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前篇

 防犯カメラの死角は、すべて確認した。

 後は実行あるのみ。

 俺は内ポケットに手を突っ込み、裏ルートで手に入れた物の感触を確認してから、ノートパソコンに目を戻した。そこ映っているのは、一棟のマンション。先ほど、ビルの屋根に着陸させたドローンから送られてくる映像だ。ドローンを降ろした後、俺は近くの喫茶店に入り、こうして映像を睨み続けていた。

 そして、ついに一人の男がマンションに入っていく姿が映る。

 奴だ!

 十年前、俺の娘をレイプして殺した男。本来なら死刑になるべきなのに、未成年であったがために、たった八年で出てきた。

 絶対に許せない。

 俺は、二年がかりで奴の居場所を探し出し、この計画を立てた。

 俺は、ノートパソコンを閉じてトイレに向かった。この店の中に防犯カメラはなく、あるのは、店の入っている雑居ビルの入り口だけ。つまり、ビルの入り口さえ通らなければ、俺がこのビルを出た証拠は残らない。トイレの窓から外の様子を伺った。窓の外の狭い路地に人はいない。出るなら今のうちだ。

 窓からはい出す時、路地に繋がっている道路を車が通りかかった。かなりゆっくりした速度。運転手が横を向いたら姿を見られる。

 一瞬焦ったが、運転手はこっちを見ることなく通り過ぎていった。俺は冷や汗を拭うと、あらかじめそこに置いてあった自転車でマンションへ向かった。

 途中の防犯カメラを巧妙に避けながら……

 マンションの玄関には防犯カメラはあるが、非常階段にないことは調査済み。

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