僕は、和んで察する
よろしくお願いします
夏原さんと佐々木との再会をし、僕は心が温かくなって少し今までのことを思い出していた。
夏原さんと魔王様を解放する代わりに僕が神様の所に行ったんだったな。
あれ?僕にはそんな経験あったかなぁ。
僕は自分の記憶なのに曖昧な思い出に浸っていた。
「夏原様!俺の報酬はどうすれば貰え、頂けますかねぇ、厚かましいようですが」
と、僕が浸っていたのにそれに割り込んできたやつがいた。
僕をこの部屋まで連れてきてくれた下っ端だった。
って、報酬って何のことだろうか。
「魔王様に言ったらイイよ」
と、何故か夏原さんではなく、佐々木が答えた。
ま、魔王様!良かった。
僕は安堵して胸を撫で下ろした。
「了解でーあーります!」
下っ端はピシッと敬礼をして大きな声でそう言った。
そして下っ端はソソクサと部屋から出ていった。
そのタイミングをみて僕は口を開く。
「夏原さん!神様のところで何かされませんでした?」
僕は気になっていた事を聞く。
夏原さんの体は擦り傷だらけで、両腕にはチューブが刺さっていた。
「あそこでは、何もされなかった」
「良かった」
と、いうことは夏原さんの傷は神様達と戦った時、つまり捕まる前ということになる。
僕はそれにより神様を恨む必要性がまた薄れた。
「光こそ大丈夫だったのか?」
佐々木は少し心配そうな顔をしてそう聞いてくる。
僕は少し口角を上げて
「大丈夫だったよ」
と、言った。すると皆は何故そこで笑顔で?的な風に不思議な顔をしたのだが、僕だけにはその意味はわかっている。
「光!帰ってきたのだから、魔王様にも挨拶したらどうだ?多分心配してると思うぜ?」
と、佐々木が僕の、背中を軽く叩いてそう言ってきた。
まぁ確かに絶対に会わなければならないか。
なんて言われるだろうか。と僕は少し心配になる。
「それもそうだね!じゃぁ夏原さん、お大事に。僕は少し行ってきます」
と僕はそう言って部屋を出た。
すると元から着いてくるつもりだったのか佐々木も夏原さんにお大事に、的な事を言って僕の後を着いてきた。
佐々木の雰囲気からして、何か僕に二人の時に、言いたい事でもあるのだろうかと察する。
そして少し二人で歩いた頃に佐々木はそれまでずっと二人の時につぐんでいた口を開く。
「光、まさかとは思うが脱走とかしてないよな?」
ありがとうございます。
今日は時間があったのでもう一話出します。
これからもよろしくお願いします