第2話 滅茶空腹
第2話 滅茶空腹
コンソールから不快な音が鳴り続いている。
これが何なのか分からない。
何か良くない事である事は分かるが…。
他のみんなもこの世界は初めてらしく知らないようだ。
コンソールで地図を選ぶと、敵っぽいのが5体こっちに向かっているっぽい。
このまま進んでくると、もうすぐ戦闘になりそうだ…
相手との距離を3人に伝え、さっき一緒に召喚したグラムをアテナに装備させた。
アテナ曰く、この世界で相手が女神が聖剣装備なんて、どんな相手も戦わず降参するんじゃないかしら?らしい。
そして戦いが始まった…
はい。
結果は見ての通り、聖属性は降伏。
他4体は一瞬で斬られました。
「お帰り~」
「ただいま~。仲間を1人増やしたわよ~」
「こ、この度は大変失礼をしました…」
連れて来られた天使は酷く震えている…。
どんな目に遭ったのかと思い、テンとエンを見ると目を逸らされた。
「アレク様~、今後はアレク軍として聖属性に絞るわね。他の属性は必要ないので、他は斬っちゃうわ。そのつもりでね~?」
女神さまは我が侭に育っていく…
「必要ないって、召喚したらどうするの??」
「斬って魂に吸収するわ」
「真祖的なやつ?ほとんど闇属性だね…」
「違うわよ!!」
違うの?
コンソールを見ると40CBとある。
10連が10,000CBで、アテナが4体斬って40CB??
これポイント貯まらなく無い??
この世界のお会計は厳しいようであった…
おっと忘れていた。
なんで5体が仕掛けて来たのかが知りたい。
脅えている天使に聞くとしよう。
「新しい天使さんこんにちは。僕の名前はアレク。魔王らしい。君の名前は?」
「わ、私に名前はありません…」
「あなたは捕虜なの?味方なの?」
アテナが剣に手をかけると天使が怯えた。
それやめなさい…
「私はアテナさまのど、従者です…。アレク軍の一員です」
天使さん。今、奴隷って言おうとしなかった??
「で、では宜しくお願いします。これからあなたの名前は〈テンツー〉という事で宜しくね」
「あ、ありがとうございます!」
おや?何やら嬉しそうだ。喜んで貰えたのなら良かった!
「ねぇ、テンツー。テンツーはここに攻撃に来んだよね?誰かに指示されたの?」
「は、はい。誠に申し訳ございません…。近くで他の4体と召喚されて、攻撃を指示されました…」
テンツーは平謝りをしている。
「テンツー、大丈夫。気にしてないよ。それに来てくれたお陰で仲間になれたんだしね~」
現状について話を聞くと、新人はどうやら狙われる存在のらしい。
いろいろ話を聞けて、状況が少し飲み込めたのは僥倖だった。
そして話を聴き終えた頃、また不快なアラームが鳴り響いた…。
今度は何体かな~?コンソール展開地図、と。
また5体。
この世界は5人パーティーなのか??
「アテナ、また5人組のお客様だよ~」
「じゃアレク様、ちょっと行って来ます~」
しばらくするとアテナは戻って来た。
「ん?忘れ物かい?」
まだ3分も経ってない。
「いいえアレク様、終わったわ!あいつら滅茶苦茶臭かったので、遠隔から〈セイクリッドライトニングレイ〉で吹き飛ばしてやったわ!」
味方の天使たちが脅えている…。
「臭かったってアンデッドか何か??」
「そうそう!アンデッドと悪魔の組み合わせ!誰よこんなの組み合わせたのは!!臭すぎて近寄ることも出来ないわ!」
女神さまは相当お怒りのようだった。
おや??コンソールを見ると残りCBが280になっている。
1体10ではなく、強さに応じてドロップが違うって事かな?
「ねぇ、アテナ。悪魔って★いくつくらいだったの?」
「さぁ?分かんないけど、アンデッドを率いるくらいだから、3か4?」
段々、我が侭というより適当な性格になってきたような…?
それともこっちが素のような…。
「あと、アレク様。テンとエンのレベルが上がったわよ。私はあんなのじゃ上がらないけど」
あ、本当だ。
コンソールのステータスに〈レベルアップのお知らせ〉が届いてる。
せっかくなので、ステータス以外も見てみよう!
建設は階層追加と設備ルーム?
まぁ何となく分かる感じか…。
生産は泉?なんだろう…?
これ??価格は2,000CB。結構高いね!
説明は1日100CBを得る!?これは凄い!
これはきっと必要なやつだね。次はこれを目指そう!
必要な2000CBまで、スッゴい遠いけど…。
コンソール弄ってたら、お腹が空いてきた。
この世界はどこでご飯を用意するのだろうか…?
コンソール―建築―設備ルームを開くとありました〈食堂〉!
お値段は~、……300CB?!
た、足りない…。
「アレク様~、私、お腹が空いたんですけど~」
天使たちも空腹をアピール。
「あと20CBで出来るから、あと2体倒して欲しいかな」
「あの時テンツーを斬っておけば…、じ、冗談よ。もちろん!」
コラコラ。テンツーが怯えるからやめなさい!
そんな中、アラームが鳴り響いた!
そして、アテナの声も響いた!
「ご飯が来たわ!!」
最早、聖属性は疑うところだった。
魔王アレク軍 レベル1 CB 280
物攻 20 物防 20
魔攻 23 魔防 20
機敏 20 運 99
配下 ★8 アテナ Lv1
★2 テンLv3 エン Lv3
テンツーLv1
武具 ★3 グラム Lv1