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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
24日目~ normalワールド探索(E.Uビル編)
238/291

47.情報交換

「あら?ニミリさんがこちらへ来たのですか?」


「そうなります…一番面倒なの押し付けられました」


「まあ奥まで行ってたそっちが情報一番持ってるだろうからな…大変だけどがんばってくれ。さて、全員揃ったようなのでそろそろ始めるか」


こちらはスミノフさん、吸い殻さん、ワズンさんの三人のようで…どうやら私待ちだったようだ。

お待たせしたのは大変申し訳ないと思いつつ空いている席に着く。


「各自開示する情報は今日の事だけでいい。また情報の秘匿についてだが…しないでもらえると助かるがどうしても秘密にしたいのは秘密にしてもいい。だが攻略はまだまだ続くのでできれば公開して欲しい」


なるほど無理強いはしないと…。

けど先の事を考えると可能な限り情報は出しておいた方がいいかな?

こういうのはギブアンドテイクだから後から有用な情報が貰える事もあるかもしれない。

余所からの印象もよくなるはずだしね。


「じゃあまずはニミリさんからっすね。一番情報もっているはずっすからね」


「あほかお前?」


最初が私!?

打算という名のソロバンをはじいていたため反応が遅れてびっくりしてしまったけどそれは吸い殻さんによって制止される。


「ニミリさんは最後ですよ。まさかこの時間全部をニミリさんの朗読会にする気ですか?私達が話した内容以外をチョイスしてもらった方が疲れないでしょ?」


「そういう事だ。ただでさえ準備に色々…というか明らかにやばいアイテムを提供してもらってるんだ。その上一番最初に情報も出せとか駄目だろ?と言っても既に不平等になってるからなそこは加味して情報の出し渋りはしていいからな?」


何というかこういった思いやりのある配慮とても助かります。

…というか最近優しく扱われた事なんて…全くなかったからすごく温かいね。


「それでは私から…と言っても大した情報は無いわね。桃は二階から進もうとして部屋を片っ端から調べたけどどの会議室も鍵がかかっていて強引に入ろうにも打ち付けても窓が割れなくて入れなかったそうよ。目玉人間はあまりいないらしいからすごくやり過ごしやすかったって。カメルは…一階を引き続きまわってたけど特になしね。ただ地図を見つけたらしく一階のほとんどが駐車場という事は分かったわ。推測になるけどここから下は全部駐車場のフロアかもね?」


「けど地下への途中でカードキーのロックがかかった部屋があったろ?あそこも駐車場なのか?駐車場に鍵かけるなんてあるか?」


「要人用とかかしら?Level2でも開かなかったけど…他のカードキーもあるからそれで開けることができれば明らかになるわ」


スミノフさんの話によると一階のフロア情報が明らかになったぐらいかな?

それに地下も新たに確認可能なのか…何か糸口なようなものがあるかもしれないね。


「次は俺達かな?まあ情報と言ってもなあ…。とりあえずロビーみたいな場所…四階だったか?あそこが通れなくなってしまったので別の所から迂回できないか手分けして二階三階の奥を進んでみた。二階は今説明にあった事以上はない。ただ三階は奥に行くと食堂以外にもコンビニや薬局、後はキャッシュディスペンサーだけ置いてある銀行もあったな。アイテムは食料品、雑貨、後は新聞なんかも入手できたはずだ。それ以外には…そう目玉人間以外に小型の飛行している機械…ドローンかな?あれが飛んでいたな。見つからないようには注意してたからばれた時にはどうなるかわからん」


こっちも目新しい情報は大きくないのかな?

けどあの目玉の化け物だけじゃなくて小型の機械も徘徊しているというのは大きい情報だと思う。

…ひょっとすると電源を入れるとセキュリティーが入ってシステムも敵として追加されるのかな?

あの電源スイッチひょっとするとかなり重要な要素なのかもしれないね。


「後アイテムについては…何故か知らんが植物の蔓がフロアを貫いてきて殺されたり妨害されたりで持ち帰れていない物がかなり多かった。何故そんな事になったか…こっちも理由がまるでわかっていない」


植物が大暴れしたのは…私達が原因だよね?

うん、ここは情報共有しておかないとまずそうだ。


「じゃあ最後に私の番としてどれから話すべきかな?」


「とりあえずなんでも構わないわよ?今はどんな情報でも価値があるはずだから」


なんでもいいらしいのでまずは全員に影響ありそうな所からいくかな。

話すべき情報量は多いけど整理しながら話をしていく。


「それなら植物についてから話すね。本体は四階のセキュリティゲートを超えた奥の…中央に居座ってるね。高さは大体三十メートルと言った所かな?」


「三十メートル!?大げさに言ってないか?」


えーと15フロア分ぐらいだから多分計測間違いはないはず。

…よくよく考えるとそのサイズはおかしいよね?

確かに大きすぎて吸い殻さんが疑いたくなるのは当然だと思う。


「いや、多分間違いはないと思うっすよ。俺も見たっすから」


「そうね…あきれるぐらいに大きくそびえ立ってたかな」


「そうなると普通の商業ビルぐらいの高さはあるのか…まさかボスなのか?」


そういや串刺しになったワズンさんとスミノフさんも直接見てたんだっけ?

まあこれで裏取りは取れたので話を続けよう。


「それはまだわからないとしか言えないですね。わかってるのは目玉の化け物…皆さんが目玉人間と呼んでいる奴ですね。あれがどうやらこの木と繋がっているみたいで、あの目玉に動いている物が…数秒ぐらいかな?それだけ連続して見られると植物が蔓を伸ばして攻撃してくるみたいですね」


「はぁ?という事はあれはボスのセンサーみたいなもんなのかよ?」


「薄々はそんな気がしてたけど…ずるい」


そう、ずるいのである。

しかも壁どころかフロアを貫通して即死させられるというひどさである。

射程は建物内ほぼ全域とか嫌な敵もいたもんである。

だがこれだけでは終わらないのである。


「しかも植物の周りには目玉人間がいっぱいいるし、木の枝にもいっぱい首吊り死体のように吊られてるのがいるんですよね。なので普通に近づこうと思ったら…」


「全部排除しないと近づけないって事っすか?それなら時間はかかるかもしんないっすけど…」


「あ、木の枝に吊ってる方は数が減ったら自動で補充されるみたいだったよ?無限かどうかは知らないけど」


「少しずつ削るのも駄目なのね」


多分無限沸きだと思うけど確かめてないので補充されるとしか言えない。

少しずつ目玉人間を排除するという戦法は取れないのでこのボスは…どうやって戦えばいいんだろうね?


あ!

目玉人間について説明してない点がまだあった。


「後は…目玉人間については奥の方に行ったら武装しているのもいたよ?拳銃ならいいけどフルオートのショットガンとかごっつい装備持ったのもいたしアーマーも着込んでたね」


「入場するのが難しいから難易度高い場所と思ってたけど…奥はかなりの地獄そうね」


うん、危うく全身穴だらけにされる所だったからね。

あの先はセキュリティーも含めてどうなっちゃってるんだろうね?


「まあ目玉を潰せばすぐに倒せるのはいいけど飛び道具を使ってくるのは厄介かな?」


「うーんあの目玉人間に撃たれる可能性もあると…油断はできないなやっぱり、いい情報だったな」


まあ敵の情報についてはこれぐらいかな?

後重要そうなのはというと…。


「他には…セキュリティーゲートのフロアに変電室があってビルの電気を入れられますね」


「なるほど…ひょっとすると電源を入れない方が攻略にはいいかもしれませんね」


「しかしそれだと暗いし、電源が入っていないと入れない部屋もあるのでは?」


うーんここはわからないよね。

電源が入っていないとセキュリティーが止まるとかあればいいんだけど…。

ここも情報が不足しているので明確に答えは出ないし次の話に行こう。


「後は向こう側にも上があって五階が庶務のフロアで六階が営業のフロア…手に入るのはコピー用紙、テープ、ペン、封筒などの文具がほとんどでした」


「業務用の備品か…なるほど、こっちも持ち帰れるなら美味しいかもしれないな」


「それもNPC用ですか?」


「…そういやワズンが口滑らしたんだったな。まあそういう事だ。こういったアイテムはむしろ『ブラックマーケットワールド』で所属勢力に納品した方がいいかもな?」


所属勢力へアイテムの納品もあるのね。

まあそれ以前の問題として…問題は帰る時にあの植物の近くを通らないといけないのでハイリスクだという事だよね。

上手くやれば変電室経由で安全に帰れるかもしれないけど…ここは要検証になるかも。

それ以外だと…まああの情報も出してしまいますか?


「営業のフロアには怪しい部屋がありましてそこで銃が大量に手に入りましたね」


「なんだと!?」


「え!?」


全員が驚きの声を上げる。

そりゃあ守衛室でも手に入ったけど、銃って飛び道具としてメジャーだし人気もありそうだからね。


「いやそういう情報は伏せておいても…って持ち帰ったらばれるのか?」


「ええ、今もあっちでアイテムの取り合いがヒートアップしてるのは多分そのせいだと思いますよ」


心配していただけるのはありがたいけど既に開示しちゃってるのと変わらないんだよね。

だけどこの情報が初耳だった吸い殻さんとスミノフさんは眉をひそめながら戦利品を分ける相談しているグループに視線をやる。


「あいつ等、アイテムに目がくらんで欲張ってないだろうな?後でフォロー入れておくか?」


「こちらもリーダーが不安なので言い聞かせておきましょう」


…まあウメのフォローになるから助かるといえば助かる。

あっちでも悪戦苦闘してるだろうしねきっと。

その後は確かエスカレーターに向かって…あ、敵の情報でまだ開示していないのがあった。


「まああちらはあちらで進めてもらいましょう。最後にエレベーターフロアに見慣れない奴がいましたね。亀の甲羅の上に目玉人間の上半身がたくさん乗っかったモンスターですが…上に乗っかかっているのは脆かったですけど甲羅はアサルトライフルの弾でも貫通しないぐらい硬かったですね」


「そんなの見た事が…こっちもあるっすよね?」


「ああ…確か浄水場にもいたな。こっちはゾンビが乗っかかっていたが亜種みたいなもんか?」


へー、似たようなのが他の場所にもいたのか。

という事はそいつのバリエーション違いだったという事かな?

まあ体内を爆破しないと倒せない厄介な相手という事は変わらなさそうだけど…。


大体の情報の開示が終わり、その後も細かい情報を交換しているとピっという短い電子音と共にコンソールが表示される。


どうやらアンズの方の納品も終わったのかな?

他の人も気になっているのか一言断りを入れてコンソールの画面を拡大する。


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【貢献ポイント付与】


・変異生命体(A): 10ポイント(生命体ポイント) × 0.3(保存状態)=3ポイント

・変異生命体(B): 10ポイント(生命体ポイント) × 0.5(保存状態)=5ポイント

・変異生命体(C): 10ポイント(生命体ポイント) × 0.2(保存状態)=2ポイント


指定されたメンバーによる頭割りによる個人獲得ポイント


10ポイント÷12人=0.83...ポイント


1人辺りのポイントが割り切れないためシステムで抽選を実行します。

今回の貴方の獲得ポイントは0ポイントです。


【今回の獲得ラインナップ】


・変異生命体の皮膚(L0):2ポイント



-------------------------------------------------------


…あれ?

かなりしょぼくないですか?

いいね、評価いただきありがとうございます。

続きがいつ書けるかわかりませんがぼちぼちと続きます。

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