第七話 -絶対的衝撃の真実-
俺たちは途方に暮れていた。
そこにあのカノン・ジーク・エルクェイドが現れた。
「貴様どうしてここに?」
「あなたたちこそどうして?」
ここにいるカノンは最初にであった頃の人物だ。
よくよく話を聞いてみると、
カノンも魔王ハバネルに、
この世界へと飛ばされたみたいだ。
そして今フリーアースにいる、
カノン・ジーク・エルクェイドは、
偽物と知った。
からくりは解けたが、
どうやってフリーアースに、
戻ればいいのかわからない。
俺たちは悩むが、
一向に解決しない。
腹も減ってきた。
しかしこの世界の食べ物は、
まずいらしく、
とても食えないみたいだ。
今、フリーアースから、
食べ物を呼ぶわね。
スッと空間から出てきたのは、
パンとミルクだ。
「あ、まてよ。これを逆にりようできねーか?」
「え?」
俺は逆転の発想で、
能力を逆さま使えば、
フリーアースに戻れないかと、
考えたが甘かった。
「できたら、アタクシもそうしていたわ」
道はふさがれた。
でもきっとなにか道は残っているはず。
前向きに考えることにして、
今は腹ごしらえだ。
腹は満たされたが、
気分は最悪だ。
もしかしたら一生をここで、
過ごすかもしれない。
「アタクシの師匠がこの能力を使えていれば」
「誰だそれ?」
カノンの師匠もまたシドマだ。
最初に地球から来たのはカノンである。
カノンは地球で不慮の事故により亡くなった魂であった。
いわば選ばれしものである。
「なるほどな。どうりであの時一緒に違う世界で会おうって約束されたんだ」
ギガに心当たりがあるみたいだ。
「生前の記憶が正しければお前の本当の名前は、加野沙希だな?」
「覚えていらしたのですね。木島純太さん」
生前からの知り合いだった二人は、
お互いに顔を見合わせて笑っていた。
「生前の記憶か……ワタシにもあるな。小学校のときクラスで好きだった男子で、名前は確か武藤圭太郎。今は何をやってんだろう」
(思いっきり俺じゃんかそれ)
俺は目を丸くして、
ドキドキが止まらない。
「あ、そうそう。ワタシ本名は井江千沙てんだよ」
俺に衝撃が走った。
コガネットさんが、
まさか俺の初恋の人だったなんて思いもしなかった。
そしてコガネットさんと目が合ってしう。
俺は不自然に目を泳がせて、
辺りをきょろきょろしながら、
口笛を吹く。
「あ、本名晒していい感じですか? あたしは生前、喜多優衣て名前でした」
俺は「みんな死んでんだな」と思いつつも、
コガネットさんが気になって仕方ない。
しかも生前お互いに気にはしてなかった、
両想いだったとは……
(告白すりゃよかった!)
俺は木に頭を叩きつけた。
「どうした?」
「何でないんだ」
俺は親指を立てて苦笑いをした。
「それよりこのダークアースを出る方法を探さないと」
「そうだな」
俺たちは道なき道を進んだ。
3時間ぐらいあるいただろうか?
人が住んでいる小屋を発見する。
「こんばんは。おじゃまします」
「おい、コラ。あいうらの仲間か?」
中から出てきたのは、
杖を振り回した小汚いジジだ。
話を聞いてみると何やら、
悪魔がこの世界を、
乗っ取り暗闇の世界に、
しているようだ
俺たちは仕方なく、
悪魔退治をすることとなった。