海底-Sea-
マスターのマドンナに話を聞くと猫人賊のマドンナはケツもちを月にしてもらっていることを明かしてくれた。
どうやら蟹と海老の魔族がすむ海底洞窟のダンジョンに逃げ込んでいる様だと酒場で噂話を聞いたと教えてくれた。
ついてきていたオズがマドンナに問いかける。
「愛を混ぜたエールをくれませんか」
「愛ならたっぷりくれてやるにゃ」
魔法でキンキンに冷えさせたエールをジョッキに注ぎオズにさしだす。
「んっまぁぃ!」
一気に飲み干すとオズは毛並みを逆立たせた。傷口が綺麗にいえていくのを感じていた。
テツオはオズの傷口がなおっていくのを見てなにやら呟いている。
「何故・・・我の出番を奪うのだあああああ」
アイリはテツオを慰めると海底洞窟ダンジョンへと赴く事にした。
海底洞窟ダンジョンは首都の西側に位置する海辺にある。
珊瑚の群れの中にあるダンジョンへ到着すると海老と蟹の魔族が襲ってきた。
アイリは与作の炎で焼き切ると紅くなった海老の魔族を食べ始めた。
「ホクホクしてじゅわーっと海老味噌が美味しい!」
海鮮の風味が鼻をぬけ体中を駆け巡る。
「蟹味噌もわりといける!」
テツオは蟹の魔物を解体しながら海老を蟹味噌にディップしていた。
雪姫はさとすようにいった。
「討伐の任務中ですよ!みなさん気を引き締めてください!」
海老をむさぼりながらも注意する雪姫。
それぞれが別の料理を作り始めてできたのが海鮮丼ー海底洞窟のシェフ風に添えて―、である。
「美みぞこれ!美味ぞ!」
アイリは海底に居る事も忘れてはしゃいでいたが、ここが月のアジトであることが確定する。
月のマークがなされた扉が見つかったからだ。かねてよりこの文様を合言葉にしていた。
何より水圧に耐えられる設計、空調の仕組みに関しても謎が多い。詳しくは解析官のオズから後できけそうだ。
「なんぞなんなんぞ!」
「ヤバイデーデカいのがきとる感じるんや!ワシっちゅー思念体レベルのモノになると察知する物がある!」
微生物の魔物、長い年月をかけて単細胞でありながら魔石を吸収することで肥大化したミジンコとツボカムリが大量に現れた。
しかし、すかさずサンダーの魔法で迅速に焼き尽くすラムゥト。
純粋なる魔石だけがそこに残るほどに苛烈に焼き払ったサンダーの威力はラムゥトだからこそのものであった。
大量にドロップした魔石に顎が外れそうになる雪姫とオズに対してアイリはゲームやアニメでみなれていたのもあって驚かなかった。
「貴重な魔石が採取できそうですね!」
雪姫はひとつの汚れもない魔石を抱え込んだ。
純粋無垢な魔石は高濃度のマナを放ち、力が溢れ出している。
雪姫やアイリ達の体のすみずみに魔力がいきわたり漲る。
「ミナギってギタ”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!」
テツオのマントうきあがり波打つ。
「ヒーーーーハーッ!」
「分かる。分かるぞ!感じるんだ心の底から漲っていぐぅ”!!」
「ホオオオオリイイイイイイイイイシンボルッッッ‼‼(ダーク)」
特殊パーティのステータスが相乗効果でぐんぐん伸びていく。
「すすす、すごいですぞ!」
「パーティにバフがかかったところで先にすすみましょう!慎重に」
アイリがリーダーらしく発言する。
先程よりあきらかに視力体力の面において優れた実感を得られた。
遠い先にある壁の文字までよめるのだ。ココデイリグチとかいてある。
魔石とテツオのバフが二重にかさなり身体強化、魔力強化なされた集団は隠密に月のアジト兼ダンジョンである入り口にこれたのであった。




