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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
2日目 オープン記念イベント
34/291

19.オープン記念イベント -エントランス その5-

後半は他人称視点となっております。

掲載時に説明が漏れていた点大変申し訳ありませんでした。

「まさか、電池が入ってないとは思わんかったわ。お嬢さん方に感謝やわ。」


「本当にアンズが電池を何種類も確保していて助かったわ。それで、手筈だけど私に合わせて二人ともよろしくね。」


事前の打ち合わせ完了、よって準備OK。

雑談もここまで後は実行あるのみである。


「一番目立つ美味しい所をニミリが持って行ってるようなきがするのですが?」


できればこの役は他人に押し付けたい所なんだけど…。

うん、今回はお嬢様のアンズの丁寧さでは説得力は無くプリペンさんのようなえせ地方弁では理解できない人が出るかもしれないから適切な人選と思ってるよ。

それでもって…。


「これが美味しいわけないでしょ?悪目立ちして嫌悪感向けられるのよ?むしろプリペンさんに押し付けたいぐらい。」


「別に俺がやってもええんやで?」


それに首を横に振る。

まあなんだかんだでここまで来たら成否関係なくやるしかないでしょう。


「それじゃあ、まあ肩の力抜いて気楽にやってみますかね?」





オープン記念イベントのエントランスフロア内は阿鼻叫喚の惨状であった。

プレイヤーのほとんどは安全なイベントと認識しており、かつ帰還前という気の抜けた状態で襲われ混乱し、逃げ惑う。

逃げようにも人が多すぎて上手く逃げられずプレイヤー達は手当たり次第に殺されていく。

そしてその悲鳴により混乱がさらに伝播し続けることによりプレイヤー達は錯乱し正常な行動ができず逃げる以外できない。

誰も彼も我先に逃げることしか考えず右往左往している時にそれは起こった。

狂騒を引き裂くようにガーーーーーという雑音が響き渡る。


「あーーテステス、マイクテスト中。音量大きいわね?むしろ好都合かしらね?」


逃げているプレイヤーも能天気な拡大された音声に注目する。

注目先にいるのはバーテンのような服を着た一人の少女だった。

髪は緑のツインテールにウェーブをかけるといった日本人の美意識を台無しにする容姿である。


「えー、ゴキブリのようにちょろちょろ逃げ回る非常にみっともないプレイヤーに告げます。あなた達たった三体の敵に逃げの一手って恥ずかしくないの?」


この少女の一言に、襲われて切羽詰まっているプレイヤー以外がぽかんと停止する。

思考の停止というしばらくの静寂の後に怒り、蔑み、非難、嘲りの視線が拡声器を持った少女に集中し罵声が殺到する。


「ふざけんなよ、こっちだって必死なんだよ!」


「じゃああんたがなんとかしてよ!早くしないと彼が斬られる寸前なのよ!」


「口先だけは引っ込んでろ!」


それらに対して拡声器の少女はひたすらうんうんとうなずいているだけである。

その仕草が馬鹿にされていると取られてさらに罵声が加速する。

少女はある程度聞きに徹すると再び拡声器を口に当てる。


「よろしい!では腰抜け共に見本を見せてあげましょう!そこの道を明けなさい!」


罵声を塗りつぶすような大音量で叫んだ後に拡声器をカウンターの奥にいる水着の少女に放り投げる。

そのままカウンターを飛び降りると横にいるちょっと軽い感じの男とうなずきあい、プレイヤーの遺品である大きい登山カバンを手に取る。


「せぇーーーの!どっせい!」


二人がかりで掴んだ登山カバンを下から振りかぶると掛け声と共にプレイヤーに斬りかかっている元NPCの人形へ放り投げる。

登山カバンは亡くなったプレイヤーの欲望のままに詰め込まれてパンパンの状態であるため随分な重量である。

その重量を十分に活かして人形を横に吹き飛ばす。

吹き飛ばされてた人形は衝撃でよろけており、すぐには立ち上がってこない。

それをいいことに先ほどの三人はそこらに落ちているカバンを次々と放り投げて人形の上に積んでいく。


「ぼさっとしてないで!周りにいっぱい落ちてるんだから拾ってどんどん投げていきなさい!」


拡声器を持っていた少女の声に人形の周囲のプレイヤーも少しずつ拾って人形の上に積み上げていく。

やがて人形が起き上がれないぐらいに山のようにプレイヤーの遺品が積まれていることを確認すると水着の少女と男が人形へ近づいていき、積まれている部分からはみ出ている部位に体重をかけて自由にできないように押さえていく。


そして最後に緑髪の少女が人形の頭に近づいていく。

刃の部分が存分に動かせていない事を確認するとひたすらに人形の首を頭を何度も何度も力強く踏みつけていく。

ガキンガキンと金属がひしゃげるような音がし、最終的には頭の部分が外れて宙を舞う。

その落ちた頭を少女が拾うと周囲に見えるように掲げて叫ぶ。


「これで満足よね!?今なんか大体八人ぐらいで安全に倒せたわよ!それで、残りは二体。こちらのプレイヤー数は…うん、二十は最低いるわよね?じゃあするべきことはわかるよね?」


何とも言えない静けさが辺りを支配する。


あっけに取られていたのはあるがプレイヤー達も気持ちの整理が急速に進んでいく。

やり方は見た、リスクも比較的少ない。

…むしろ何で今まで逃げていたのだろうか?


気持ちが切り替わったプレイヤー達の行動は早かった。

残った人形は十倍以上の数のプレイヤーにすみやかに袋叩きにされてその機能を停止したのだった。

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