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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
7日目~9日目 normalワールド探索(下水道編)
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7.再チャレンジ?

土管の化け物…いやワームに食されて十数分後…。

胃袋に納まった八人はコミュニティールームに再び集合していた。


「はぁー、まあ全滅は予想していたがえらくあっさり一気にいったな。」


「すまねえ、俺が軽率だった。」


真っ先に化け物の胃袋に飛び込んだブラックさんは落ち込んでいる。

初見なのだから失敗して当然だと思うけどそこの辺りはこのゲームではどうなんだろ?


まあ全滅という結果は変わらない。

調子に乗って持ち出したアイテムは全てあの化け物の胃袋の中だし回収は不可能だろうし。


私の周りを見てみると…結構ガツンと全滅したせいか軽い反省会のような傷のなめ合いの空気になっている。

全員食べられて死亡したのは割とショックだったせいかもしれない。


「まあ割りと同時に全滅だったから時間のロスは少なかったしそう自分を責めるな。」


「そういやアンズちゃんは割と早くおかしいと気付いていたようだけどどうしてだ?」


「お茶の介さん。ちゃん付けはできればやめてほしいのですが…。おかしいと思ったのは二点ですね。一つは土管のはずなのに奥行きの広さが均等ではなかったですから。もう一つはこれがわかりやすかったのですが、土管から垂れていたのは下水じゃなくよだれでしたので…。」


「はぁ…なるほどな。」


そう、だからどろっとした物がぽたぽたと落ちていたのだ。

工業用水のように薬品が混ざっていたりするケースもあるかもしれないけど、ツーと伸びてポタンポタンと落ちるのは割と無いと思う。

…というか口開けたままよだれを垂らして待っているとかマナーが悪い化け物だね。


まあ反省すべき点もあるかもしれないけど今回は初めての事が多かったように思うしやむを得ないんじゃないかな?

反省会もそろそろいいのと思うし、仕方ない空気をぶった切らせてもらいますか。


「まあ誰かがいつかは引っかかるはずだったのでそこまで気にしなくていいと思いますよ?肝心な所でわかって危険にさらすよりいい情報を得たと思いませんか?それよりもこの後どうするかの方が大事では?」


私の言葉にサカキさんも同意して頷く。


「全くもってその通りだ。今回の事も初めての試みだし決定したのは俺だ。だからブラックはあまり気にするな。それよりもこれからだ。」


「アイテムは生憎全部無くなってしまったがさらに下水道の敵の情報が手に入ったわけだ、という事は次にやるべきは?」


「吸い殻フォローありがとう。これを生かしてさらに下水道を続けて調査する。擬態した出口に注意して次のポイントを目指そうじゃないか。」


男性陣はそれにあわせて腕を突き上げて雄たけびを上げる。

…なんというか熱気がすごいね。

ここまでのテンション女性の私達には到底無理…?

横を見たらアンズもノリノリで参加していたのでどうやら私だけが付いていけなかったようだ。


()せぬ。







さて、方針は下水道の謎を解き明かすミッションを継続である。


…すいません嘘つきました。


下水道の謎はあるかどうかわからないけど新しい道筋を探すために下水道に挑戦するのは変わらない。

再びnormalワールドの校庭へと降り立つ。


「よし、今回は俺が鍵持ちだから用務員室の鍵は俺が開ける。吸い殻はロストするかもしれないけど鍵を一応回収して…」


サカキさんが意気揚々と指示を出していたその最中である。

突如地面が揺れてその言葉は中断される。

辺りをきょろきょろ見回すが何も風景として変わったところは無い。


「な…何だ?」


「地震っすかね?」


気象条件がワールドに反映されることはあるとイベントの資料で見たけど本当に地震かな?

局所的に揺れがあちこちに点在…しかも移動しているような気がする。


揺れが大きくなったり小さくなったり、しかも何か音を刻んでいるようにも聞こえる。

どういう事かなと思ったけどそれよりも気になる物がこちらへ大声をあげて近づいて来る。


こちらに向かって来るあれは確か…忘れようもない、脳筋のモノジーさんだ。


「おう、サカキお前ら今来たのか?」


「モノジーか?いや、俺達は…。」


「そんな事より朗報だぜ!十分前ぐらいから地震が起こってな、しかし揺れる場所が移動してるんだ。おかしいだろ?それでうちのメンバーに聞いてみたら地下を何か巨大なものが移動してるんじゃないかって事だ?」


サカキさんの顔が引きつってる。

モノジーさんの所のルームメンバーもしっかりと分析しているみたいだね。

むしろリーダーが無鉄砲だから逆に冷静にならざるを得ないのかな?


…そしてこの揺れの原因は…時間と場所からして恐らく私達でしょうね…。

苦笑いしている私達を放置してモノジーさんは話したい事を言い続ける。


「こいつは何かのイベント臭いぜ!というわけで俺達は祭りに乗っかかることにした!メンバーの奴から地下にも何かあるかもしれないって指摘されて今は全員あちこちに散って探してるというわけよ。」


これはまた…外に向いていたモノジーさんの注目がセーフエリア内に向いてしまったという事である。

こっそりと行動するのが非常に難しくなってしまったね。


「こうなったらサカキ、競争だぜ!どっちが地下であれの正体を突き止めるかな!まあ今回も勝たせてもらうぜ!それじゃ俺は行ってくるぞ。」


そう言うとモノジーさんは子供のような無邪気さで揺れが起きている場所を直接追って行った。

…地下への出入り口を見つけるのではなかったのかな?

直接追いかけても特に解決するとは思えないんだけど…。


さて、モノジーさんの言葉を信じるならまたもや勝負を叩きつけられたサカキさんはと言うと…。

状況がかなり変わったことにより困惑してフリーズしている。

吸い殻さんがフリーズしたサカキさんを解凍しようと揺さぶっている。


「サカキ、どうする?とりあえずルームに戻って相談するか?」


「…そうだな、全員すまないが一度ルームに戻って相談させてくれ。」


こうして下水道探索の続きをすることができず、私達は落ち着きのなくなったnormalワールドを後にするのだった。

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