3.
ピンポーン
うっすらと目を開けて時計を見ると
時計には21時と表示されていた。
ピンポーン
あと少しで寝れていたのに、このチャイムで全てが台無しだ。
それにこんな時間に人んちのチャイムを鳴らすとは、迷惑極まりない。
いったい誰だよ。
「はいはい、だれですかー。」
「やっほー!」
「....なにやってんの?お前ら。」
どあをあけると、そこには現在バイト中のはずの樹と高校は離れたが定期的にあっている龍弥と壮介がいた。
「落ち着け、春都。俺もバイト中に連れ出された。」
「なんでおまえはそんな落ち着いてんの?ってか勝手に入んな!」
「おじゃましまーーーす。」
玄関のドアをこじ開けて勝手に上がってくるこの3人。
そして当たり前のように人のソファーに座り、荷物を乱雑に置き、人の冷蔵庫を漁る。
「......はぁ。」
この光景を見て、ため息が出ないやつなんていないと思う。
ほら、さっきまで全然ものがなかったこの部屋が、こんなにも汚くなるんだからな。
「春都は何してたのー?」
ソファーに横たわりゲームをする龍弥が聞いてくる。
「何って?何もしてないけど。」
「うそー、だってピンポンしてからくるの遅かったじゃん。もしかして、一人でやってた?」
ニヤニヤしながらこちらを見てくる龍弥の顔を俺はぶん殴りたい衝動に駆られたが、殴るのはやめた。
足で蹴ってやった。
「いってーーーー!!なにすんのさ!」
「馬鹿か、一人でやってねぇよ。寝てたんだよ。」
ゲシゲシと足で龍弥を突いている。
「ちょ、やめてってー。あー!!負けたじゃん!」