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第5話

漸くアッシュ君のステータスです。

その中のとあるスキルが文字通り彼のこれからの唯一無二の武器になる・・・・・・・はず。

多分見たら一瞬で分かってしまうでしょうが・・・

では、安定の短さですがお楽しみ頂ければと思います。


 あっ



 という間に3歳になりました。

 そしてようやく屋敷の外に出してもらえるようになりました。

 1歳になった頃には普通に歩けるようになってたんだけど一人で外に出ようとすると必ず阻止された。

 割合的にミッシェルさん9、他1で圧倒的なミッシェルさん率なんですなこれが。

 そんな私ですが結構成長しました。それがこちらになります。




 アシュラード・アドバンス  3歳  人族  男


 Lv.1  HP 12/12  MP 104/104


 スキル


 土魔法Lv.2  

 水魔法Lv.3  

 空間魔法Lv.3  

 交渉術Lv.1

 鑑定Lv.3   

 集中Lv.3


 ユニークスキル


 良縁

 教導





 はい、こんな感じです。

 レベルは魔法の練習では上がらなかったので、もしかしたら戦闘行為を伴わないと上がらないのかもしれないね。

 HPが少ないのはしょうがないんですって。何だかんだまだ3歳ですからね。

 MPは家の中鑑定したり、魔法の特訓してたら上がりました。

 キャラメイクの時に取った土・水・空間魔法の才の3つはそれぞれの魔法に統合されたようです。その効果を実感するときは何時か来るはずだと信じてますので。待ってますよぉ。待ってますからねぇ。

 スキルは全く使ってない交渉術以外はどれもレベルアップしています。土魔法については外に出る機会が少ないため他よりレベルが低いです。

 それでユニークスキルですが何故か2つあります。良縁は元々スキル取得の時に取ったもので、単体では一番多い20ポイント使って取得したんですよ。で、最後に神様から貰ったのが教導っぽい。この2つにはレベルがないから持ってるだけで意味があるもののようだけど、役に立つのかな?



 そんなワタクシは、本日父に連れられて領地を周っています。所謂視察というものですが、領民への俺のお披露目も兼ねているようです。これまで外に出ると言っても屋敷の庭までで、家の外に出るのは今回初めてです。領民たちは笑顔で挨拶してくれます。これはラクトルさん──父上の人徳がそうさせるんだろうな。

 この世界での俺の父上は青髪のイケメンだ。一見、華奢に見えるけど、実は細マッチョで脱ぐと更にイケメン度が増すのですよ、俺の父上。


 「どうだ、アッシュ?これがアドバンス家の領地だよ。自然豊かだろう?」


 うん。確かに自然豊かだ。だがそれは、生い茂った森だ。畑は痩せ細っていて道も凸凹だし。

 これはどうにかしないとまずいだろ。というかあの畑から何が採れるんだ?


 「そうですね、父上。因みにあの畑からは何が採れるんですか?」


 「あぁ、モーイが採れるんだが、どうも余所の領地では受け入れられなくて実は困ってるんだよ。」


 「それは大変ですね、父上。それでモーイとはどのような作物なのですか?」


 「よくスープに入っているあれだよ。」 


 何ですと!?つまりジャガイモという訳ですか。それならやりようはある。

 早速献策!


 「父上。ならばモーイを使った料理を研究しましょう。そしてそれを王都や他の領地で屋台を出して売るのです。そうすればモーイの需要が伸びる筈です。」


 「!?アッシュ需要なんて言葉何処で・・・それよりその考えはなかったな。料理の研究かー。よし!屋敷に戻り次第直ぐに内容を詰めよう。」


 父上めっちゃ顔活き活きしてんなぁ。まぁ、良いことだ人生には張りがないとね。


 「それにしてもアッシュは凄いね。もし、他に良い考え思いついたら言ってくれよ?」

 そう言って頭を撫でてくれる父上からは深い愛情を感じた。それは母が撫でてくれる時と全く同じ感触だった。


 ちくしょう不意打ちはズルいぞ。

 やっぱりこの人たちは底抜けに優しい人たちだ。

 そんな人たちの大好きなこの場所を少しでも良くできるよう頑張りますかね。



 それから屋敷に戻ると従士や使用人を集めて料理の研究についての話をした。途中で母上が乱入してきて、その結果母上を中心とした料理研究チームが結成された。

 俺が料理を提案するのも良いがそれでは俺が結果を操作することにしかならない。出来れば俺の知らないような料理を生み出して欲しいから極力介入は避けようと思う。ただ、ポテトチップスとフライドポテトはさりげなく誘導しよう。これは仕方ない、だって美味いんだもの。



 それ以外には歩道や区画の整備。森の木を使って新しく家を建て人を呼び込むなどできる限り献策した。全てが採用されるわけではなかったがこれで数年後にはこの領地も少しは潤っているだろう。


 そしてこれからのアドバンス家に最も必要になるものについてもその日の夜、父上・母上に相談した。自分のスキルも含めて。二人は驚きながらも俺の意見を受け入れてくれた。

 この案には何よりもお金が必要になる為、当分の間は保留となった。


 そして私アッシュ3歳は今土魔法で道の整備をしています。字面だけ見るとブラック通り越してダークですけど、一番労働力があるのが何を隠そうこの私なのです。

 どうやら土魔法の才を持った土魔法はかなり強化されているらしく、レベルが低いにも拘わらず完全に人間重機状態です。

 魔法を使い続けるのは決して楽ではないけど、いずれこの頑張りが自分や両親に返って来ると思えば何とかなります!社会人だった時より働いてる気がするけど、まぁ気にせず行こう。



 こうしてアドバンス男爵領、フロンテルムは改革に着手しだした。

 モーイ料理の研究は最初から好調だった。ポテトチップスとフライドポテトは当然として次々と料理が作られていった。その過程で調味料の重要性に気付いた料理研究チームによりモーイだけでなく様々な材料を使った料理が考案された。

 そのおかげで1年経つとフロンテルムは食の発信地として周辺の都市に認識されるようになった。

 食で名が売れたフロンテルムに移住を希望する者も少しではあるが出てきた。

 その中には植物知識が豊富な老人夫婦や、有能な冒険者など貴重な人材も紛れており僕ちゃんの気分はウハウハです。

 そしてそれなりにお金も貯まったので王都に将来アドバンス家を支える人材を確保しに行くことにした。



 そう、奴隷さんである。






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