メイリラルド歴521年 (2)
メリアさんに連れられて王宮内の廊下を歩いているけれど…何よこの廊下!?周りが全て金!?…想像していたけど…本物はすごいわね。
「こちらがユーリ様のお部屋にございます」
「…すごい豪華ですね…こんな部屋を私が使ってもいいのですか?」
私が問うとメリアさんは微笑んだ、そう、天使のように…。
「そうでございます。あと私はユーリ様の専属侍女ですので敬語は不要でございます」
む、無理よ…あ、でも
「分かりました…ただしメリアさんも敬語は無しで」
「…丁寧語は地なので…」
ま、仕方ないわね。
それにしても、
部屋の中は…リゾートホテルね。なにこれ、こんな豪華な部屋を平民で平凡の私が使っていいの!?部屋の隅々から見える輝きがまぶしすぎる!!
「……素敵なお部屋ですね」
「それはもちろん毎日下働きの子たちが掃除じてますので」
…大変そうね…
「あちらが寝室、こちらが…」
メリアさんに説明をしてもらいながら部屋中を見て回っているけれど…広すぎじゃないかしら?この大きさは部屋という広さじゃないわよ…ホテルのスイートルームより大きいのかもしれないわね…
「何か質問はございませんか?」
「いえ…大きいですね」
「そうでございますね、私の家以上です」
「…メリアさん…メリアのお家は何をしているの?」
王宮で働いているってことは貴族なのかしら?
「私の家は代々侯爵の位を賜っております」
「…さすがね」
「?」
…さすがすぎるわ、私本当に異世界に来ちゃったのね。
「そうだ、改めて自己紹介…七瀬 優莉(ななせ ゆうり)です、こちらではユーリ・ナナセになります。よろしくお願いします」
「メルゼンブルク王宮副侍女長のメリア・ラスカルフィーです。こちらこそ、よろしくお願い致します」
副侍女長!?…メリアさん…すごい方だったのね。
「…副侍女長…メリアは今お歳は?」
「私は18になります」
「2歳年上だったのね…」
「…ユーリ様は16歳なのですね…」
ん?なんか驚かれている?
「どうしたの?」
「…私よりも年上なのかと」
年上?年下の間違えじゃないかしら?
「身長はメリアの方が高いじゃない」
「ですが…何と言いましょうか…雰囲気が」
雰囲気?…雰囲気ねぇ
「ユーリ様、お食事の時間です。案内します」
「よろしくお願いします」
窓をみるともう夕日が沈んでいるから時間的には夕食ね。
* * *
「こちらです、どうぞお入りください」
中に入るとの王様とレイダリアさんの他に女の人が…あれはたぶん
「どうぞ、お座りください」
「ありがとうございます」
「さてユーリ、紹介する…王妃のレイフィアだ」
「はじめましてユーリさん、レイフィア・オルフ・メルゼルクです」
やっぱり王妃様だったのね。
「はじめまして異世界から来ました、優莉 七瀬です」
笑顔が輝かしい王妃様ね…まるで太陽みたい…
自己紹介が終わったのでこの世界の食べ物をたくさん食べたけど…どれもおいしかった。王宮内だからきっと高級食材だと思うけど…
「ユーリ、明日から第4資料室を使えることになった、そこで神子について学ぶといい」
「あと、息子にも連絡しておいたので明日第4資料室に来させますね」
「あ、はい…ありがとうございます」
天才少年と会うのか…緊張するわね。…ずっと気にしてこなかったけど、王妃様から輝かしい視線が。
「あの…王妃様?」
「王妃様なんて呼ばないで、レイフィアと呼んで?もちろん様はなしで」
「では、私のこともユーリで」
王妃様…レイフィアさんが抱きついてきた…胸が、胸が!
「もう!可愛すぎる!!」
「王…レイフィアさん!うにゅ!!」
「さんも付けないでね~」
「さ、さすがにそれは、ぼふっ!!」
締めすぎ!!だれかヘルプ!!!
「レイフィア、ユーリが窒息死するぞ」
「あら、ごめんなさい?」
「お腹の子にも気を付けろよ?」
「ええ」
「ぷはっ」
た、助かった…王様ナイス
「ふふ、よろしくねユーリ」
「こちらこそ、よろしくお願いしますレイフィアさん」
ああ…輝かしい笑顔、癒される
* * *
あれから部屋まで戻ってきたわけなのだけど…ベットふっかふか~あ~もう寝たい
「ユーリ様、寝る前にお風呂です」
「…この世界にお風呂文化はあったのね」
「当たり前です、さ!早く」
メリアに押されてお風呂へ連行。
「ねぇメリア」
「なんですか?」
「お風呂ぐらい1人で」
「だめです!私が洗わさせていただきます!」
何を言っても無理みたい…16歳にして人に洗われるなんて…。
「つ、疲れた…」
「ユーリ様はお美しいので洗いがいがありました!」
は?お美しい?
「美しい?何が?」
「もちろんユーリ様です!!」
「冗談「な訳ありません!」…そう…」
平凡な私が美しい?目、大丈夫?って言いたいけど…言ったらメリアの勢いが怖そうね…
「さて、ユーリ様もお疲れですのでこれにて失礼します」
「あ、うん、おやすみ」
「おやすみなさいませ」
さて、寝よう