第6話
お読みいただきありがとうございます。
少し困ったことが・・・
戦闘描写が全く書けないです。というか書き方が全く分かりません(´・ω・`)
うまひはあまりの絶望感に頭を掻き毟ってます。
そしたら髪が予想以上に抜けて恐怖している今日この頃です。
異世界、チート、ときているにも拘らず、情けない話なのですが・・・
それでもし良ければですが、ご意見などあればよろしくお願いします。
感想なども、お気軽にどうぞ。
そして今私アシュラード4歳はシルフェウス王国の首都レリウスに来ています。初王都です。
王都は人がいっぱいいます。
これで中堅国家ってことは強国はどれだけ栄えてるんだ?などと愚考しながら今はモーイ料理屋台の手伝いをしております。
うちは多少豊かになったとは言えどまだまだ贅沢は出来ません。なので今回の人材獲得も屋台の手伝いついでにということでやって参りました。
俺は空間魔法で材料をたくさん持ち運べるので屋台のお姉さんも超笑顔です。
ここでいきなりですがお金の単位を紹介します。
銅貨
大銅貨 = 銅貨十枚
銀貨 = 大銅貨十枚
大銀貨 = 銀貨十枚
金貨 = 大銀貨十枚
大金貨 = 金貨十枚
白金貨 = 大金貨十枚
大白金貨= 白金貨十枚
こんな感じなのです。お金の価値は銅貨が一番低く、大白金貨が一番高くなります。因みに銅貨一枚が元の世界での100円ぐらいの価値みたいです。俺は金貨までしか見たことないです。白金貨以上は一部の大商人、大貴族や王族ぐらいしか持てる者がおらず、持っていることが一種のステータスになるらしいけど貯めてばかりじゃ意味ないよね。使わなきゃ。
今回売りに出しているのはモーイ料理の鉄板、モーイチップスとフライドモーイです。やはりこの二強は人々の胃袋を掴んで離さないようで瞬く間に売れて行きます。この金が貯まって行く感覚堪らんですなぁ。
これでもか、というほどに持って来ていた食材は二日で尽き、見事完売しました。いつもは持って来られる材料も今回ほど多くはないので一日で売り切れになるとのこと。何にしてもやっぱりモーイは最高だね!
屋台の手伝いも終わり、俺は護衛さんとミッシェルさんと奴隷商館を訪れている。
奴隷商館ってどこかアングラな雰囲気なのかなと思ってたから店内はなんていうか普通で拍子抜けだ。
店主は、笑顔で応対してくれた。ミッシェルさんが買い手は俺だと伝えても一切表情を変えることなく、俺やミッシェルさんにきちんとお茶を出して歓迎してくれた。だから思った。この人は商人としては優秀な部類だと。
まぁ、ぶっちゃけちゃえば計画を立てた一年前から調査をしていてたからな。
けど同時に侮れない人物でもあるようだ。
入店して俺たちが言ううより先にこの人はこう言って頭を下げてきた。
「お待ちしておりました。アドバンス様、それに御付きの方々。私この店の主のネイガードと申します」と。
気になった点が2つあった。
1つは俺たちをアドバンス家の者と知っていたこと。けど、これは俺たちがモーイ料理の屋台をやっていたことを何処かから聞いたのならば、予想できるからあまり気にしない。
ここで重要なのは2つ目の方だ。それは、「お待ちしておりました」の部分だ。
これはうちの情報収集が相手に筒抜けであることを意味する。つまり「お待ちしておりました。」というのは俺たちが訪れることを事前に察知しており、つまり「あなた方のことは耳に入っていますよ?」ということなのだ。
だから
「私はアドバンス家が一子アシュラードと申します。ネイガード様は良い耳をお持ちですね。それと耳元を騒がして申し訳ありませんでした。」
と謝っておいた。するとご主人は俺が年の割にキチンと答えるのに驚いたようで少しだけピクッとした。が、すぐさま立ち直って、
「これはこれは優秀なご子息様でアドバンス男爵もお喜びでしょう。それと私のことはネイガードとお呼びください」
と、言って来た。
「僕なんてまだ4歳なのですから、まだまだですよ。ですからせめてでもネイガードさんと呼ばせて下さい。」
と言ったら護衛のマックスが
「そんなこと言う4歳児なんか何処探しても坊ちゃんしかいませんよ。」と不敬なことを申した。すると店内に付いて来ていた者たちが皆笑いを堪えている。失礼な奴らめぇ、とぷんすかしているとネイガードさんが俺たちの気安さに驚いているようだった。なので、
「うちはこれが普通なんです。」と言っておいた。
そして、今奴隷たちを見ている。
竜人、所謂ドラゴニュートっていうのかな?の男性がいて戦闘力も高そうで是非うちに来て欲しかったけど持って来たお金じゃ足りないので泣く泣く諦めた。
その旨を本人に伝えたら、「お主が我を買えるだけの金を持って此処に来たときもし我が残っていれば買えばよい。」と言って来た。ネイガードさんは今日一番驚いていたと思う。彼は誇り高くこんな態度は初めてだということらしい。多分だけど今まで彼を欲しがったのって彼を手駒にしか見ないような奴らだったんだろうな。後でネイガードさんに相談しよう。
全ての奴隷たちを見せてもらった。皆、ちゃんとした生活をしていることが分かり改めてこの店を選んで良かったと思った。
そしてネイガードさんには竜人さん以外で特に目に付いた5人を呼んでもらった。
静かで歳以上の落ち着きを見せる人族の少年マリウス
ニコニコと笑顔を浮かべる人族の少女アリサ
戸惑いを隠せない様子の狸獣人ヘレーヌとその息子ラムト
警戒心を一切隠さない犬獣人の少年キルト
今回はこの5人をうちに招こうと思っている。
ネイガードさんはなぜこの5人なのか不思議そうだ。確かにスキルが豊富な者やスキルレベルが高い優秀な者もいた。だがそう言った者たちは年齢が俺よりかなり高く何より値段が張るのだ。
それに実はこの5人の内ヘレーヌさん以外の4人がユニークスキルを保持している。歳も若く今回の目的である将来アドバンス領を支える人材にぴったりなのだ。
これって良縁スキルのおかげなんだろうか?だとしたらかなりの当たりスキルだと思う。
ここで気になったのが、ネイガードさんが彼等のユニークスキルに気付いている様子がないことだ。彼も鑑定持ちなのだが。俺の鑑定が特別なのか、俺自身に何か関係があるのか、正直よく分からん。
彼等の値段は大銀貨5枚と格安だった。手持ちは金貨1枚だったので助かるのだが、こんなに格安で大丈夫なのだろうか。
「利益は出ていますしお気になさらないで下さい。それにアシュラード様にはライゼンも買っていただかなければなりませんしね。」
商売上手な人だなぁ。ま、全然嫌いじゃないけどね。
「こちらこそ!これからも良いお付き合いを。」
4歳児とおっさんの握手という絵面だが、気にしないでくれ。
こら!マックス、笑うな。
5人と契約してもらうとすぐに俺はネイガードさんに奴隷解放をお願いした。
これにはその場にいた全員が驚いていた。
いやね?何れ俺の手足となって働いてもらう未来の主力達が奴隷だと他の貴族や商人に舐められるからね。それじゃいかんのですよ。
そして全員を解放してもらい、俺たちは店を後にした。
「あー、終わったぁー。ミッシェルこの後はどうする?」
「そうですね。今日・明日は王都に滞在し、彼等の身の回りの物や帰路に必要なものを買って、明後日出発というのは如何でしょうか?」
そうだな。帰りの準備もあるし、それに買い物ついでに観光もできるだろうから特に問題ないか。
「うん。そうしよっか。じゃあ、そういうことで皆良いね?」
『はい(了解です)(うぃ~す)』
「気の抜けた返事をしたマックス君には今日明日と僕の護衛を命じます。他の人は交代でやってね。」
「そりゃないぜ坊ちゃぁぁぁん。」
マックスの声に皆が笑う。奴隷いや新人たちはうちのお家芸にぽかんとしている。ほんとにうちって異端なんだと再確認する。
「文句言わない。じゃ、僕と・・・悪いけどミッシェル、それに新人の5人は宿に戻ってこれからのことについてお話ししよう。あっ、こら、マックス逃げるなぁ!」
しっかり仲間にホールドされているマックス。流石に新人の教育に悪いから少し絞ろうかと思ったら、俺の横の温度が急激に下がったのを感じた。
あっ、マックス終わったな。
横を見るとミッシェルさんが氷のような冷えた眼でマックスを見つめている。彼もそれに気付いたようで顔を真っ青にしている。
ミッシェルは歳若いメイドだが有能で、実際今回の王都行きでは俺に次ぐ次点でこの団体の指揮権を持っている。そして何より彼女はアドバンス家に篤い忠義の心を持っており、礼儀にも厳しい。そんな彼女の前でおふざけとは言え主の命令にケチをつけたり、護衛を放棄しようとしたのだ。
「マックスさん。いくらあなた様が坊ちゃまのお気に入りであろうとその態度はアドバンス家の臣として度を越しています。宿に帰ったらしっかりお話ししましょうね?」
皆が心の中でマックスに合掌する。
マックスが皆に視線で助けを求めるが誰も目を合わせようとしない。
こうなったミッシェルはうちの両親でないとどうにもできない。
あきらめろ、マックス。骨は拾っておいてやる。
「それじゃ、2人と新人さんたち以外は自由行動で。あまり羽目を外し過ぎないようにね。では解散!」
そして俺とミッシェル、マックスと新人5人は宿に戻り、その日は終わった。
因みにマックス君は罰として今回の収支報告を書かされ、晩御飯もパン1個だけと散々だったようです。可哀想だったので露店の焼き鳥をこっそり差し入れた。
翌日、ミッシェルさんに「甘やかしすぎです!」と怒られちゃった。
でも飴と鞭って大事だからね。
奴隷さんを購入後、即開放という無鉄砲ぶりです。
ある意味彼は大物なのかもしれないですね。