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守る為の強さ
「どうよ。小隊長さん?」
ハッとし勢いよく上を向いた為、城壁に後頭部を思いっきり打ち付けた。
「わっ悪い!大丈夫か?」
今日は本当にツイテナイ。彼のせいでは無いが、理不尽さにジトッとした目で空を睨むと苦笑した表情が映った。
左隣に腰掛け、僕が握りしめているハンカチを一瞥したが、そんだけ元気なら問題ないよなあ。等、のんびりと言い大きな欠伸をした。
彼はカール・ブラウン。薄い茶色に同色の目を細めながらうつらうつらし始めた。
(本当にのんびりなんだよな。)
同じく騎士団の小隊長で同い年な為か、ほとんど兄弟のようなものだ。