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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
7日目~9日目 normalワールド探索(下水道編)
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【アーカイブ】南鶴舞高校の用務員の日記

現在はサカキさんが所有している拾った用務員の日記の内容です。

この話は読まなくても本編に影響はありません。

〇月11日


はぁーまた教頭の奴庭の見栄(みば)えが悪いから木の手入れをしてくれと言ってきやがった。

そう言うのは業者を入れてやるはずだろ?

そのための予算も取ってあると聞いたことがある。

まあどこかで無駄な事に使われてるんじゃろうな?


しかしワシは用務員としての雇われ、いわゆる下っ端である。

拒否などできるはずも無く真面目に仕事に(いそ)しむだけじゃな。


内緒で一緒に生活しているハリスンだけが唯一の(いや)しじゃな。



〇月15日


夜中に校舎の見回りをしておるとピカーっとした緑色の光が落ちてきて遠くで爆発しおった。

ここまで爆風は来ないじゃろうか?


心配になってかがんでおったが杞憂じゃったようだ。

早く夜回りは済ませてハリスンと寝るとしようかの。



〇月22日


ノックをする音と共に目を覚ます。

まだ午前五時…こちらの始業時間ですらない。

ドアを開けると校長が立っていた。

何やら政府が避難指示を出したので避難場所に指定されているうちが受け入れの準備をしなければいけないらしい。


災害時はいつもこれだ。

他の教職員にも声をかけているらしいがどうせ来るのは九時ぐらいだろう。


また面倒な事をしなければならないとなるとため息が出る。

というか校長やい。

指示を出したら煙草を吸いに行くぐらいなら手伝ってくれんかの?



〇月24日


避難所にされて早二日…。

どこに危険があるのか説明がされず避難指示が一向に解除されん。

本当に困ったものじゃ。


避難者は不平を垂れて文句だけしか口に出さんし、教職員は職員室で待機という名のさぼりじゃ。

ほんにうらやましいの。


…まあワシも避難所の物資を一部ちょろまかして避難者と交換しておるからあまり後ろ指はさせんがの。



〇月27日


早朝からテレビをつけてみると何かこりゃ様子がおかしい。

国会では軍の出動をさせるさせないでもめておるようじゃがこれはいかん。

情報が公開されとらんちゅうことは与党は情報を見て出動の必要があると判断したけど野党は情報が無いからと言うて反対しとる。

情報を見せずに承認はできんちゅうという点では野党の言う通りじゃが何故責任追及だけして情報共有に力入れんかったんじゃろな?


…違うな、今はそれどころじゃないわい。

危機的な状況になったと考えといたほうええやろな。

とりあえずこうなったら金を持つよりも現物じゃな。

買えるもんは全て買うて隣の部屋に詰め込んでおこうかの。


非常時は持ってるもんが強者じゃからの。

今日は体調が悪いんで仕事を休むと連絡してからはあちこちに注文で忙しかったの。



〇月28日


いざという時のために地下へ逃げるための通路の確認をしちょるとどうやら外が騒がしくなってきたようじゃ。

どうやら警察のパトカーが校門前をバリケードで封鎖したらしい。


…いやおかしいじゃろ?

軍が対応するという議題が昨日あったばかりで、今警察がこんな学校でバリケードを作らざるを得ないじゃと?

これは災害じゃない事は確定じゃ。

しかし他国の軍事侵攻ならもうこんな所に攻め込んで…いやそれも変じゃろ?

こんな学校一つに裂く労力が馬鹿らしいわい。


という事はテロリストの可能性が濃厚かの?

はぁー困ったもんじゃ。

まあ危険は避けるために部屋でおとなしくしとこうかの?


…なんていうワシの甘い目論見はすぐに崩れ去る事になる。

避難者が急に殺到してきおったわい。

何とか待機しておった教職員の人達と一緒に体育館や教室に割り振って行ったが忙しくて目が回りそうじゃったわい。


ほんに何が起きとるんじゃ?



〇月30日 曇り


校門前で乾いた音が何回も聞こえてくるようになった。

どうやら暴徒か何かがおったらしいんじゃが詳しい事は聞けんかったわい。

何せ避難者の苦情対応が忙しうてな。


というか苦情なら政府にせい。

ワシに言われても何のしようもないじゃろがい。



△月3日


お巡りさんからの要請で学校周りの施設の案内がようやく一段落ついた。

校長や教頭という責任者がおるじゃろと言いたかっが既に学校にはおらんらしい。

なんでも怪しくなった際に真っ先に逃げ出したようじゃの。


それで学校周りの設備に詳しいワシが駆り出されたっちゅうわけじゃ。

全くほんにしょうがないのう。



△月5日


最近は学校側の人間としてお巡りさんにもよく相談される事が多くなった。

その中でも栗田という巡査とは裏も含めて懇意にさせてもらっておる。

色々とため込んでおるのを横流しする代わりに警察しか知らない近況も教えてもらうとる。


何でも隣の県への落下物から周囲の動植物が一気に汚染されて突然変異を起こしたらしい。

…突然変異って言うてもようわからんので詳しく聞いたらとにかくゾンビ映画みたいに化け物が増えすぎて止めることができんかったっちゅうらしい。


情報は大事じゃが知りとうもなかったの。

この先の生活が不安になる情報じゃったわい。



△月7日


今日も栗田へ食料と水を横流しすると共に色々と情報を貰う事にした。

学校の裏山に建っている天文台からの連絡が途絶えたらしい。

見張りに立っていた警察官からの無線連絡が無いらしい。

後は市内へ避難者を探しに行ったパトカーも戻ってきていないのが結構でているらしい。

ほんに暗いニュースばっかりじゃのて。



△月9日


そろそろ身の安全のために色々と備えておかなあかんと思い栗田に相談した。

すると栗田の奴、既に警察の装備を一部横流ししとるらしい。

人の事は言えんがほんに悪じゃの?

どうやら放送室に保管しておるらしく、責任者が自分だからできるっちゅう事じゃ。

ワシも利用する際は「ノックを四回」して「アメリア」と合言葉を言えっちゅう事らしい。



△月13日


栗田の話によるとどうやら軍がこの学校に展開されるらしい。

と言うても悪いニュースじゃて。

付近の駐屯地や避難所が軒並みやられてまともに機能している所が無いから物資を持って逃げてくるらしいのう。

どうやら学校の周りをうろついているゾンビ以外にもとんでもないもんがあちこちを襲撃しとるらしい。

浸透されていないここが集結地点になったと…すなわちここに狙いが集中するのではないのかの?



△月16日


ついに防衛軍の奴らがお着きになった。

多数のヘリコプターやらで色々と輸送してきておるわ。

確かにお巡りさんよりは心強いが不安な点もようさんある。

栗田の話によると指揮をどちらがとるかもめとるらしい。

結局は非常時という事で軍がとることになったがのう。

この先こんなんで大丈夫かの?


△月17日


水道の蛇口をひねると何じゃこりゃ?

黒い液体がドバドバと出てきおった?

こりゃただ事じゃないとお巡りさんに相談に行ったわい。


責任者と言えば校長?教頭?

そう考えたけどもうおらんかったのう。

やはり疲れておるんじゃろか?


すぐにお巡りさんが確認すると深刻な顔をして水道周りに使用禁止の張り紙を貼るという事になったんじゃ。

ワシも駆り出されたがまあこれは仕方ないじゃろな?



△月18日


禁止の張り紙を無視して水道の蛇口をひねった奴がでたそうじゃ。

何でも今度は水道自体でなくなったと…こりゃいかんな。

水に関しては死活問題じゃなんとかせんと。



△月19日


栗田の奴が深刻そうな顔して部屋へきおった。

どうやら水の問題が予想以上に深刻らしい。

浄水場の防衛軍の部隊から連絡がとれないっちゅう話じゃ。


浄水場か…

地上は無理じゃから地下からなら行けるかもしれんと話した。

すると栗田の奴、考え込んで部屋から出ていきおった。



△月20日


見回りをして部屋に戻ると軍人さんがいっぱいおって部屋の中からワシのため込んだ物資を持ち出しておるのを見つけた。

ワシの私物じゃと食って掛かったら、そのまま抑え込まれた。

多勢に無勢…ちゅうか一対一でもまあ勝てんじゃろうな。


何でも非常時につき私物は徴発して事態収束後に返すという事じゃが単なる泥棒じゃろ?

しかし逆らうんは得策じゃないからの。

ワシは何も無くなった部屋でカッカしながら不貞寝をしたんじゃ。


そしたら栗田の奴が来てな。

恥ずかしい事に八つ当たりをしてもうた。

悪い事をしてしまったと思い、落ち着いた後に来た要件を尋ねた。


すると浄水場へこっそり行って水道周りを復旧させたいっちゅう事らしい。

今はこんなおかしい状態やし、物資も軍に取り上げられたことも伝えた。

けどどうしても水が必要らしい。


道だけでも教えてくれっちゅう事じゃが…。

そやなあいつ等見返す事で仕返しも悪うないな?

そう思うと栗田を案内する事に決めた。

今晩出発するので道具の準備は栗田に任せた。


…おっと。

この日記もあいつらに読み返されるのは困るし持って行くとするかの。



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暗いけどどうしても書かなあかんじゃろという事があっての下水道内で日記をつけとる。


本当は書くべきじゃないのじゃろうが、なんとハリスンがカバンの中にまぎれてついてきておったのじゃ。

多分ワシの事が心配だったのじゃろうな。

最近で一番嬉しかった事じゃったので日記につけておくとする。


さていよいよ浄水場の真下まで来た。

ここに来るまで変な魚が泳いでおったが何とかやり過ごせたわい。

ここからが本番じゃ。



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あかん、はらをやられた、もう長ない。

くりたのやつもしせつからそとにでたとたんにとりにくわれた。

とんでるくせにくびがのびてくるきもちわるいやつだった


むせんでれんらくしようとしたらむらがられてしまった。

わしはなんとかにげきれたけどあいつはもう


そしてぷーるにおいしげったあのくろいしょくぶつはなんや

まっくろなたけとかみたことは


これいじょうかくのはもうきついの

まあみおくってくれるあいぼうがよこにいるのだけがさいわいじゃの

さきにいってしまうことはゆるし

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