愛を食む
「楓ちゃん大好き!」生まれつき全盲ではあったけれど、明るく前向きで人懐っこい幼馴染みの奏。四年前に両親の事情で遠くへと去った彼が突然、視力を取り戻して帰ってきた。日溜まりのようなあたたかい笑顔を浮かべる彼は、以前と同じはずなのに、どこか違う。宵闇のような瞳に時折ちらつく、異質なもの。「楓ちゃん……大好きだよ。もう二度と、離れないからね」明るく振る舞う彼は、その身に起きた出来事を頑なに話そうとはしなかった。「だって、僕であることに変わりはないでょ?」
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