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アンノウンディザスターオンライン  作者: レンフリー
1日目 ゲームはじめました
10/291

10.veryhard 猫から逃げる


「「「nya--」」」


「こっち来ないで、来ないでってば!」


弔い合戦だろうか?

私は大量の猫達に追いかけられている。

けれどただの猫じゃないんだ。

目から蛇が生えているグロテスクで全く可愛くない猫ちゃんずなのだ。

中でも群れの中央にいる一際でかいトラ猫はよく目立つ。


冗談を言ってる場合ではない。

猫が走ると人なんかより速い…いやむしろ人間より遅い動物の方が少ない気がするが…。

よって最初のリード等すぐになくなってしまうだろう。

現に後ろから駆けてくる猫の足音がどんどんと近くなっている。


この数相手に追い付かれたら、いや足を止められたら間違いなく一瞬でゲームオーバーになることは当然と思われる。


これなら破れかぶれで店に突入し、そのまま立てこもるしかない。

そのため目下全力で住宅街の道を抜けようと疾走しているのである。

店の中の状況はもう考慮しない。

これより最悪な状況とかないでしょうし。


そして私の状態は悪化の一途を辿っている。

右目は相変わらず痛みを訴えており左目しか見えないし、背中のナップサックが重くて動きづらい(自業自得)のである。

よく考えたら猫って少なく見ても数キロは体重があるはずだ。

なぜ私は死体を袋に詰めて持ち帰ることを考えてしまったのだろうか…。


まあ反省は後にするしかない。

コンビニはもう目の前だ。

後は入口の前に立ち自動ドアから店内へ駆け込めば私の勝ちだ。

後は商品の棚を使うなりしてバリケードを作れば一時的には何とかなるでしょう。

そう思い最後のラストスパートをかける。


助かった、ここで何とかやり過ごして…。

と思っていた私が愚かだったのかもしれない。

群れの中で一際大きいトラ猫がコンビニの自動ドアの前に着地、そしてこちらを見るとにたりと笑ったような顔をこちらへ向ける。


「ぜぇ、ひぃ!ここでそう来るの?!」


嫌な予感しかしないため横に大きく飛び…ではなく混乱してもつれた勢いのままコケて回避する。

そのわずか後に私がいた空間をトラ猫が通り過ぎ、その勢いのまま向かい側の自転車ショップへ突っ込んだ。


突っ込まれた自転車ショップは轟音をあげ震えあがり、店先に並んでいたたくさんの自転車は宙を舞いあちこちへ散乱していく。

私の近くにもかなりの数が落ちてくる。


…どうやらあのトラ猫が飛び掛かっただけであの惨事らしい。

私は体を起こしながら周りの状況を確認する。


-------------------------------------------------------


【シティサイクル】

ママチャリと呼ばれる。



重量:未測定


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【電動自転車(壊)】

モーター補助の自転車

ペダルが破損しているため通常の使用はできない。


重量:未測定


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-------------------------------------------------------


【マウンテンバイク(歪)】

オフロード用の自転車

フレームが歪んでいる。


重量:未測定


-------------------------------------------------------


どうやら吹き飛んだ自転車があちこちに散乱しているようだ。

自転車が直撃しなくて本当によかった。

それよりもあんな店が吹き飛ぶような怪獣のような一撃もらわなくてよかった。


自転車も取得可能らしいけど回収している時間も収納スペースもない。

それよりも運よくトラ猫の攻撃を避けれたのでコンビニに駆け込もうと振り向いて立ち上がる…自動ドアの前には猫が数匹陣取っており突破できそうにない。

どうすればいい?どうやったら入れる?


…あれ、そもそも何でコンビニに入ろうとしたんだっけ?

それはもちろん猫達をやり過ごすためである。


では後ろの自転車ショップの惨状はどうだろうか?

先ほどトラ猫が1回突っ込んだだけで崩壊している。

ではコンビニなら持つのか?

そんなはずはないと思う。


よって立てこもりはだめだ。

そうすると…。


こういう時は切り替えが大事だ。

私は手元にあった壊れていないシティサイクルを起こすとそれにまたがる。


「nya?」


「ありがとね、君達からのプレゼントは有効活用させてもらうよ!」


そして力いっぱい漕ぎ出す。

やはり柔軟に行動するのが大事だよね。

猫たちもそれに気が付いたのかあわててこちらへ動き始める。

既に速度が出はじめている自転車だが必死に漕いで加速させていく。


「unya---!!」


猫達は飛び掛かってきたようだが私がまだゲームオーバーになっていない以上、追い付くことができなかったのだろう。

私は後ろを振り返り、片手で手を振る。


「あばよー猫ちゃんズ!」


そのまま私は自転車を漕ぎ続け未知の大通りを走り去って行った。


台風でめでたく?お休みとなりましたので追加投稿です。

けど午後からは寝ています。

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