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第12話

 何故か分かりませんがPVが急に増えてて頭を捻ってます。当然ニヤニヤもしています。

 一先ず、お読み頂きありがとうございます。

 非常にゆっくりな「異世界だっさ!(笑)」ですがうまひが逃げない限りこれからもよろしくお願いします。 


 「ネイガードさん、お久し振りです」


 「アシュラード様も、お元気そうで何よりです」


 朝一で握手を交わす、5歳児とおっさんの構図。

 うん、おかしいね。

 マックス君、何がおかしいのかな?給与カットも辞しませんよ?


 「遅ればせながら、妹御のご誕生おめでとうございます」


 ネイガードさんが話が脱線しそうになるのをぴしゃりと抑える。

 流石です。


 「ありがとうございます。もう可愛くて仕方ないですね」


 「それはそれは、良いことですね。因みにお名前を伺ってもよろしいですか?」


 「大丈夫です。イリスです。将来は母上の様に美人になること間違いなしです!」


 うむ、父上と母上の美男・美女の血をちゃんと引いているから間違いないだろう。

 僕ですか?聞かないで下さいよ。

 髪は水色です。2人の髪色を丁度足して2で割った感じです。顔は良くもなく悪くもなく、印象に残り難い地味顔です。残念です。美男子にはなれそうにございません。


 「イリス様ですか、成程。それは大変でしたでしょう。お察しします」


 何が?とは言わない。

 これはイリスたん勝手に争奪戦のことを言っているのだ。

 いくら王都に根を張り情報網を持つとはいえ、一介の奴隷商人であるネイガードの耳にまで届いているということに頭が痛くなる。が、イリスの名前を聞いてから「知ってますよ。大変でしたね。」と繋ぐネイガードさんの口の上手さに素直に感謝と称賛を送りたくなる。

 もし、彼が「妹御の件大変でしたね。」→「それでお名前は?」と聞く順序を逆にしていたなら、俺は詮索を受けた様に感じ、気分を害していた可能性が高い。

 うーん、この技術マリウスやラムトに学ばせたい。

 俺が学べって?俺はいいんです。難しそうだし。



 「お気遣いありがたく」


 ちゃんとお礼を言っておく。

 気を遣ってもらったらお礼を言う。これは社会人のマナーですからね。

 私5歳ですけど。


 「いえ、お気になさらないで下さい。それでは早速ですがご商談といたしましょう」


 サッと流して、商談に入る。

 うーむ、本当にデキる男だ。


 「はい、よろしくお願いします。それでライゼンの件なんですけど」


 そう、今回の目的竜人ライゼン。

 この1年必死にお金を貯めた。全てはライゼンの為。

 俺の分の食費を削り、親の仇かのように近隣の魔物を狩ってはそれを金に換え。

 それはもう、頑張った。他に言葉がないぐらいに頑張った。

 誰か僕ちゃんを褒めて欲しい。

 おかげで、マックスなどからは「金の亡者」といじられることもあったさ。

 まぁ、レベルも上がったし、辛いことを除けば良い事ばかりだったかもしれない。


 「はい、金貨5枚になります」


 日本円で言えば500万円。高いと思うか、安いと思うか人それぞれだが、正直俺は安いと思う。

 戦闘スキルも比較的レベルが高く、竜人族ということで身体能力も高い。だが、一番重要なのは、自分の中に一本の筋をちゃんと持っているところだと思う。

 彼は恐らく俺が筋の通らないことをしようとしたら諫めるだろう。1年前に少し言葉を交わしただけだが彼が良識を持っていることを俺は疑ってない。こういう人材はどの様な組織であろうと必要不可欠だと俺は思う。いくら有能でも、上司の意見全肯定な奴より、ちゃんと苦言を呈してくれる人の方が組織にとっては有益だ。

 一応、ネイガードさんにはこの値段で良いのか確認した。


 彼は笑って

 「それをちゃんと理解して下さるアシュラード様だからこそ彼をお売りするのです」

 と言ってくれた。


 この様に、利益だけに囚われないネイガードさんは一流の商人だと思う。

 正直、お抱え商人になって欲しいぐらいだ。

 

 「お褒め頂き光栄です。ネイガードさん」


 そして、ライゼンと奴隷契約を結んだ後、奴隷から解放する。

 奴隷から解放すると、その者は自由の身になる。だから、奴隷解放をポンとやってしまう俺は傍から見ると異常な存在のようだ。

 異常で結構!俺の直臣になってもらうんだから、奴隷のままじゃ駄目でしょう。

 ライゼンにはうちの兵士達の訓練も見てもらいたいから尚更ね?


 ライゼンもこれには驚いていたようで、目をパチパチしていた。

 してやったりですぜ。ウヘヘ


 「よろしく頼むよ、ライゼン」


 手を差し出す。

 彼はどういう意味か分かっていないようだ。

 説明すると、


 「お主、やはり変わり者だな」

 と言って手を差し出してきた。

 掴んだ手は固く、何故か分からないけど、とても頼りがいのある手だった。


 皆には悪いが、商館を後にするとすぐ王都を出た。

 一応その為の準備もしていたから特に問題はない。

 急ぐ理由は単純。面倒事を避ける為。

 国王派・公爵派どちらにも属さなかったアドバンス家、その嫡子が戦闘力の高い竜人を手に入れた。

 こっちは何の気なしでも、向こうさんが敵対の意志ありと思ってしまう可能性が十分ある。

 何れこの情報は出回ることになるだろうが、今は出来るだけ内密にしておきたいのだ。

 ネズミさんもいたようだし。


 あぁ、一々こんなことに気を遣わなきゃならないなんて。

 

 「皆~、ライゼンごめんね。無理させて」


 「大丈夫ですって」

 「そうですよ、気にしないで下さい」

 「それじゃ、坊ちゃん美味い酒でも奢って下さいよ」


 うんうん。皆性格良すぎだろ、一人を除いて。


 「ありがとう、皆。フロンテルムに戻ったらマックス君以外には俺特製の料理を酒付きで振る舞うよ」


 そう言うと護衛の人達から歓声が上がる。

 喜んでもらえたようで何よりだ。


 「坊ちゃん、最近俺にだけ厳しくないですかね?」

 マックスよ、冗談だ。だから、いじけるな。

 そんな風に面白おかしく帰路に就いた




 と思ったら盗賊に襲われました。

 僕ちゃんは王都に行く度にこんな目に遭わなきゃならんのか?

 理不尽だ。






 

  


 

 盗賊カモを引き寄せる良縁スキル優秀(笑)


 今後の事について少し。

 ヒロインについてですが正直何処で出て来るのか作者も思いついてません。ごめんなさい。

 こんな子を出したいなという思いはあるのですが。

 ですので、ヒロイン待ちの方がいたらすみません。下手したら月単位で登場しません。

 

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