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第44話

 本日2話目の投稿です。

 ご注意ください。

 どうもみなさん、

 只今私隠れています。

 さて、私は何から隠れているのでしょう。

 その答えは、


 「あ、兄様みっけ!」


 「あ~、見つかっちゃった。イリスは見つけるの得意だね~」


 そう、大天使イリスちゃんからでした~

 かくれんぼしていたんです。

 邸内でのかくれんぼは男爵家の子ども達の定番となっているんです。


 「うん!見つけるの得意なの!」


 あぁ~後光が見える天使の笑みや~

 ありがたやぁありがたやぁ


 「兄様、どうしたの?」


 「何でもないよ。それじゃあオルトーを探そうか」


 「うん!」


 かくれんぼは大抵イリス・オルトー・兄である私の3人でやってます。

 イリスは見つけるのが得意でオルトーは隠れるのが得意でいつも見事な攻防(?)を見せてくれます。

 因みにこのかくれんぼは移動ありのルールです。

 なので移動中に見つかったりとか普通にあります。主に私が。

 


 それからオルトーを探しますが中々見つかりません。

 そして唯一探していない部屋に突入します。

 

 「あら、どうしたの?2人揃って」


 母上がお茶を飲みながらひと時を過ごしていたようです。

 かくれんぼです、と告げると、そうだったの、とても楽しそうに笑われました。

 

 「お母様、オルトー見ませんでした?」


 母上はピクッとして床まで垂れている長いスカートが波を打ちました。

 こりゃ、知ってるな。

 

 「イリス、それはダメよ。公平じゃないわ。」


 「はっ!そうだった!私が見つけなきゃ!」


 ええ娘や~

 イリス、そのまま純粋に育ってくれよ?

 


 「でもね、私はイリスとオルトーどちらも応援しているの。だから私は敢えて何も言わないわ。」


 母上それむっちゃヒントじゃないっすか?

 だが、幸い幼いイリスは母上の言葉の違和感に気付かない。


 「お母様、ありがとうございます!私頑張ります!」


 ああ、本気マジ天使。

 この娘に集ろうとする有象無象共はお兄ちゃんが全部跳ね返してやるからな!

 イリスと結婚したいならこの俺を超えて行くが良い。

 はっはっはっは


 「それじゃあ、お母様。この部屋を探しても良いですか?」


 「良いわよ?しっかりと探すのよ?」


 「はい!」


 イリスちゃん捜索に入りました。

 兄ちゃんも今回は中立として探す振りだけです。

 もう隠れてる場所分かってる鬼じゃない俺が探すのはアンフェアですからね。


 そしてとうとうイリスは見つけられませんでした。

 若干膨れています。これはもうオルトーの勝利かな?ってかこの膨れっ面可愛過ぎだろ。撮影班、至急カメラ持って来い!!


 「オルトー、出ておいで。」


 声を上げると。

 母上の長いスカートの中からひょっこりとオルトーが出て来ました。

 

 「今回はオルトーの勝ちだね。」

 そう言って頭を撫でるとはにかむオルトー君。正に神の可愛さ。

 イリスはちょっと不満気だ。


 「お母様、オルトーを匿っていたのですね!」


 「イリス、私は確かに2人を応援していると言ったけど、この部屋にオルトーが居ないとは言ってないわよ?」


 そう言ってまた楽しそうに笑う母上。

 あ、イリスの頬の膨らみ具合がMAXだ。


 「あらあら、そんなに膨れちゃって。悪かったわ、イリス。だからおいでなさい。」


 何だかんだ母上大好きなイリスは母上の元へ行き膝の上に抱えられ機嫌をよくする。

 可愛い。

 つんつん

 ん?

 

 「あ、あにうえ、ぼ、ぼくも・・・」


 「・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!!」


 おっと危なかった。余りの可愛さに昇天するところだったぜ。


 「いいよ。ほら。」


 そう言って抱っこしたオルトーはとても軽かったです。


 「アッシュは本当に良いお兄ちゃんね?」


 「こんな可愛い妹と弟がいれば誰だって良い兄になりますって」


 まぁ、誰にも兄の座は譲らんがな。

 狙う奴は皆〇〇ピーして〇〇ピーして〇〇ピーだ、この野郎!


 「良かったわね~、イリス。こんな良いお兄ちゃんで?」


 「うん!お兄ちゃんは優しくて強くて凄いの!だからお兄ちゃん大好きっ!」


 涙腺が決壊しそうです。

 嬉し泣きって実在するんですね?

 初めて実感しました。

 ありがとね、イリス。お兄ちゃんもイリスが妹で嬉しいよ?


 「ぼ、ぼくもあにうえしゅきだよ?」


 何だい君達。僕を泣かせたいのかい?

 じゃあ大成功だ。この後たくさん泣いてやる!!


 

 「でもね~


 うん?


 モッチーとラルフとクロももっと好きなの!」



 グハァァァッ!!

 上げてから落とされるとは・・・・・・無念・・・な・・り。バタッ


 「そ、そうなの。」


 母上も反応に困ってるな。

 そして僕ちゃんは心が痛いデス(´;ω;`)


 「あにうえ、おむねいたいの?」


 大丈夫だよ、オルトー。心配してくれてありがとう。

 兄ちゃんはね、ちょこっとお病気してるんだ。

 だけどね、オルトーのおかげでもう大丈夫だからね?

 

 ガチャ

 「お、皆揃ってるね。」


 「とおしゃま!」


 すっとオルトーを降ろすとぴゅーっと父上の元まで行ってしまいました。

 そう、イリスが母上大好きな様にオルトーも父上大好きなんです。

 その父上に抱っこされてオルトー満面の笑み。

 

 病気再発!

 憎い、憎いぞ。父上ぇ。

 おい、何ちょっとどや顔してんだ。

 実の息子と張り合いやがって。キィィィィィ

 ハンカチの角を歯噛みしたい気分です。


 「あなた、そんな大人げない事しないの」


 「ご、ごめんよ」


 やーい、母上に咎められてやんの。

 父上の威厳は3ダウンした。アッシュの調子が2上がった。

 


 そして父上と僕ちゃんも席に着くのであります。

 イリスとオルトーはそれぞれ母上と父上の膝の上です。羨ましい(´・ω・`)

 エリーがお茶を淹れてくれ、アリサがお菓子を用意してくれました。

 これいつもならミッシェルさんの役目なんですが、彼女は今休暇中です。

 そう、おめでたです。決してマックスの駄目っぷりに愛想を尽かし領を出て行った訳では御座いません。

 元気な子を産んで欲しいですね。

 

 そして今お茶を淹れてくれたエリーも領内の食事処の息子さんと良い感じで私の周り・・・・は相変わらず春状態です。ええ、周りはね?

 くそぅ、何で僕ちゃんには春が来ないんだ。

 これは陰謀だ!神の陰謀に違いない!


 (失礼ですねー(。-`ω-)あなたがモテないのwブチン!!


 聞こえないキコエナイ。俺がモテないなんてな~んにも聞こえなかった!!

 

 (見苦しいぞ)

 (滑稽だよね~)

 (あまりがっつき過ぎるのは女性にはマイナス要素ですよ?)


 会心の一撃!!(’Д’(⊂ブフォ

 アッシュのHPは0になった。

 何なんだホントにこいつ等。

 

 (神ですが?<(`^´)>)

 (神だな)

 (神だね~)

 (神ですね)


 そうでした・・・ってちがわい!

 毎回毎回、荒らすだけ荒らしやがって。

 ってか、転生モノって神様出てくんの最初だけじゃね?

 なんでこの方達こんな出てくんの?


 (そんじょそこらの神とは一味違うぜ(`・ω・´)キリッ)

 (暇だからな)

 (面白いからね~)

 (大変興味深いですからね)


 おい、1人(?)ものごっつうぜぇのがいるんだが。

 つかアンタ俺を転生させた奴だよな?

 毎回1人だけ浮いてんだよ!


 (な、なんだってー!!Σ(゜Д゜))


 いや、俺が聞いてんだよ。

 まぁ、このウザさ間違いない。コイツだ。

 

 (ふっふっふ、バレてしまっては仕方ない。そう!私こsブチッ!!


 ふぅ~茶が美味いな。

 このクッキーの仄かな甘さもまた素晴らしい。

 流石うちのメイドさん達。

 え?自己紹介なんか待つ訳がない。

 私は初っ端からビーム派ですからね。慢心いくない。


 

 「このクッキーはやっぱり美味しいね。」


 「そうね。甘過ぎないのが良いわ。王都のお菓子ってやたら甘いのよね」


 2人とも息子、娘を抱えたまま飲食してます。

 マナー的にはアレかもしれないですけど、家族団らんの時間なんだから構わないよね。

 そして母上の言った通り王都のお菓子ってのは兎に角、砂糖を使ってるんだそうです。

 それがある種のステータスなんだとか。うちはこれだけ砂糖使ってるんですって言う。

 アホらしいですね。食いもん舐めんなよ?ゴルァァって感じですよね。


 因みにこのクッキー私は殆ど関与しておりません。

 またしてもお料理部隊が作り上げたのです。

 曰く、「何故甘いものを作らないのか、いや作るべきである!!」と強い意志の元完成させました。

 女性の甘い物への執念ってやっぱり凄いですね。


 「イリス、オルトー美味しいかい?」


 『うん!』

 なんだ。只の天使達か。

 父上の問い掛けに笑顔の2人です。


 「それにしてもうちの子ども達は本当に仲良しね」


 「そうだね。後継争いとかで兄弟同士が口も聞かないなんて結構耳にするよね?」


 まぁ、そこら辺は親の影響が大きいんじゃないだろうか。

 父上、母上は良い意味で貴族っぽさが欠けている所があるからね。

 変に偉ぶらない所とか特に。民に気安く声を掛ける点もワイ的にはGOODやで!

 そんな2人に愛情持って育てられたらそりゃあこんな可愛い妹弟に育つ筈ですって。

 私ですか?良い性格してるでしょう?何ですかその目は!ヽ(`Д´)ノプンプン 


 まぁ、親しみやすさって言うのは為政者としては多分減点な部分もあるんだろうけど、2人の外見は漫画に出て来るような貴族100%な美しさでそれっぽい・・・・・雰囲気があるからプラマイゼロどころか大幅プラスって感じなんだよね。ホント羨ましいっす(´Д⊂ヽ

 

 

 「まぁ、うちのお兄ちゃんは妹、弟が大好きだからね。安心だよ」


 「そうね。ただ偶に好き過ぎて暴走するのは心配よね?」


 こら、お2人さん。

 何をおかしそうに笑ってるんですか!

 兄が下の子たちを可愛がるのは普通でしょ?


 『?』


 ほら、イリスとオルトーも「なに?」って顔してるでしょ。

 その話はやめやめ。


 

 大体1時間ぐらい取り留めのない話をした後、父上と僕ちゃんは退出しました。

 父上には仕事がありますからね。

 僕ですか?鍛錬ですよ。




 「今日は少し厳しくいくぞ」


 ライゼンさんちょっと待って下さい。

 何故に?


 「今日はいつもより鍛錬に取れる時間が短い。だから質で量を補う。それだけだ」


 いや、それ極論過ぎませんかね?

 今でさえ、いっぱいいっぱいどころか軽く死ねるのに。それより厳しくとか僕ちゃんを殺す気ですか?二心でもあるんですか?


 「我はいつもお主の事を考えておるぞ?」


 いや、その笑みがもう邪悪なものにしか見えんのですよ。

 どこぞの人気悪役っかってぐらいに似合ってます、決まってます。


 「訳の分からん事をグダグダと、良いから早くしろ。そうやって鍛錬を伸ばせば伸ばすほど内容は厳しくなるぞ?」


 

 皆様、逝って来ます。お元気で(´;ω;`)



 その後、兵士におんぶされて屋敷に運ばれる少年が居たとか居なかったとか。

 

 

 8/19の活動報告をご覧になってない方はそちらの方をご覧下さい。

 それでは皆さん失礼致しやす_(:3」∠)_

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