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第15話 突然の問い

 しばらく笑っていたセト達だったが、今度は迷惑をかけないように黙って歩き始めた。しばらくの間歩くと、自分たちの部屋が見えてきた。


 静かに自分の部屋に入ると、真正面にある窓をふと見つめた。カーテンの揺れは強くなり、風も冷たくなってきた。ひのりたちは、セトがやってきても起きることなく、安らかに眠っている。

「みんな、よく寝ていますね〜、私も寝ないと。おやすみなさい、リーちゃん」

『ハイ! おやすみなさい〜』

 リーフに軽く挨拶をし、みんなを起こさないように、セトはこっそり布団に入った。先ほどまで、冷たい外にいたのだから、布団の中はあたたかく感じた。


 セトがしばらく目を閉じていると、眠くなってきた。すると、リーフが小声で話し掛けてきた。

『セトちゃ〜ん、起こしてしまって大変申し訳ないのですが、












 魔法を、使ってみたくはありませんか?』


 リーフの言うことはあまりにも突然すぎた。セトは、驚いたあまり立ち上がり、2段ベッドに頭をぶつけてしまった。

「いたたた・・・ま、魔法なんていいですよ! 私には必要ありません〜!」

 ぶつけた頭を、そっとさすりながら、強くそう言ったセトだったが、実のところ心の中では、1度だけでも使ってみたいと思っていた。

『そうですか? ほんとうは使いたいんじゃありません〜?』

 リーフはにやけながら呟き、最後に『素直じゃないですよ〜?』と付け足した。セトはあくまでも素直になれないらしく、首を振り、否定し続けた。


『ではでは尋ねますが、みんながもう既に魔法が使えるとしたら、セトちゃんは使います〜?』

「え・・・?」


 リーフの言葉に、セトの動きが止まった。動揺したセトだったが、勿論リーフの言うことは嘘だ。ひのりたちは魔法が使えない。


「みんなも、魔法が使えるんですか・・・? ならば!」

『もしもの話ですよ〜、もしもの。ではこれからみんなを起こして、魔法が使いたいか聞いてみましょうか?』


 リーフは、どこで手に入れたか分からないメガホンを手に、ひのりたちをおこそうとしていた。リーフが、口にメガホンをあて、息を吸い込んだとき、セトは慌てて止めた。


「だっ、ダメですよ〜! みんなは安らかに眠りに付いているんですから!」

『じゃあ起きたらにしましょうね〜。起こしてすみませんです』


 リーフはぺこりと頭を下げ、暗闇に消えた。セトも1つ、頭を下げて眠りに付いた。セトは気づいていなかったが、いつのまにか、窓が閉まっていた。






     ◎     ◎     ◎


 翌朝6時。まだ太陽の光が窓から差し込んではいなかった。昨夜と比べては暖かく、やわらかく感じた。昨日遅く眠りについたセトは、まだ小さく寝息を立てて眠っている。毎朝、早起きのるいは5時半ごろからずっと起きていた。

 るいは、起きていてもやることがなかったので、ベランダに出て微笑みながら、日の出る様子をそっと見守っていた。

「きれいだわ・・・太陽っていいわね」

 小さく笑うと、少しだけうつむいた。その姿を見てパンチョは、るいのすぐ後ろに来てから、るいの周りをふわふわ飛んだ。


「パンチョ、今日はきっと快晴よ。・・・ところで、セトちゃんのことどう思う?」

 るいはパンチョのほうを向き、突然聞いた。パンチョは、一瞬困ったような顔をした。そして、苦笑いをして小さな声で答えた。


『私は・・・』

更新が遅くなった上、いつもより短くなってしまい、申し訳ございません! こんな駄文でも読んでくださって感謝します!!


では、次もよろしくお願いします。

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