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3/12

3.全然違う、とのこと

 オッサンみたいなオバサン鑑定士。


 もちろん、そんなものはないだろうし、全くの出鱈目だろう。

 しかし相手は笹本君だ。

 なんの理由もなく、こんな突拍子もない事を言い出す筈がない。


 理由を考えてみた。


 笹本君は、あまり冗談をいうタイプではない。

 真面目で、ともすればとっつきにくい印象がある。

 少なくとも、下世話な冗談や下ネタを言ってゲラゲラと笑うタイプではない。


 ⋯⋯いや、なかった。


 もしかしたらこれは、笹本君なりの冗談なのではないだろうか?


 私たちも知り合って二年。


 笹本君なりに、朝一の冗談で、私との距離感を縮めよう、と考えたのではないだろうか?

 それ以外に理由は思いつかない。


 つまり、シュールな笑い、という奴だ。


 ならば笹本君! 私は全力で乗っかろう!


 こちとらDT直撃世代だ! シュールさならお手のものだ!


「そっか。鑑定士はどこも後継者問題に悩んでいるからな。実はうちの実家も『おじいさんみたいなおばあさん鑑定士』をやっていてね。私もよく親に言われて、あれはおじいさんなのか、それともおばあさんなのか、なんて事を訓練したもんだよ」


 私が言うと、笹本君は少しキョトンとした表情を浮かべたあと、ハッキリと言った。


「⋯⋯それとは、全然違いますね」

「⋯⋯そうか」


 なんでだよ!

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