歩。
もう題名に数字なんて関係させません。
適当につけます。
もちろん良い意味ですよ。
「...わが....いえ、稚草様、これから、アナタの素性をお話いたしましょう」
「辛く苦しい人生を歩まれた、稚草様の本当の、お話を」
そう宣言されて早二時間。
深刻な話をするから...と、甘い菓子とお茶が出現し、執事とメイドっぽい人が現れ、
色もなにも無かった場所に、草花が咲き乱れる。
....何処のファンタジーに飛んでく主人公なんだろう、私...。
「さて、準備もそろいましたし」
「私達のお話があまりにも退屈でしたら、是非ともお菓子を食べてお眠りになって」
「「...。でも」」
「次に御目覚めになった頃には、もう私達の世界についているでしょうから....。」
「よく、よく、御考えになってから、判断して下さいまし」
脅しきたーーーーーっ
え、何?しょぼーんて顔したら良いの?はいやるよーしょぼおおおおおおん}(・ω・`)
てゆうか、我が君さんはいつくるんだ?この人等の主的な人でしょ?
来て下さったら是非とも握手して、この二人の暴走を止めてもらいたいんだけど...
....あぁ、また可哀想な物を見る目に.....。
「「....それでは、お話ししましょう。」」
「その美しさは、お生まれに成ったときからずっと、ずっとお変わりない」
「いえ、まるで果実が育つかの様にゆっくりとお美しさを増す、」
「狂おしい程愛おしい、この世の至宝の珠の話を!!!」
「「私達の、愛しい我が君、稚草様の悪夢を!!!!」」
...。どっせーい!!!!!!
もうこれ以上に驚く事なんかなーーーーーんにもないぞ!!!!!!!!!!!
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ありきたりなお話しになりますby管理人
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稚草様は、この国の神々の、愛子としてお生まれになりました
高位の神様達から、沢山の贈り物を授かって、生をうけました。
その美貌は、どんなに頑な物の心も開き、そのお声は、天上を飛ぶお高い小鳥達をも誘いました
ですが、それを妬む者がいたのも事実でした
特に、愛子として生まれたにもかかわらず、それほどまでに力を得る事の無かったもう1人は。
その愛子は、ありとあらゆる悪鬼や、光の当らない者たちを呼び集め、彼女を襲いました
しかし、
未だ幼かった稚草様は、恐怖を知りませんでした
それは、ある意味最強の武器でした。
彼女は、全ての悲しみを受け入れ、全ての悲しい物達に優しく、優しく語りかけました。
_...あなたのお目目は、みっつなの?綺麗な赤い、宝石みたいね。
_...あなたの口は、凄く大きいのね。耳の悪い人でも、アナタの声ならよく聞こえるでしょうね。
_...あなたの体は、とてもごつごつしているのね。そんなに頑丈なら、どんな邪魔な岩でも砕けるわね。
_...あなたの心は、純粋ね。愛してほしくてたまらなかったのね。私が愛してあげるから。
世界の果てから集まった、影の部分は、一匹残らず綺麗な綺麗な神獣に成りました。
体は白く輝き、美しくなりました。
ただ1人を除いて。
そう、もう1人の愛子でした。
愛子は、遠くから、自分の集めた闇がぽつぽつと光り輝くのを見ていました。
忌々しげに寄せられた眉、苛つきから握りつぶした愛子の証。
もう、それは愛子ではなかった。
影は、彼女1人となり、彼女は、影の神となりました。
数々の悪行の所為で、彼女に与えられた至極の名は、堕ちて往きました
変わりにつけられた名は、「悪神」「邪神」
__...彼女は、未だに稚草様を狙っている
それを知った、天上の神々は、愛しい愛子を世界の果てにある場所へ逃がそうと考えました。
稚草様の魂を今の肉体から引き出し、最適なタイミングに、もっとも良い家庭を選んで
どうか、幸せであるようにと祈りながら、生を与えました。
そして、強い憎しみの力に溢れた邪神の力を100分の1にまで落とし、追放しました。
邪神は、赤い瞳をぎらつかせながら、真っ黒な美しい髪を振り乱し、神々にこう予言しました。
予言されてはならない、忌まわしい運命を....
神々は、蒼白になりました。
なぜなら、100分の1の力になっても尚、邪神の力はあふれる様に満たされていたからです。
弱い、浄化された怪物達は、直ぐさまその力に酔いしれ、再び悪逆の徒に成りました
高らかに笑う悪しき者共は、暗い奈落の海へと消えて往きました
「これが、稚草様の、お話です。」
「戸惑いはあるでしょうが、...記憶がお戻りになられるまでの辛抱でございますわ」
「私達は同行を許されていないので、共に世界にわたる事は出来ませんが...。」
「あちらの神々が、きっと貴方様を____「...りゅ...い...。」....っ!!!!!!」
「......我が君、お戻りになられたのですか......?」
震える声で、姉神が呼びかける
稚草は、ふわりと笑った。
「ただいま、愛らしき太陽の女神、リューイに、美しき月の女神、アルティ。」
稚草の口から、何かの名前が紡がれる。
それに反応するように、妹神が視界を涙で歪ませた
驚き、そして、最初に名を呼ばれえなかった事に内心悲しみつつも、姉神は気丈に笑った
「おかっ....おか、えりなさいませ、我が主っ」 「御帰りなさいませ、我が主」
稚草は、花の様に顔を綻ばせると、
ペシッ
二人の頭にチョップをいれた
「毎晩毎晩私の安眠を妨害してくれてどうもありがとう!!!!二人とも!!!!」
「あ、その...」
「それは......」
「私が君達以外の神様と仲良く戯れているのを遠くから見てなさいっ!!!」
「「.........無理ですわぁあああああああああっ!!!!!!!!」」
優しい時間が流れ、稚草はその間、ずっと笑っていた
『いつかきっと、私が世界を狂わした時に、愛しい愛しい我が妹は躯に杭を突き刺されて、滅びるだろう』
低く、重く、響く声。
高らかな笑いは、海底で静かに、静かに響く。
『そうなれば私が!!!!!愛しい我が妹に最初で最後の接吻を交わそう.....。』
もしかしたらシスコンの姉か兄なのかもしれない。
愛子=まなご、と呼ぶ.....はず?←
ここまで呼んで頂き、ありがとうございました