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第26話

 最近、無性にペット動画が見たくなります。

 余計寂しくなるから見ませんけどね?



 前回のあらすじ:神に最悪(災厄)なスキルを押し売りされた。



 先日は本当に酷い目に遭いました。

 多分僕が訴えたら確実に勝訴の紙をバン!とテレビカメラに向かって出せるぐらいの酷いものでした。

 起きた後はひたすらモッチーにプ二プ二させてもらい何とか怒りを鎮められました。

 俺にとっての神はモッチーだよ、いや割と本気で。


 そんなモッチーの訓練を現在行っています。

 その内容は魔法と何故か格闘術です。

 体から触手を手足のように伸ばして本当に格闘しています。

 武闘派スライム。う~ん、字を見るからに異質な感じですね。

 しかし、僕ちゃんモッチー全肯定なんで。

 えらいね~。凄いね~。と褒めて伸ばします。

 え?ただ甘いだけだって?

 何を言いますか!

 ライゼン師匠からも「これは見事。」と言わしめるほどのスライム拳法使いなんですからね?モッチーは。



 そして魔法は当初、「ライト」という灯り程度の技しか出来ませんでしたが、今では閃光弾の如く光る「フラッシュ」と言う技を覚え、目眩ましからの近接戦という恐ろしい戦闘法を身に着けつつあります。


 はっきり言って初見で防ぐことはかなり難しいと思われます。

 他にもふざけて教えた百裂拳的なマシンガン触手突きも手中に収めようとしており、実際接近戦では俺はモッチーには勝てないでしょうね。一体モッチーは何処へ向かおうというのか。


 そして悲しいことにイリスが「もっちーしゅごい!」とお兄ちゃんにあまり構ってくれなくなりました。

 ほ~らお兄ちゃんの魔法も凄いんだぞ~。

 土で龍が出来たぞー、イリスー、お~い。(´;ω;`)グズン

 なんで俺はもっと派手な魔法を選んでおかなかったのか・・・・・・・・・



 気を取り直しましょう!

 一旦休憩でモッチーはこっちに戻って来ます。

 そして水分補給をしています。スライムも喉が渇くのかな?やっぱりこの光景はいつ見ても不思議だ。

 その水分ですが、何故かポーションを飲んでいます。

 モッチーはポーションが好みらしいのです。

 具体的な理由は不明です。

 モッチーも疲れてるってことなのでしょうかね?

 


 そんなモッチーは最近、オルトーの事をとても気に掛けています。

 多分だけど、オルトーを守るべき存在って認識してるんじゃないかな?

 触手をぶらぶらしてあやす姿は立派なお兄ちゃん(お姉ちゃん?)です。

 そこにイリスが「わたしも~」と突撃するのもまたご愛敬と言ったところです。

 うらやmゲフンゲフン、微笑ましい限りですね。

 

 それじゃあ、mガシッ


 「お主も、さぼっとらんでやるぞ。」

 

 えーっと、ライゼンさん。

 僕今日はもう十分なんじゃないかな~って


 「何を言う。それこそ十分休んでおったのだからもう大丈夫であろう。行くぞ。」


 そんなぁぁぁぁぁ


 この後ボロボロの雑巾みたいになりました。起き上がれません。

 マックスがそんな僕ちんを見て大笑いして行きました。

 アイツは何れ新魔法の実験体にしてやる

 そう心に誓うのでした。


 そんな事を考えているとモッチーが寄って来てくれてプルプルと慰めてくれました。

 少し体の疲れや痛みが和らいだような気がします。

 あぁ、癒される~

 


 「明日は領主殿の剣術だったか。しっかりやるのだぞ?」


 何でライゼンは僕ちゃんを毎度絶望の淵に追いやるんですかねぇ?

 もうちょっと優しくしてくれたって良いじゃないですか。

  


 「お主の為だ。まだ先になるとは思うが、何れその力が必要となる時が来るかもしれん。その時の為に少しでも鍛えておいて損はない。」


 えぇ~。そんな不吉な未来、本気(マジ)で勘弁願いたいです。

 

 「何にしろしっかり励めと言う事だ。」


 まとめてきましたね!?

 そう言われてしまえば僕ちんに抗える余地はなかった・・・・・


 

 プルプルプル!!

 

 一緒に頑張ろうって?

 モッチーありがとう。

 僕ちゃん頑張るよ。

 

 とりあえず、湯浴みしよう。

 明日の事は明日に先延ばしだ。今考えたって仕方ない。

 現実逃避?してなきゃやってられないんですよ!こんちくしょう!!


 

 ああ、チートが欲しい。

 

 (だったrブチッ!!


 耳障りな声が聞こえてきそうだったのでそれをシャットアウトする。

 そう、この声こそ先日頂いた(押し付けられた)天啓スキルの恩恵(災厄)

 俺の異世界ライフをテレビドラマのドキュメンタリーを見るような感じで覗いている神々(性悪共)がちょくちょく喋り掛けて来るのだ。

 一応取り決めはして、無暗に声掛けしないとの事だったらしいが、今やその影はなく、俺が用を足してようが、物を食べてようが、寝てようがお構いなしに頭の中に話し掛けて来る。

 はっきり言って滅茶苦茶鬱陶しい。

 どの位かと言うと、電気を消して寝る段になって、耳元をブンブン飛び回る蚊の10倍は堅い。

 

 「我々は娯楽に飢えていますからね。諦めて下さい。」

 と無慈悲な通告を受けたが、これは流石に生活に支障が出るレベルだったので、直訴した。

 そしてどうにか声(騒音)を俺の方でシャットアウトできるようにしてもらった。

 感謝はしていない。

 原因を作ったのは向こうなのだから。



 最近静かだなと思っていたらこれですから、気を抜けません。

 

 

 「それじゃ、モッチーお湯浴みしよっか?」


 プルプル!!!


 モッチーさんは湯浴みが好きなスライムなのです。

 何か通っぽいな。

 おかげでモッチーの肌はいつも最高のコンディションです。 

 


 お湯に浸かってまったりして、その日は終わりとなりました。





 翌朝、起きて早々父上からお呼びがあった。

 父上の書斎に向かい扉をノックする。

 許可が出たので中に入ると、椅子に座って父上が「おはよう、アッシュ」と挨拶して来る。

 その表情は何処かぎこちない。何かに緊張している、そんな感じだ。


 「おはようございます、父上。」

 返事をすると、ふと、机の上にある書簡に目が着いた。

 その開かれた紙に付いている封蝋は見たことがない程立派なものだった。

 

 嫌な予感がする。

 呼ばれた理由も恐らくあの書簡が原因だろう。


 

 「朝から悪いけど、とても重大な話があるんだ。」


 いや、もう一思いに言ってくれ。

 引っ張られるとしんどいっす。



 「・・・・王子が・・・・・・フロンテルムに視察に来ることになっちゃったよ。」



 父が絞り出した言葉に天を仰ぐ。

 そして叫びたくなるのを何とか抑える。

 だが、それでも心の内は抑えられなかった。




 めんどくせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ




 外から聞こえて来る鳥の囀りはそんな俺をあざ笑うかのように軽やかで、俺は今すぐ二度寝したくなったのは言うまでもない。



 モッチー君は武闘派。

 少し物語が動く・・・・・・・・かも?

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