の牙』などだが、たまにレアドロップするアイテムがありそのレアドロップを狙っている占華はかれこれ数百体倒している。服系のドロップはこの付近だとリトルビーバーしかいないため他のモンスターを倒してもドロップはどうしても武器が多かったりする。


 生態系に悪影響がありそうな乱獲に等しいが、モンスターはほぼ無限に湧き続けるため街の狩人はモンスター狩りが日課になっている。



 「あ! やっとでたわ! しかもダブルドロップ! レアアイテム二つも! やっぱりわたしツイてるわね」



 普通はレベルの低いモンスターは『ダブルドロップ』や『トリプルドロップ』というような複数アイテムを落とす確率は低いのだが……運がいいようだ。ついでにレアアイテムを引き当てるのも。レアアイテムはドロップした品が光るのが特徴だ。さらに、占華のレベル既に『7Lv』に達していた。


 ただ一心不乱にレアドロップを狙っていたその狩人はレベル上昇にも気づかず小川でただ一人乱舞していた。


 ようやく手に入れたレアドロップを装備しようとしていたとき――


 見つけた。


 あの男を。


 一体今の今までどこに隠れていたのだと……このスーパーボディーで一発お見舞いしてやろうと。走り出し力を込め、右手をめいっぱい前へ突き出す。



 「このたわけが! よくも私の服台無しにしてくれたわねっ!――」


 「うお、っわっ」



 一瞬の出来事に思わず身をかがめる男。よけられたことにより体のバランスを崩した占華はそのまま小川に突っ込んだ。



 「だ、誰だ?いきなり」


 「ヨウタ、この子誰よ」


 「つーっ、イッテテテテ……」



 ちょうど陽太は狩りの説明という説明をマリンから教えられていた最中だった。彼は全くそれどころではなかったようだが。



 「知るかよ……ん、この声。あ、もしかして」


 「……あんたヨウタっていうのね ちょっと顔貸しなさい」


 「嫌だよ。殴る気だろ」


 「ちょうどいいじゃない、あんた殴られなさいな。私はスッキリするわ!」


 「どこがちょうどいいんだよ。ひでーなあ」



 占華に背中を向けていた陽太は一発、右頬にもらった。



 「グホッ」


 「いいざまね。よくやったわあなた。名前は?」


 「ミト・センカよ。あなたは?」


 「マリン・メイトワール。ヨウタの主ね」


 「いや、正確には俺が主で奴隷がマリンだ」



 と、何事もなかったかのように自己紹介をはじめる少女二人をよそに立ち上がりながら上下関係を説明する陽太。



 「"今は"ね」



 マリンのこめかみに血筋が浮き出る。


 陽太は主やら奴隷やらで不審がっている様子の占華という少女に一応説明をしてやる。ミイラ女の都合に付き合わされている仕返しに、



 「同族のモンスターを討伐されたことに不満を覚えるこのミイラ女は上月陽太にある種の償いとして、上月陽太を拉致し近々迫るとある日に備え奴隷化させてこき使おうとしていたところ、なんとまあ逆に奴隷になってしまったという。そんなこんなで奴隷解除できないと知ったミイラ女は、早急に上月陽太のレベリングを決行。今に至る。血筋を浮かべて。」



 ああ、そうだ。俺なんか奴隷にしても魔法なんて何一つ使えないぜと単なる推測を言ってみたところ不審者に対する検閲兵ばりの強引な手法で俺のステータスがチェックされ、確かめも済んだのか一応奴隷にしておくのだのと言って、これまた強引に下級奴隷魔術を使ったところ、ペチッと石が弾け飛んだのだった。


 少女の反応は……は? なんで効かないのあんた、ならこれで! はあー? どういうことー! と、いうわけだった。陽太としては棒立ちしているだけだったのだが……


 勝手に自分の貴重らしいマナを湧き出る湯水のように使う彼女を当然やばいタイプだなと即決したのだった。



 「……。あんた誰に説明してんのよ? 地獄にエスコートしてあげようか?」


 「あはははははっ って逆に奴隷になっちゃったの? マリンちゃん。あははは」



 エスコートされるのはゴメンだったが既にミイラ女の右ストレートが正面からヨウタの左頬を直撃していた。システムを無視したようなパンチだった気がする。


 どうやらマリンのステータスやら立場やらその他もろもろを確認し終わっている様子で現状の修羅場に苦笑、いや大笑いで転げまわっているドラグーン。



 「お前ら、殴……るの――好き、だな。」



 と、これまた何事もなかったかのように立ち上がるが、さすがにちょっとふらつく様子。


 そのとき、ドラグーンの体を光が包み込み――全裸になった。制限時間に達したようだ。


 ふらついた陽太は羨ましいことにドラグーンに向かって倒れこんだ。大きな膨らみを二つ鷲掴みで。



 「……。……。――」



 真っ赤になった顔を片手で隠し、ドラグーンは陽太の左目に一発。殴り飛ばした。



 「ぐほっっ」


 「あちゃー、センカちゃん――大丈夫?」


 「う、うん……」



 年頃の少女にはダメージが大きかったのかもしれない。が、意外にも冷静に先程入手した『リトルビーバーパンツ』と『リトルビーバーブラ』を装備。



 「かわいいーあ、それ結構レアな奴じゃん。」と、ミイラ女。



 ボコボコになった陽太は――特に傷一つ無いようだ。



 「す、すまん……わろ(略」



 二人から殴られた。仕方ない。




ここまで読んでくれてありがとうございました。。ペース的には一日一話を行く予定です。(投稿できなかったらごめんなさい)最近、暑いですね。セミも夏のコンサート中です。勘弁してください。

あ、私はブラ付けたことないですもちろん。はい。

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