8.オープン記念イベント -特設抽選エリア その2-
停電予定らしいので止まるまで頑張って書くつもり
台風への供えで夕方まで手いっぱいのため現在頑張り中
コンソールのイベント案内の項目を選択すると目の前に案内の画面が表示される。
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【オープン記念イベント】
当社のゲームアンノウンディザスターオンラインをプレイいただきありがとうございます。
無事オープンにたどり着けましたこと皆様の愛顧いただけることによるものです。
それに感謝にて応えるためオープン記念イベントを実施致します。
オープン記念イベント開催時間:13:00~20:30
イベント開催中は会場全域を非交戦状態へと設定させていただきます。
安全にお楽しみください。
【会場マップ】
1F:エントランス
特設抽選エリア
2F:ゲーム内設定展示会場
ゲーム内アイテム展示会場
3F:ゲーム内変異生命体展示会場
4F:レストルーム(個室)
5F:展望お食事スペース
6F:オープン記念イベントメイン会場
メイン会場では19:30よりメインイベントを開催します。
便利なアイテムの配布も大判振る舞い致します。
是非ご立ち寄りをお待ちしています。
我々運営一同より精一杯おもてなしをさせていただきたく思います。
引き続きゲームをお楽しみください。
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会場マップの所を操作するとこのイベントマップが3Dで表示され、どこに何があるのかが表示される。
うーん大体何があるかは予想がつくけど4Fと5Fは何のためにあるんだろね?
プレイヤー間の交流のためかな?
地図を覗き込んでいたところ前からアンズに声をかけられる。
「ねえニミリ、抽選の景品一覧があったわよ。」
どうやら3Dマップを選択するとイベント詳細が出るようである。
ちなみに抽選の景品は以下の通りらしい。
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【オープン記念抽選】
各プレイヤー1回だけ参加可能なビッグな物が当たるかもしれない!
特別な商品を狙って是非ご参加ください。
景品はマイルームへ明日配送を予定しています。
特等:MMG-003「ゴリラス」召喚チケット 各会場1名様
1等 :パンツァーファウスト 各会場2名様
2等 :冷蔵庫 各会場5名様
3等 :M1ガーランド 各会場10名様
4等 :鉄パイプ 各会場30名様
5等 :コシヒカリ5kg 各会場50名様
6等 :DVD-R 各会場100名様
7等 :ピンクの水玉傘 各会場500名様
8等 :たわし 上記以外全員
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…景品の規則性がさっぱりわからない。
そもそも運営はどうプレイヤーに遊ばせたいのか理解に苦しむ…理解が全くできないラインナップである。
特等はさっき見たからわかるとして、1等と3等は何なのだろうか?
冷蔵庫やコシヒカリを貰ってどう使えというのだろうか?
ピンクの水玉傘なんか女性ですら使うのをためらうレベルである。
「ニミリはこの中だと何が欲しいかな?」
「そういうアンズは?」
そのまま質問を返したがアンズも困り顔である。
この点は私と同じ認識である点が若干ほっとする。
「よくわからないんだけど…、ゲーム的には鉄パイプが一番使いやすいのではないからしら?」
「ああ、叩けばいいだけだもんね。シンプルイズベストだわ。」
私もアンズの考えが正しいような気がしてきた。
それだけどれが当たっても問題ないと考えればなるほど肩の力が抜けてきた。
「よし、物欲がなくなったわ。」
「そういう時って逆にいいのが当たる法則があると聞きますわよ?」
物欲センサーか…。
都市伝説として欲しいと思ってるものほど全然でないという宇宙の法則と言われている。
そう思うと何か上の物が当たるような気がしてきた。
「ニミリそろそろ私達の番ですわよ。」
アンズの声に正面を向きなおす。
どうやら後二、三人で私達の番のようだ。
それでは物欲センサーから解放された私の運命力という物を見せてあげましょうか。
『残念でした。8等のたわしになります。マイルームに送付しておきますのでご確認ください。』
私もアンズも白玉の8等である。
どうやら運命力とかそんなものは無かったようである。
「ニミリも8等だったのね?まあ欲しい物は無いと言っていましたし問題ない感じ?」
「うん…問題は無いんだけど。やっぱすっごく悔しい!」
欲しい物は無いというのに一番下のはずれというだけでこの敗北感。
悔しいと言えば悔しいのだ。
当たり外れがついている以上勝負事なのである。
そんな私にアンズが困り顔を向けてくる。
「ほら、ニミリ。時間も押してるんだし、ここでいじいじしてても仕方ないし次行きましょうよ。」
そうでした。
ただでさえ時間が不足しているのにここで時間を潰しててはいけない。
「うん、そうだね。じゃあ下から順に回って…。」
アンズに回答しようとしたところで気になる物が目に入った。
抽選会場の出口、来た道へ戻ろうと折り返し地点に「非常口」と緑色に光った表示の扉があるではないか。
「ここを通ればどこかショートカットできるとかないかな?」
そのままドアノブに手をかけて回してみるが反応は無い。
ガチャガチャ言わせているとNPCのお姉さんのうち一人がこちらに近づいてきた。
『申し訳ありません、こちら非常口となっており非常時以外はここから退出できません。来場いただいた通路よりお戻りください。』
そのまま手を引かれて戻りの流れに戻される。
そんな私にアンズは苦笑いを向けてくる。
「ニミリってとりあえず何でもやってみるよね?」
そこまで私は考え無しにいろいろとやっているだろうか?
アンズの言葉に首をひねりながら私達はエントランスへ戻って行った。