第二話 -絶対的苦行-
シドマのもとに行き修行を申し込んだが拒否されてしまう。
理由は明らかである。
シドマは俺という存在をは知っていた。
そこで、衝撃の事実を聞かされる。
「カノンさまは、ギガを通して魔王ハバネルに操られいるのだ。ギガを何とかせねばならん。お前にその覚悟はあるか?」
信じられなった。
まさか仲間と思っていたギガ・コードが敵になるなんておもってもみなかた。
今の実力では勝てないのは明白。
俺は誓った「本気で苦行」すると。
その答えはシドマに届いた。
「厳しいぞ?」
俺は拳を突き上げうなずいた。
修行はランニングや腕立て伏せなどの基礎体力作りから始まる。
それから剣術や、少しの魔法をマスターしていく。
シドマとの対決で勝利するのが合格条件だ。
その日から修行は始まり、
最初は20回ぐらいが腕立て伏せができないでいた。
ランニングも運動場を2周するのがやっと。
俺は「ハアハア」と息を切らしながら顔をゆがめる。
シドマから棒で叩かれて喝を入れられる。
基礎体力作りは3ヵ月にも及んだ。
その間、ギガは相変わらず魔王ハバネルに操られて、
カノンを無下に扱っていた。
「やめてください。あなたをこの世界に呼んだのはアタクシですのよ。主人になんてことをするのです?」
「ほざけ。今は俺がお前のご主人さまだ、さあ、おとなしく言うことをきくんだ!」
俺の知らないとこでカノンはギガの性奴隷にされそうになっていた。
久々にカノンの様子を見にきたときに、
その光景をみてカノンを助けることにした。
「やめろギガ。お前は魔王ハバネルに操られているんだ」
だが、ギガの強さには、まだかなわなかった。
たった一撃の攻撃で吹き飛ばされてしまう。
そこへシドマがやってきて俺とカノンを連れて修行場に戻った。
「ありがとう、ビビーン。あなたが来てくれなかったらアタクシは性の奴隷にされているところでした。さすがは従順たる下僕ですね」
下僕とは「カチン」ときたがはなかったが、
たよってくれているので少しうれしかった。
「そうだ、あらたな仲間をどこかの世界から呼べないのか?」
カノンはこれを聞いて顔を曇らす。
シドマが「ゴホン」と咳ばらいをして俺に耳打ちをする。
「今はその能力をなくされてるのだ。魔王ハバネルの力でな」
本当に魔王ハバネルは厄介らしい。
一刻も早く倒さなければ、
このフリーアースは滅びつつある。
結局のところ、カノンがそばにいてくれれば安心だ。
だが甘かった。
翌日になりギガが攻めてきて、
剣を振りかざし近づいてくる。
「やめろ。やめてくれー!」
俺は必死になり剣を持ち応戦したが、
結果はやはり無残で文字通り歯が立たない。
そして胸を剣で刺されて殺された。
「また死ぬのか……」
俺は3度目の死を迎えることとなる。
そして転生は行われた――
フリーアースの世界でシドマの修行から始まる。