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第43話

 餃子おいひいです

 本日12時にもう1話置いて来ます。

 さて只今私は料理を作っております。

 その名は餃子。

 現代でもたくさんのグルメ番組に取り上げられ、ご家庭から本格中華料理まで様々な顔を持つバラエティに富んだ料理と言えましょう。


 そんな餃子を私作ってます。

 元の世界に居た頃はよく作ってましたさ。

 連休になると当然の様に作って食べてました。


 この世界でも食べたいと思っておりましたが皮を作るのに苦労した訳で御座います。

 皮なんて市販のもの買ってたもんだから、開発当初は途方に暮れましたとも。

 何が材料なのか全く以て分からないのです。

 タネは簡単でしたよ。肉、ネギン(ネギ)、ニーラ(にら)、ベッサ(キャベツ)。調味料の醤油や酢は母上達料理部隊が作っちゃうんですもん。本気マジで感謝です。


 皮の話ですが、色的に卵は使わないと思って、じゃあ何を使うのかなと思いウンウン悩んで漸く小麦粉使うんじゃないかと思い至った訳です。

 とりあえず、小麦粉に水を混ぜたのですが、それでも上手くいかないのです。

 それじゃあお湯はどうだとやってみると常温の水より手応えはありましたが何かが足りない気がしました。

 これ以上は素人には無理だと思い母上達にお任せしていたのですが、遂に昨日これではないかと試作品を見せられました。問題ないと見て、今日餃子を作っている訳です。


 ニンニクや生姜は見つけられていませんがもう我慢出来んのです。

 ってことでお料理しております。

 ネギン、ニーラを細かく切り、そこに挽肉を加えこねます。

 醤油を注ぎながらこねて行きます。

 生姜があればもうちょい具材のまとまり具合が良くなるんだけど仕方ない。

 混ぜ込んだタネを自家製皮に包み焼いて行きます。

 

 餃子って火の通し方で変わりますもんね?

 揚げ餃子、水餃子、焼き餃子。

 今回私が作るのは焼きです。焼きと言ってもぱりぱり羽根つきみたいに焼くのではなく、焼く際にこまめに水や酒を加えてしっとり焼き上げます。蒸し焼きってやつですかね?

 お袋の味ってやつでいつもこれなんですよね。



 そして出来上がりました。匂いがもうね、食欲をそそります。

 料理部隊の女性の方々もちらちらこちらを気にしています。母上も興味津々のご様子。

 これが欲しいのか?欲しいんだろう?勿論どうぞ。

 ちゃんと父上、イリス、オルトーも呼んでおります。

 他にも兵士達やマリウス、キルトにライゼンも。

 呼んでもないのにマックスの野郎は匂いを嗅ぎつけて来やがった、チッ。

 

 結構な大人数になってしまったので、料理部隊+僕ちゃんが焼きを担当し、他の人達が餃子の包みと言う風に分業してせっせと作って行きます。

 皆が楽しそうに餃子を包む姿は何か良いですね。

 イリスやオルトーがアリサに手解きを受けながら顔を白くして頑張って包む様子に癒され、マリウスやキルトが包むのに悪戦苦闘するのに笑い、モッチーが触手を使いパッパと曲技の様に包む姿に感嘆の声を上げ、ワイワイガヤガヤと盛り上がってます。

 ブランドさんとヘレーヌ、マックスとミッシェルさんの夫婦が仲睦まじく共同作業する姿に俺だけでなく独身の兵士達が心の中で悲しみと嫉妬に荒れ狂ったのは想像に難くないだろう。ラムトは義父と母の邪魔にならないようにしていたが義父に捕まり結局家族3人

 おい、そこのリア充サボり魔何出来たのつまみ食いしてんだ。しばき倒すぞゴルァァ!!


 そして、恐らく全員に行き渡る量を作り終えました。

 それでは皆で頂きましょうか。

 ほら、カゲゾウもそんな隅に居ないで来いって。

 では、ご唱和ください。せーの


 『いただきます!』


 食べた皆が1つ食べ終えるとすぐに2つ目3つ目と食べて行きます。

 餃子って橋が進むよねぇ。フォークだけど。

 

 「兄様、これね、イリスが包んだの!すっっっごく美味しい!!」

 「僕もつちゅんだのおいしぃ」


 そうか、美味いか。自分が手伝った料理って何故か美味いよね?

 相乗効果ってやつなのかな?


 「これは癖になりますね」


 カゲゾウに餃子スキーの素質有りと見た!


 「酒のつまみに良さそうだ」


 ライゼン流石だな。早くも酒とのコンボを考え付くとは。

 

 「けど何か足りねえよな、パンじゃなくて何かこうガツガツいけるようなものっつうか」


 キルトも鋭いな。

 そう米が欲しい。餃子だけでも良いかもしれないけど俺はやっぱり米とセットで食いたい。

 ただ近隣の国でも探してるんだが、見つかっていないのだ。

 捜索範囲広げるか?いや、でもそれじゃあ空忍への負担が大きすぎる。

 悩ましいな。


 「兄様!私が作ったの食べて!」

 「ぼ、ぼくのも!」


 くううううう

 泣かせやがって。俺もう死んでも良いや。

 愛しのイリス、オルトーの手作り愛情たっぷり(勘違い)餃子だぁ

 

 「ありがとな、頂くよ。」


 うまい!!

 何て美味さだ。正に至高だ!革命だ!(錯乱)


 「どう?」

 「どぉ?」


 「うん、とっても美味しいよ。よく出来てる。」


 2人の笑顔にまた癒されます。

 幸せだ~。


 「アッシュ、このギョーザ凄いね。これは人気出るよ!」


 父上ハイテンション

 確かにこの餃子なら材料費もそこまで掛からないだろうし、人気商品間違いなしでしょう。

 てか父上も領主らしくなって来ましたね。商品としての価値で物を見るようになるとは。

 息子は感涙でありますよ。


 ぷるぷる


 「アッシュ・・・所でその後ろの黒いのは何だい?」


 「え?」


 振り向くと足元に黒い物体が。

 何コレ?黒いスライムか?

 あ、モッチーが寄って行った。


 プルプルプル?

 ぷるぷる

 プルプル!

 ぷる~ん! 


 よく分からんが話は弾んでいる・・・・ように見える。


 「お主は魔物によく好かれるな?」


 いや、まだ好かれていると決まった訳じゃないからな?ライゼン。

 だが、引っ掛かる部分もある。

 忘れてたけどそもそも俺の良縁スキルって魔物にも有効なのか?


 (それは・・・・・・・(≧▽≦))


 おい神様、はっきり言えや

 全く以て分からねぇぞ


 調教スキルとかの類は未だステータスにはないから、やっぱり良縁スキルが怪しいと思うんだけどなぁ

 確証はないからな~断定はダメかなぁ


 「あのスライムはお傍に置くと良いですぞ?」


 「うわぁ!!ってダンジョウか」


 ふぉっふぉっふぉと笑いながら突然現れたのはダンジョウ爺、先代カゲゾウで空忍達のまとめ役である。

 ダンジョウと言う名を聞いて戦国時代の梟雄を連想したのは俺だけじゃない筈だ。元ネタがその人かどうかは知らない。てか聞けないよ。貴方の名前の由来は爆弾正ですか?なんてさ。

 刺客の件で呼び寄せたのだが、彼、正直俺は化け物の部類に入ると思う。

 今みたいに何処でも神出鬼没に現れ僕ちゃんの寿命を縮めて来る心臓に悪い爺さんなのだ。

 カゲゾウでも正確にダンジョウの気配を感知するのは無理らしいので実質やろうと思えば何でもやりたい放題できる爺ちゃんなのである。

 本人は「只の隠居じゃ」と言って領内の子どもたちと触れ合ってる姿を見掛ける。

 なのに気付くと傍にいるのだ。軽くホラーである。


 「でも仲間になるかなんて分かんないよ?」


 「何を仰るか。仲間になりたくなければ態々こんな人の多い場所に現れますまいよ。それに少し前から坊の様子を窺っておったしの。ふぉっふぉっふぉ。」


 おい、今聞き捨てならんこと聞こえたが


 「前からって何時から?」


 「そうじゃのう。儂が気付いたのは男爵様達がご家族で出掛けられた日からかのう。」


 一週間前からって・・・・

 あ、そう言えばご飯食べてる時何かの気配感じたけどあの時か!


 「思い当たる節があった様じゃのう。まぁ、害もないようじゃし、面白そうじゃったから放っておいたのじゃよ。ふぉっふぉっふぉ。」


 完全に後者のが理由だろ。

 ったく、腕は確かなのに何と言うかこの遊び癖?がなぁ。

 まぁ、こんな性格だから子どもたちから人気なんだろうけどさ。

 これに振り回されるこっちとしては、はぁ


 「若いもんがそんな溜息しとったらすぐに老けますぞ?」


 「ダンジョウのせいだよ、分かってる?」


 「ふぉっふぉっふぉ」


 柳に風だ。嫌味も難なく流される。

 あ~このじっちゃんには多分一生かなわない、そんな気がする。


 

 そしてモッチーが黒いスライムを連れてこっちに来た。


 プルプル!


 この子も仲間に入れてあげて!的なニュアンスだと思う。

 僕ちゃんとしては問題ないんで構いませんがね。ダンジョウも勧めてるし。

 

 「OK、って分かんないか。良いよ、今から君も仲間だ。よろしく頼むよ。」


 ぷる!


 そいじゃあお約束の鑑定っと


 シャドウスライム  属性 影


 Lv.10  HP 30/30  MP 10/40


 スキル


 影魔法Lv.2

 気配遮断lv.2



 シャドウスライムとな?

 何となく忍っぽいな。

 多分影に隠れたりとか出来るんだろう。つかそれぐらいしか俺が気付かなかった理由がない。

 レベルは低いけど持ってるスキルは有用そうだよな。

 鍛えて行けばモッチーの様に武闘派スライムに・・・・・っていいのかなそれで?


 「どうじゃ?影の護衛には持って来いじゃろう?」


 「確かにそうみたいだね。正に忍者みたいなスキル構成だし。」


 「ふむ、忍者スライムか。・・・・・・面白そうじゃの」


 いかん、ダンジョウの面白そうスイッチ押しちゃった。

 このシャドウスライムの将来が決まってしまいました、ごめんね?

 忍者系スライムって色物感半端じゃないんですが。


 ぷるぷる!


 あ、そうだな。名前決めなきゃな。

 どんなのにするかな?

 

 

 クロスケ、ク〇ムボン、まっくろく〇すけ、しげる、かつのり、みきひさ・・・・・・

 いかん、思いつく名前が何故か偏って行くぞ。

 ここはシンプルに


 「クロでどうだ?」


 ぷるぷる


 おお、OKでました。

 これからよろしくな、と手を出すと迷いながらもおずおずといった感じで触手を出して来ました。

 この子シャイなのかもしれない。


 「兄様、その子何!!」


 マイシスターが早速ロックオンなさったようです。

 ただ、クロが怖がるから少し落ち着かせよう。


 「イリス、この子は新しい仲間のクロだ。大人しい子だから怖がらせちゃ駄目だよ?」


 「分かったの!私イリス!」


 ぷるぷ~る


 またもビクつきながらイリスに近づくクロ。

 何となく庇護欲をそそるなぁ

 そして案の定撫でられまくってる。

 諦めろクロ。

 モッチーもラルフも通って来た道だ。


 それをオルトーがじっと見てる。

 興味はあるんだけど尻込みしてるんです。かわええ


 

 こうして餃子試食会はクロの加入と言うよく分からない形で終わりを迎えた。



 〇 ??? 〇



 「ありゃ美味そうだな!」

 戦の神が酒を飲みながら嬉々とした声を上げる。


 同じ様に神達は沸き立っている。

 自分達の知らない料理がまた生まれたのだ。

 因みにフライドモーイとモーイチップスの時も大変盛り上がっていた。

 神達には食欲・性欲・睡眠欲の人間における三大欲求が存在しない。

 そんな彼等ではあるが娯楽としては食事を楽しむことが出来る。


 アシュラードより以前の転生者、転移者も幾つか地球の料理を再現しているが、その何れも大きく広まってはいない。その為異世界オリシスの食文化もそこまで発達していない。

 そう言った中で、アドバンス家が(大元はアシュラードだが)生み出した数々の料理は神々にとっても楽しみの一つとなっていた。


 「やっぱり今回のやつはこれだけ取って見ても大当たりだな」


 神達の目の前にはたくさんの料理が並べられている。

 これは主にとある二柱の神によるものだ。


 それ以外の神達は料理を作ることは出来ない。

 基本的に神達は自分の神名に沿った力しか使えない。

 例えるなら武の神や戦の神は戦闘に特化した力を、魔法の神ならば魔法の力をと言ったような具合に多少の個神差はあれど、どの神も何かに特化した力しか持たない。

 とは言ってもそれだけでも十分に超越した力をそれぞれが持っているのだが。



 「けどなぁ、やっぱりこうやって集まった時にしか食べられないのってどうにかならないのかなぁ」


 「そうは言っても、我々には作れないだろう、諦めろ」


 そう言って魔法の神は道具の神を宥める。

 この道具の神、いやショタ爺は何かと問題を起こす。

 それを魔法の神は警戒しているのだ。

 理由は単純で自分に飛び火しない為と言う非常に利己的な考えであった。

 考え方自体は二柱とも大差なく、自分中心なのだが、自分の行動によって周囲に迷惑を掛けるか掛けないかという違いにより二柱の評価は異なって見える。とても不思議だ。


 「まぁ、あの者に供えさせれば良いかもしれんがその様な訳にも行くまい。ではな。」


 道具の神に釘を刺せたからか魔法の神は戻って行く。


 「そうだよねぇ~・・・・・・・あっ」


 もしここで魔法の神がこの場に残っており道具の神に付いていれば、このショタ爺神のちょっとした悪巧みを阻止できたのかもしれない。


 「良い事思いついちゃった~。となるとシルフェウスには無いから丁度良いのはっと」




 

 神とは試練を与えるものである。

 これはアシュラード・アドバンスが後世に残した言葉である。

 そして実はこの言葉には受け継がれることのなかった続きがあった

 

 

 「神、マジで滅びろ!!」



 

 スライム1匹増えちゃいました。

 作者の欲望からです。

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