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隻眼輪廻

作者:Dorimama
勇者が魔王を討ち果たしてから百年。平和に飼い慣らされた世界で、モンスター討伐は貴族の血を沸かせる高尚な「娯楽」と化していた。

山賊に家族を奪われ、その凶刃で光を失った少年ソレン。絶望の闇の中、彼を救ったのは、森の奥で静かに暮らす最後のメドゥーサ、エウリュアレだった。蛇の髪を持ちながら誰よりも優しい彼女を、ソレンは「母」と慕い、穏やかな日々を取り戻していく。

だが、その幸福は、「英雄」を気取った冒険者たちによって唐突に引き裂かれる。貴族に懸けられた莫大な懸賞金を目当てにした12人のパーティは、娯楽のためにエウリュアレを惨殺。ソレンは抵抗するも虚しく、再び全てを失った。

死の淵で、ソレンは母から最後の贈り物――彼女の「瞳」を移植される。それは、視界に捉えた万物を石に変える呪われた遺産。そして、母を殺した12人の魂の在り処を示す「復讐の羅針盤」でもあった。

「――理由など聞かない。お前たちは、そこにいた。それだけで、万死に値する」

復讐の鬼と化したソレンは、母を屠った者たちを一人、また一人と葬るため、彼らが巣食う冒険者ギルドの門を叩く。しかし、殺戮を重ねるたび、その瞳は母の絶望と憎しみを囁き、ソレンの魂を蝕んでいく。これは、全てを奪われた少年が、自らの人間性と引き換えに、世界にたった一つの正義を執行する、冷酷で悲しい英雄譚。
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