第3話
書き物ってやっぱり大変なんですね。難しい。あと文量。
スキルの数は膨大だった。
もうね、一々見てらんない。
まずは魔法系スキル。80ポイントで全魔法の才とかあったけど胡散臭いからスルー。〇〇魔法の才っていうのはあくまでも補助、例えば経験値増加とか魔法の威力アップとかそんな効果なんじゃないのかと思うんです。つまり〇〇の部分に該当する魔法を使えなくちゃ意味がないということ。だって、じゃないと〇〇魔法と〇〇魔法の才なんて区別しないでしょうに。
チッ
おい、今舌打ちしたなクソガミ。
まぁ、いいや
そんな理由でおれは魔法を3つとその3つと同じ魔法の才を取った。これでポイントは24減って残り52ポイントとなった。内訳は魔法が3つで15ポイント。それぞれの魔法の才が3つで9ポイントとなっている。
肉体系のスキルは取らなかった。
だって俺運動とか好きじゃないし。
後は使えそうな鑑定を10ポイントで取得し、残りの42ポイントの内36ポイントを消費し3つ、気になるスキルを取得した。
6ポイント余ったがこれでは自分的にどうでもいいスキルしか取れないので使わなかった。
気になってることもあるし。
そしてスキルの選択を終了する。
「スキルの選択が終了しましたが、ポイントが残っています。よろしいのですか?」
んー、これだっ!て感じのスキルはないんだよねー。
けど、勿体ないよなぁ。いっそ、誰かに譲・・・・あっ。
「神様、そもそもこのポイントって神の加護とかそういう意味合いの物なんですか?」
「少し長くなります。元々、オリシスの神である私自ら呼んだ者ということで、異世界行きを決めた者には100ポイントを無条件で与えています。確かにこれはある種の加護とも言えるでしょう。それに加えてその者たちが地球で過ごした期間を1年=1ポイントのレートで加算します。あなたの場合、100+40(年)ポイントということになります」
なるほど。つまり、
「残ったポイントを加護として他人に分け与えることは可能ですか?」
「それに対する回答は是です。1ポイント回すだけでもあの世界基準で十分に幸福を得ることが可能です。残りの6ポイント全部回すということでよろしいのですね?」
「あぁ、家族には孝行も碌に出来てなかったし丁度良い。会社の皆には俺が抜けて迷惑掛けるしな。3ポイントずつよろしく頼む」
「・・・・・・・・分かりました。ただ、あなたが勤めていた会社の方については人数が増える分個人への効力は多少薄まりますので。それではポイントを委譲します。・・・完了しました。それにしても、あなたという存在は本当におもしろいですね。今までの者たちの中でこのような振る舞いをした者は一人もいませんでしたよ?」
「そうか。・・・・っておい!さらっと重大な情報じゃねぇか!他にも俺と同じような奴らがいんのかよ」
もうタメ口だろうが気にしない。コイツが悪いのだ。俺は悪くない。
「といってもその者たちは既にオリシスでの生を終えていますから、あなたと関わることは恐らくないでしょうけど」
「びっくりさせないでくれよ。ところで、一通りは終わったはずだが、俺はまだ転生しないのか?」
「まだ一つだけやることが残っています。此処に来てからのあなたの言動を分析しあなたに相応しいあなただけの能力を授けます。そして、それと同時にあなたをオリシスへと転生させます」
俺に相応しい能力か。何だろ?思いつかんな。
それより、別れるんだから挨拶しとかないとな。
「神様、世話になった。これから先会えるか分からんから礼を言わせてもらうぞ。俺にチャンスをくれてありがとう。とりあえずは俺らしく生きようと思う」
返事がない。ただのしかばn「それ以上言うと存在消しますよ?」
「すいませんでしたぁぁぁぁ!!」
物凄い速さで土下座する。折角の機会を失う訳にはいかんのですよ。というかこのネタ知ってんのね。あなた大分染まってますよ。
「私は神なのですから、知らないことがあってはならないのです(`・ω・´)キリッ」
「それっぽく言っても駄目だぞ。お、体が光ってる」
もうすぐ転生するのかな?
あぁ、何だかワクワクするな。遠足前の小学生というのもこんな感じなんだろうな。もう、ウン十年以上前だから覚えてねぇや。
「ほんじゃ、行って来ます」
「言い忘れてましたが。赤子の時も意識はあるんで、授乳や排便の恥ずかしさに負けず頑張って下さいねー。」
「今言うことじゃねぇだろうがぁぁぁぁぁ」
そして40歳の中年は消えた。
そこに声が響く。
「今回はおもしろそうですね。では、あなたの紡ぐ物語楽しみにしていますよ」
スキルの詳細は後々ということで。