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第30話

 投稿形式ですが、特にこれといった形ではなく、ぼちぼち更新していこうかなと思います。

 不定期更新と言ったやつでしょうか?

 少なくとも週一出来れば良いなと思ってます。

 もしそれ以上に投稿間隔が開いたら「うまひ頑張れ」と応援してもらえると助かります。




 3年が経ちました。

 うちの領の名も広く知れ渡り、他国からも人が訪れるようになりました。

 お金がどんどん入って来ます。

 うはうはですな。


 ただ、やはり揉め事は増えた気がします。

 食い倒れ通りそしてそれを取り囲む宿屋では他国の者がふとしたことで殴り合いになったり、おっかない人達が暗い商売をやろうと潜り込んで来たりと、治安維持に大変苦労してます。

 後者の人には比較的優しくOHANASHIしてお帰り頂きました。それでも帰ろうとしない迷惑な方々には無理矢理ご退場して頂きました。

 何処へ?なんて野暮なことは聞かないで下さい。



 この3年で色々なことがあったような気がします。

 その中で一番大きなニュースはブランドさんとヘレーヌの結婚です。


 ブランドさんこの手の話に限って奥手で周りは大変もやもやさせられました。

 ヘレーヌ自体は結構早くからOKサインを出してはいたのですが、ラノベ主人公が如く「え、なんか言った?」等の鈍感発言などを連発し、自分の気持ちは絶対に言わない(他人から見れば即バレ)、そして全くそのサインに気付かないグダグダっぷりでした。

 最終的にラムトから「いつまで母さんを待たせるつもりですか!!」とお説教され、その足でヘレーヌの下へ行きプロポーズと言う何とも情けない感じでした。


 陰でラムトに説教されてる所は笑いを堪えるのが大変でした。

 ラムトにはバレていたらしく後でお説教を頂いたのは良き思い出です。



 いやぁ、知り合いたちがどんどん結ばれていく中アッシュ君は未だ寂しい独り身です。

 皆さ~ん、僕結構優良物件ですよぉ。

 男爵家で身分はそこまで高くないけど、お金は有りますよ~。


 悲しくなって来た。この話は止めよう。



 話変わりますけど、マリウス君が昨年15歳になり成人しました。

 その時王都の教会で成人の儀を行った訳ですが、王都の女の子達が通り過ぎるマリウスを見る目がハートマークな訳ですよ。そいで、買い物に行くと店員の女の子からマダムまで人を選ばず、メロメロにして割引やらおまけやらがとんでもないことになりました。

 マリウスも普段はキリッとしているのですが、そういった時にしっかり笑顔を相手に見せる訳ですよ。

 どんなに堅い守りの婦女子達も最後にはそれに敢え無く陥落していく訳です。


 マリウスが垂らしじゃなくて良かったとその時は安堵したのを覚えています。

 因みにゴツイお兄さんにも目を付けられていたのは俺とマックスだけの秘密です。

 理由は簡単。マリウスをその道に進ませてしまっては冗談では済まなくなり、とんでもないことになりそうだからです。


 

 そんなマリウス君は今日も文官として書類を物凄いスピードで処理しています。

 

 「アシュラード様、手を動かしてください。」


 あ、はい。すみません。

 仕事には厳しいです。

 というか、最近は次期領主としての振る舞いを求められています。

 いかん、マリウス君が小姑化して来てる。


 等と考えていると部屋の扉がバタン!と開かれ1人の獣人が入って来ます。


 「おい、主。鍛錬の時間だぞー。」


 はい、キルト君です。大分体つきもしっかりしてきました。

 彼も来年には成人します。

 性格的にもかなり落ち着いたと思います。

 ただ・・・・


 「キルト、アシュラード様は政務の途中だ後にしてくれ。」


 「ああん?もう鍛錬の時間だろうが、マリウス。残りはテメーがやりゃ良いじゃねぇか。」


 「鍛錬も確かに大事だが、政務を後回しにする理由にはならない。アシュラード様は仕事が終わり次第俺がお送りする。今はお前だけで行けばいいだろう。」


 「はぁ?俺は、ライゼンさんに言われて呼びに来てんだよ。ほら、行くぞ、主。」


 「待て。それこそ政務の途中だとお前がライゼン殿に伝えれば済む話だろう。それにいつも言っている筈だ、ちゃんとアシュラード様に対して相応しい態度を取れと。」


 「何だてめぇ?今その話かんけーねーだろうが。」


 

 そう、この2人全く以て反りが合わないのだ。

 理性のマリウス、本能のキルトと言ったところか。

 今回のような遣り取りも二度や三度の話ではないのだ。


 そろそろ止めるか、と2人を注意しようとしたその時、


 「2人共!アシュラード様を困らせちゃ駄目でしょ!?」

 「だめでしょー!」

 「りゃ、りゃめらよー」


 可愛らしい声が3つ続いた。

 1人はアリサ。

 今では立派なうちのメイドとしてそつなく仕事をこなしてくれている。

 マリウスとキルトの口論を諫められる数少ない人物でもある。

 ネイガードさんとも手紙で連絡を取っていて、既に成人してすぐにアドバンス家を出ることがほぼ決まり掛けている。


 非常に惜しいが本人の意志を尊重したいので止めません。

 生き方ってのはやっぱり本人が決めることだもんね。



 そして、2人目はイリス。

 呂律もしっかりして、可愛さには更に磨きが掛かっています。

 髪は父上寄りで鮮やかな青です。ふつくしい・・・と声が出そうになる位です。

 結構なお転婆さんで兎に角元気っ子で可愛い子です。

 そして既に火魔法を使えます。



 3人目はオルトー。

 呂律はまだしっかりしていませんが、意思疎通は問題なくできます。

 髪は母上譲りの銀髪、顔の造りも父上似で将来イケメン間違いなしでしょう。

 性格は大人し目で、少し気弱です。でも、そこが可愛い。



 イリスとオルトーの2人はアリサにとても懐いていてアリサを見つけてはくっついて行くのが現在のアドバンス家での日常の一コマだ。

 恐らく今日も、アリサを見つけて付いて来たのだろう。

 羨ましい。



 「アシュラード様はマリウス君と仕事を終えてから鍛錬に向かって下さい。キルト君は私と一緒にライゼンさんに事情を報告に、良いですか?」


 『あっ、はい』


 情けない男子3人は素直に従うのでした。

 

 「ほら、キルト君行きますよ?」

 「行くよっ!」

 「い、いこぉ?」


 「お、おう」


 アリサに加えうちのぷりちーなイリスとオルトーにたじたじなキルト君は見事にクールダウンして鍛錬に向かうのでした。

 あれ?イリス、オルトー、お兄ちゃんのとこに居ても良いんだよ?

 お~い。


 行ってしまいました。

 お兄ちゃん悲しいデス。


 「アシュラード様、何となく考えていることは想像が付きますが、今は仕事を片付けましょう。」


 分かってるさ。

 妹や弟は何時か兄の下から離れて行くって。

 でもさ、まだ5歳と3歳だよ?早すぎるって!


 「分かりましたから、兎に角やりましょう。」


 何か扱い雑じゃないかな?

 一応領主の息子なんだけどなぁ。

 

 などと不満を覚えながら、渋々、仕事を片付けるのでした。

 僕まだ10歳なんですがねぇ。




 仕事が終わると今度は外に出て鍛錬の時間です。

 既にキルトは汗を掻いていて、丁度本格的な実戦形式に入るようです。

 その内容は多対一。

 勿論一がキルトです。仮にも彼は僕ちんの護衛なので、様々な状況に合わせての戦闘訓練な訳です。

 相手役は兵士達で人数は3、それぞれが木の剣を持っています。因みにこの木剣、僕ちゃんの発案です。本当は安全面から言えば竹刀の方が良かったんだけど、未だに竹が見つからず作れていないんです。

 そして相手役の人達には番号付きのゼッケン擬きを来てもらってます。この理由は後々。


 真剣よりは安全性があるとは言え、木刀は鈍器でもあるので両者共に鎧を着た状態です。それもあってかなり本気ガチなものが見られそうです。

 

 

 始まりました。

 まず1のゼッケンを着た兵士が挑みかかります。

 キルトはその剣を受けずに躱すことに専念します。

 理由は簡単で、残りの2人が受けた隙を狙っているからです。

 何度かそのやり取りが繰り返されます。

 すると、3人組の方が焦って来たようで、連携が若干ではありますが、雑になって来ます。

 この焦りはこのままキルトを制圧できないまま時間が過ぎると、3人がランニングだったり地獄組手だったり何らかのキツいペナルティーを負うことになるからです。逆にキルトは3人の攻撃を耐え凌ぐことが勝利条件なので、平気な顔をしてます。


 そして焦った1番の兵士が他の2人と合わせる前に突出します。

 キルトは透かさず前に踏み込み相手の胴を横に一閃します。

 それを見ていた審判のライゼンさんが「1番、止まれ!」と指示を出します。

 その時点で1番さんは終了となります。ゼッケンはその指示を仰ぐ為のものなのです。


 残りの2人は同時に襲い掛かりましたが、3対1で均衡を何とか保っていたキルトにはどうしようもなく、そこでタイムアップとなりました。


 

 キルトの腕前に感心していると、


 「来たか、準備しろ。」

 とライゼン師匠からお達しがありました。

 なので、準備運動をしっかりしてから鍛錬に臨みます。


 今日は初っ端からお師匠(死傷)との組手のようです。

 文字通り死を覚悟せねばなりません。


 この3年で大分僕自身も強くなったとは思うのですが、まだまだ近接戦闘では師匠に一撃を入れられていません。

 まぁ、これまでの年月で積み上げて来たライゼンの武術は僕ちゃんの武術とは文字通り年季が違うのでしょう。 

 この師匠と言うのは僕、ライゼン共に気に入っているので鍛錬中の間だけ使っています。


 

 さて、始まりました。

 今日の師匠は最初は様子見で行くようです。

 なので僕ちゃんから仕掛けます。


 「練気法!!」

 体中の血管に魔力を流すイメージし、身体能力の強化を行う。

 これやると凄く疲れます。でも、これを使わないと師匠との組手は成立しないので使わざるを得ないのです。

 そこから、縮地を使い距離を詰める。


 何か俺も段々人間離れして来たなぁと思いながら、蹴りを入れる。

 だが、その蹴りは無情にも空を切る。


 気付けば蹴り足を出した俺の左手に師匠が殴る態勢でいた。

 

 「マズッ!」

 咄嗟に拳の向かう方向に跳んで威力を分散させる。

 何とか重いダメージは避けられた。

 が、師匠のターンは終わらない。


 すぐに距離を詰めて来て、僕ちゃんに拳と蹴りの雨を降らす。

 はっきり言って全部捌くのは無理。

 数発は貰うのを前提に回避行動を取る。

 そしてタイミングを見計らい、師匠の足が伸びきった瞬間懐に飛び込み、投げ技を極めようとするが、


 「甘いわっ!!」


 ガチーン!!!


 「ってぇぇぇぇぇ!!」


 強烈なヘッドバッドを喰らい怯んだところを押さえつけられた。

 相変わらずの無敵さである。


 「いってぇ~。まさか、頭突きで来るとは思わなかったなぁ。あ~痛い~。」


 「元々はお主が我に使ったのだろうよ。一度使った技がまた通用すると思うな。そして自分が使った技を相手が使わない等と高を括るな、良いな?」


 「押忍っ!」


 厳しいねぇ。

 でも、だからこそライゼンに師事した人達は伸びるんだろうけど。


 「主、次は俺とやろうぜ?」


 キルト君、君の主は今大ダメージを受けているんだ。

 だから、少し休憩を、


 「良いから良いから、早くやろうぜ。」


 ちょっと、人の話聞いてる?

 聞いてないよね?

 あ、あーーーーーーーーーーー




 この後何回も組手をやらされグロッキーになるアシュラード君でした。








 〇 とある子爵領 大森林にて 〇



 「クソッ!ここもかよ!」


 男のすぐ近くには壊れた捕獲用の罠があった。

 男は割かし年が若く、猟師としては若手であった。

 男は森に5つ罠を仕掛けていたが、此処も含めた4つは間違いなく作為的に壊されていた。



 「冒険者の野郎共が全くよぉ!」


 確かに、猟師の罠を破壊し、獲物を奪っていく冒険者も中には存在する。

 この世界にはDNA鑑定や指紋・足跡の鑑定技術やスキルはないとされている。

 なので、バレない様にすれば罪には問われることはないのである。

 男は姿の見えない冒険者達に悪態をつくことしかできなかった。



 「はぁ、しゃーねぇ。最後んトコに行くとするか。」


 そう言って最後の罠を仕掛けた場所へ向かう。

 男はこれまで通りに、気配探知スキルを使いながら森の中を進む。

 魔物が多いこの森では猟師・冒険者関係なくこのスキルは必須である。

 そして、男は立ち止った。

 前方から、複数の気配を感じ取ったからだ。


 「此処に来て、魔物かよ。今日はホントツイてねぇな、全く。」


 男の戦闘能力は高くない。

 それに、個人で狩猟を行う際は出来るだけ戦闘を避けるというのがここの猟師の鉄則である。

 なので、このような場合は迂回して向かうか、出直すしかない。


 男は出直すことにした。

 悪いことが続いていたのもあって、縁起悪い今日は何をやっても駄目だろうと開き直ったからである。

 そして、この判断が男の命を救うことになった。

 なぜならば、 男の向かおうとした更に奥には


 100を超える魔物の群れがいたのだから。



 男は街に戻り、その日は仲間に愚痴を言いながら酒を飲んでダラダラと過ごした。

 翌日、恋人にそのことを知られ本気のビンタをお見舞いされていたが。



 その日のうちに、大森林にて魔物の群れらしき存在を確認したとの情報がそこの領主に届けられた。

 調査の結果、その情報は間違いないものとされ、領民達にも正式に伝えられた。

 それを知った男はあの罠はその群れによってなされたことではないかと思い至り、もし自分が最後の罠に向かっていたらと考えると震えが止まらなかった。





 


 

 


 

 相変わらず、不安の残る戦闘描写。

 期待ダメ!絶対!


 文字数も一投稿5000字以上を目標に頑張ります!

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