最終回:ヒツジ星人の襲来
挿絵があります。
日雇い工夫という職業は、安定した土木事業がなければ成り立たない。多くの日雇い労働者はバブル崩壊後に失職ないし転職し、それらは、労働者派遣事業に関する規制緩和により、多業種の派遣アルバイトが流行する頃まで、大きくその規模を縮小することとなった。
同様、賞金稼ぎという職業は、賞金首がいなければ成り立たない。専業【偉能力者】狩りで、僕のよう
な【偉人転生者】が、フルタイムの最低賃金と同程度の報酬を得るには、一人の偉人転生者につき月平均1.5人の偉能力者、すなわち犯罪者が必要となる。
埼玉有数の霊廟都市である所沢市は比較的、偉人の前世を持つ者も多く生まれるが、多くの若者は都内に流れてしまう。故に、大抵の同業者は、他に副業なり本業なりを持っている。
前世を思い出すまで無職だった僕の場合、本業どころか副業すら持っていないわけで、月平均1.5人というノルマは絶対だ。先月分と合わせて今日まででまだ二人、せめてあと一人は獲物を見つけないと、今月のノルマが達成できない。
「――仕方ない。都内まで出るか」
かくして僕は、首都・東京へと向かうこととなる。
宇宙の果てで、あんなことが起こっているとは知ることもなく―――……・・
ヒツジ星人の侵略。それは多くの人類にとっては唐突なことで――それ以外の者は、何かを認識する前に死を迎えた。
迫りくるヒツジ星人に対し、既存のあらゆる兵器はその用を為さなかった。核ですらその羊毛の前には容易く弾かれる。
大国は海に沈み、小国は塵となる。ほんの数週間で、地球人類は霊長の座を外敵に譲らざるを得なかった。
しかし。人類は、滅亡してはいなかった。
唯一、ヒツジ星人達に抵抗できた存在。それが、【偉人転生者】だったのだ。
ある預言者の転生者はこの事態に備え、地下シェルターに偉人転生者達を集めてレジスタンスを結成していた。突然現れた偉人転生者達、その存在意義とは、外敵に抗う地球の意思だったのかもしれない。
今や【偉人転生者】だ【偉能力者】だのと、人類同士で争っている場合ではない。
僕も今では、他の転生者達と共に戦場を駆けている。
それが偉人の宿命。そして、僕自身が選んだ道。
偉人は何度転生しても、人類の先頭に立ち続ける。
人類が誇りと自由を取り戻すその時まで。
・大変忙しくなってきた
・しばらく更新してなかったので話を忘れた
・他に長文を書く用事があった(数万字程度)
等の理由で、ヒツジ星人襲来ENDになりました。
実際の所、本作は第2部分の「主な登場人物」https://ncode.syosetu.com/n9961ef/2/ で完結しても良いくらいの話だったので、特に続きを書く予定等はございません。
恐縮ではございますが、また何か別の機会があればお付き合いください。