スライムスクランブル
ルメリアには昔からのクセがある。
彼女は寝る時は衣服を身に付けづ大きな縫いぐるみに抱きつくスタンスなのだ。
だから俺は注文したベッドと大きな白熊縫いぐるみが届くまではリビングのソファーで仮眠をとっている。
リネリが居候で加わったことで今は地べたに布団をひいて寝ているのだが…
「どうしてこうなる。」
となりで裸の少女がおれに抱きついてぐっすりと眠っていた。
ベッドはすぐ真横にあるのだがベッドから転げ落ちたんだろう。
彼女は疲労してる程寝相が悪い。
異世界で何度か其を目の当たりにしてきた。
黒き鎧ことリネリとの戦い、またそれまでの道中等の疲労は相当なものだろう。
それに好きな子に触れていられるのは至福だ。
柔らかな膨らみに興奮する。
俺も男だ。性的欲求には逆らい続けるのは難しい。
寝息をはく口をみてゴクリと唾を飲み込む。
唇と唇を合わせようとしたとき。
彼女の目と合ってしまった。
「おはよう…」
早朝から激痛で叫ぶこととなった。
「お前は今日だ。今私が処刑しよう。」
冷酷な瞳で睨むリネリが俺の胸ぐらを掴む。
真っ赤に腫れた手形がついた頬がヒリヒリと痛む。
「私にも否がありますし、制裁は既に下してますのでこの件は不問です。」
ルメリアの言葉で剥き出していた怒りを納めたリネリは胸ぐらから手を離した。