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第42話

 のんびり回が続きます。

 本日2話目ですのでご注意を


 戻って来ました、マイホーム。

 帰って来たぞ、マイタウン。

 どうもみなさん、アシュラードです。


 殿荷ぁ!に絡まれた後は何事もなく戻って参りました。

 ネイガードさんに挨拶できなかったのは残念でしたが、ラルフのいる状態で王都には長くいられなかったのでまた次回に期待しよう。


 「お帰りなさい!」

 「おかえりなしゃい」


 おぉ、お兄ちゃんをお迎えしてくれたのか、ありがと


 「ラルフ!」

 「りゃるふ~」


 ええ、分かってましたさ。

 兄ちゃんが眼中になかったなんて(´;ω;`)


 「ぷっ、お気の毒ですなぁ、坊ちゃん」


 これでも喰らえ、アースニードル!!


 「そんなの見え見えですぜってうぉっ!!」


 其処は既に泥沼状態よ。

 馬鹿め!!ハードフィックス!

 これで足は封じた。


 「坊ちゃん、落ち着きやしょう!これは本気でマズイですって!」

 

 何を今更。戦争の口火を切ったのは貴様じゃあ!

 さてそれじゃあ、百発程ぶちのめして


 「アシュラード様、うちのバカが本当にすみません!ですから、どうか一発で、お願いします!」


 むむ、ミッシェルさんに頭を下げられては仕方ない。

 泣く泣く一発で我慢しましょうか。


 「マックスー、出来たお嫁さんに感謝しろよ~」


 「そこは拳を引く所じゃありやせんかねぇ!!」


 「マックス!あなたは何時になったらアシュラード様に敬意を払うのですか!今回は一発で許して頂くのですから感謝なさい!」


 「・・・・・・・」


 尻に敷かれてんなぁ。

 ま、容赦はしませんで、では。


 「せーのっ!」


 ドスン


 鈍い音がしました。

 え?勿論身体強化して殴りましたが、何か?


 どさっ


 マックス君前のめりにダウン!


 カンカンカン!!

 勝者、俺やで。




 その後屋敷に入るとライゼンより僕ちゃん達の留守を狙われたとの報告が・・・・

 よし、潰しましょうかね。

 者共戦じゃあ、鎧兜を揃えよ!


 父上は凄く心配してます。

 大丈夫だった?と何度も母上に尋ねてます。

 

 で、ライゼンによるとその襲った者の中にいた人物を鍛え直したいとの事。

 流石に僕らの前には顔を出せないと言う事でライゼンがその者の代わりにお願いして来た。

 父上も僕ちゃんも「えっ!?」てなったけど、とりあえずはライゼンを信じようと思う。

 そして、その元襲撃者や捕えた奴等の証言なんだけど、黒幕までは辿り着けそうになかとです。


 ただ、捜査については継続していくと決まり、この話はこれで一旦終わり、

 ではありません。


 「道中でアッシュが狙われたのもそうだが、男爵家うちを好く思わない存在が動き出している。これからどうするべきだと思う?」


 「あまり大事にはしたくないけど、警備を強化するべきではないでしょうか」


 これはワイの意見です。

 領の治安維持を考えても必要だと思います。


 「そうですね。ご領主様、我ら空忍の長老をお呼びしたいのですが、ご許可頂けないでしょうか?」


 長老?

 あぁ、カゲゾウ達一団のまとめ役だっけ?


 「その人はどの様な人なんだい?」


 「はい、先の刺客のような輩に対抗するにはうってつけの人材です。」


 まじでか!あんな気配もなく現れる相手に対抗できるってどんな凄腕だよ。

 こりゃあ頼もしいな。


 「そうか、ならこちらから頼む。資金などの必要な物があるようだったら言ってくれ。こちらで用意するから。」


 「ありがとうございます。それともう一つよろしいでしょうか?」


 「なんだい、カゲゾウ?」


 「アシュラード様に関わることなのですが、学校の方は如何致しましょう?」


 学校?

 何故に学校。


 「そうだね。アッシュには悪いけど、今の状況が続くようなら諦めてもらう他なさそうだね。」


 学校、諦める

 ぽくぽくぽくチーン!


 「もしかして、王都の学校の事ですか?」


 「そうだよ。貴族の子息・令嬢、優秀な一般の子が13~15歳の間通うのが通例になってるあの学校だよ?通うかどうかの判断は各家に任されているから、絶対に通わなきゃいけないって訳じゃないんだ。」


 へー、自由だな。

 まぁ、義務教育の考えなんてこっちはないか。つか2年先の話か。

 けど正直有り難いっすね。偉ぶった貴族の坊ちゃん、嬢ちゃんに囲まれて3年なんか無理ですしね。

 そんな時間あったら領内で料理研究してた方が全然有意義だし楽しいですもんね。


 「まぁ、学校に行って交友関係を築いてないと後々苦労するんだけどね?」


 そう言えば父上も王都の学校には行かなかったって言ってたっけ。

 まぁ、かく言う俺も大学時代サークルに入ってなくて先輩からの楽な講義とか教授のテスト傾向とかお得な情報一切無くて単位取るの苦労したっけな。

 

 イメージでの話になるけど、行かなければ益はないけれど、損するほどの事もないって感じかな?

 ラスカルと通うのも悪くはなさそうだけど、アイツ一学年上だし会えるかすら分かんないからな。

  

 「いえ、大丈夫です、父上。命には代えられませんし」


 「まぁ、まだ時間はあるからどうなるか分からないけど、覚悟はしておいてね?」


 か・く・ご?


 「同年代のご令嬢と直に接する機会を逃すことになるって事だよ。唯でさえアッシュは他の家から避けられてる。この機会を逃したら多分国内のご令嬢をお嫁さんに出来る可能性は無きに等しくなると思う。」


 Oh・・・・・・

 基本この世界では他国同士の貴族がくっつくことは珍しい。

 王族とか身分の高い人達は別なんだけどね?

 何ですか?つまり、一生独身ってことっすか?

 HAHAHAHA・・・・・はぁ


 祝!第二の人生でも独身決定!!

 あれ、目からしょっぱい汁が


 「でも、何とか出来れば大丈夫だから、ね?」


 それは慰めになっとらんですよ父上ぇぇ。

 あの刺客がそう易々と現れるとも思えないし、何より捕えたとしても情報をぺらぺ~らと吐く訳がない。


 (諦めるな!いざとなりゃ奴隷の美女でもブチッ!!


 (男色と言うのも捨てがtブチィィ!!


 うるせぇぞ!

 他人事だからって騒ぎやがって。

 神がなんぼのもんじゃい!三枚に下ろすぞ!


 (やれるもんならやってみな~)


 (やはり今回のは面白いな、当たりだ)


 もうやだぁ~

 おうちかえる~



 ◇◇◇



 フロンテルムに戻って一月が経ちました。

 相変わらず、ライゼンやキルトに鍛錬でボコられてます。

 これは上司への暴力行為ではないでしょうか?

 あなた達、日頃のストレス私にぶつけてません?


 「そんな事を考える余裕があるなら、もう1セット行けるな?」


 げぇ、藪蛇でした。


 「やるぞ、主」


 キルト君少しは主を思いやって下さい。

 このままじゃ君の主は死んでしまいます。


 結局、この後も2セット追加されるのであった。

 納得いかんのです。




 その翌日、僕ちゃん達は家族でピクニックであります。

 イリスは父上に、オルトーは母上にそれぞれ抱かれ、僕ちゃんは頭上にモッチー、そしてラルフと並んで参りました。

 ピクニックと言っても男爵邸から程なくの所にある平原です。

 それでも最近ご無沙汰だった家族全員での団らんです。

 今は少し早い昼ご飯をとっています。態々、簡易机や椅子を持ち込んでのピクニック。

 果たしてこれはピクニックと言えるのだろうか。

 まぁ、嬉しそうな妹や弟を見ていたらそんな些細なことどうでもいいやと思います。


 

 「おいしいね~」


 「あ、オルトー駄目じゃない!溢してる!」


 オルトーの世話を焼くイリス。

 そしてイリスに口元を拭かれるオルトー。


 おい、誰かカメラ持って来い!!

 この瞬間を何としても記録に残すのだ!


 ぷるーん


 「ん?」


 後ろを見るが誰も居ない。

 おかしいな、今の音。モッチーは俺の膝の上だしな。


 プルプル


 ほいほい、お水どうぞ。

 そして何故かその時ラルフは俺の足元を凝視してた。

 どうした、もしかして僕ちゃん食い物でも落としちゃったか?


 (ん、主、問題ない)


 そうか、そいじゃあいいや

 ほら、唐揚げお食べ。


 (我、これ、好き)


 美味しいよね、唐揚げ。

 おっと、父上出汁巻きは譲りませんぞ!!


 「あなた!アッシュ!まだたくさんあるからみっともないことしないの!」


 『はい、すいません』


 母は強し。そして男とは弱いものだ。

 

 「兄様、これあげる。」


 そう言ってイリスはピマンをくれる。因みにピーマンとよく似た野菜である。

 これが心からの気遣いならお兄ちゃん嬉しいんだけどな。

 

 「イリス、お兄ちゃんに嫌いな物押し付けちゃ駄目でしょ?自分で食べなさい。」


 そう、イリスはピマンが大の苦手なのである。

 ピーマンもそうだが、あの苦みがどうしても辛いようだ。


 「押し付けてないもん!兄様が好きだからあげただけだもん!」


 別に私ピマンの事は好きではありません。特に嫌いでもないですけど。


 「イリス、好き嫌いしてると大きくなれないし、母上みたいに綺麗になれないよ?それでも良いなら兄ちゃんが食べちゃおっかな~」


 「た、食べる!イリスが食べるの!」


 急いでピマンを手元に寄せるイリス。可愛いのぉ。

 彼女は母上に凄~く憧れてるから、こう言うと大体何とかなる。


 「そっかぁ、でもピマンだけじゃあれだから・・・兄ちゃんのハンバーグと一緒に食べな?」


 「良いの!?わーい!わーい!」


 「本当にアッシュは甘いんだから。でも、ありがとうね?」


 大丈夫ですよ、母上。

 これでもお兄ちゃんですからね、えっへん。


 「じゃあ、あにうえ、ぼくのはんばーぐあげりゅね?」


 あああああああああ

 オルトー君、なんて優しい子なんだ。

 良いんだよ?好きなんだからお食べ?

 

 「いりゃないの?」


 ああ、そんな目をうるうるさせないでくれぇぇぇぇ

 是非とも頂きます!!


 「はい、あーん」


 あーん、もぐもぐ

 幸せじゃあ、儂はなんて幸せ者なんじゃあ(´;ω;`)ブワッ

 よし、この子たちを狙うクソ共は全員首チョンパだ。異論は認めん。

 

 「美味しいよ?ありがとね、オルトー」


 ニコッと笑顔のオルトー君天使や~

 この笑顔を守る為なら我が輩修羅となる覚悟がございます。


 「兄様、私も、私もピマン食べたの!ほら!」


 「おっ、偉いねイリス。よしよし」


 頭を撫でると嬉しそうにはにかむマイシスター

 これまた天使やで~


 


 昼食を取り終えると兄妹3人で遊び倒します。

 父上と母上は少し離れたところで見守っております。

 2人の時間楽しんで下され。

 そして僕ちゃんは土魔法で簡単な滑り台を作成。

 角は尖らないように細心の注意を払います。小さい2人に怪我なんかさせたくないですしね。

 

 「兄様すごい!!」

 「しゅごい!!」 


 兄ちゃん鼻高々です。

 ちゃんと階段にも手すりを付け落ちないような安心設計です。


 「ほら、2人とも滑ってごらん」


 トタトタと2人は階段を登っていきます。

 念には念を入れて滑り台の周囲の土は砂状にしております。

 過保護ではない!!これは当然の措置だ!


 登ったところで滑ろうとしません。

 いくらそんなに高くないとは言え、初めての滑り台に尻込みしているようです。

 ちょっと私も登ります。


 「大丈夫だから、こんな感じで横のところを掴みながらゆっくり滑ってごらん。」


 一回滑り方を見せます。

 お、イリスがチャレンジするようです。


 「ていっ!」


 おお、見事に滑って来ました。

 そして見事下に到着。

 

 「どうだった?」


 「最初はドキドキしたけど、おもしろかったの!」


 良かった良かった。楽しめたようで何よりです。

 はっ!オルトーが一人じゃないか!びくびくしてるぞ!急がねば!

 急いで滑り台に駆け上がります。


 「オルトー、お兄ちゃんと一緒に滑るかい?」


 「(コクコク)」


 僕ちゃんの足の間にオルトーを挟み、しっかりと抱えた状態で一気に滑ります。

 どうだろう、オルトーには早かったかな?


 「あにうえといっしょだとこわくなかった!」


 そうかそうかそれは良かった。


 それから何度も滑りました。

 2人とも楽しんでました。

 オルトーも最後の方は1人で滑れるようになってました。

 成長が速い。流石僕ちゃんの弟だな。


 その後は滑り台下の砂場で仲良く遊んでお開きとなりました。

 帰りは遊び疲れた二人を父上と僕ちゃんが背負って仲良く皆で帰りました。


 砂遊びとか云十年振りだけど楽しかったな。

 また時間がある時は皆で遊びに出たいですね。




 

 

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