切望-Longing-
「絶望のカリアが逝ったか・・・」
羨望のナターシャと切望のヨハネが海底ダンジョンでひとつの終わりを感知した。
「なんと羨ましいことかしら二度羨望致しますわカリア・・・」
「おいぃカリアぁ!こんなところでおわってんじゃねぇよ!熱くなれよ!もっとあつくぅう!」
精神体となったカリアがヨハネとナターシャにお別れをつげにきた。
「ヨハネ・・・さようなら・・・あなたの熱意に絶望はかないませんでしたが待っていますよあの世で絶望と共に」
「カリア切望しろ!いきたいと!願え!」
「私は十分に生きたわ絶望のままにそれを否定する事はできないの」
「ナターシャ・・・あなたが羨ましかったわいつも、絶望の淵にいてとらわれず自由の身だったもの・・・」
「私はあなたが羨ましいのよ」
「ふふふ」
「お互い様ね」
「熱くなれよっっ!!!」
「さようなら・・・」
アストラル体となりマナの本流へと帰化したカリアの精神は平等に公平に世の中のマナへと変換されていった。
羨望のナターシャがハルバートを地面にめりこませ悔しがり、切望のヨハネは熱心にカリアの死を弔った。
「ゆるさねぇぞ侵入者共!」
アイリ達への憎悪が魔力になりかわり襲いかかる。
「ショックウェーブ!!」
魔力が津波のように具現化し押し寄せる。
アイリはぼっさんを装着し、与作の氷に特化した性質を利用して魔力の津波を凍結させようとしたが濁流にのみこまれそのままラムゥト達とともに深部へど流されてしまった。
通路を魔力の水圧で押し進まされ流れるままに波に乗っていくとタニシの魔物が群生するフロアに流れ着いた。
「びしょびしょですね」
「くっそ許さん!!」
地団駄を踏むアイリを撫でる雪姫。
タニシが群生するフロアではスチーム魔道具が空調管理をすべくプロペラを回転し、空調ダクトの底は目では見えないほどの闇に覆われている。
「こんなところに流されてしまうとはついているのかついていないのか」
オズは服を絞りながら毛並みをぶるぶるとさせた。
「疼く・・・ダークネスへの誘いがッ!深淵の底を眺めている様だッ!」
テツオは中二病を海底でもこじらせていた。
ドライの魔法を発動させ自分だけ乾燥する雪姫。
「アイリさんはぬれたままのほうがよろしくってよ」
「ふっざけ!」
尻をビンタするアイリ。
「ムホホホ」
悶絶する雪姫にどんびきしたアイリはドライの魔法を発動するよう強制した。
百合にはさまれる男がいないことに安堵したラムゥトとぼっさんは陰でシェイクハンドしていた。




