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Innocent Game  作者: Liar*
2/12

犬。

解り難かったかもしれませんが、犬=わん=ONE=1

となります。

馬鹿で何が悪いっ((



「先生ー、また千道さんが変な寝方してまーす」


変な寝方...と言われるのも頷ける、そんな体勢で寝ている学生が1人。

二本足しかついていない椅子にもたれ掛っていながら、机の上に足組をしてバランスをとっている。

なかなか寝ている者には出来ない芸当だが、


その学生...千道 稚草(せんどう ちぐさ)は、やってのけた



また、と言われるのだから、これが偶然ではない事が解る


黒板に向かっていた教師は、にっこりと笑って振り返った



「またなのか?」


その輝かしい笑顔とは裏腹に、どす黒い声が教室に響く

それに慣れているのか、生徒達は動じなかった



全くもって、慣れたくない事である。




「良いや、じゃあいつものしてあげて」


「「はーい」」




小さく溜め息をついた先生は、再び黒板に何かを書き始める

その間に、女子生徒達が、稚草の周りに集まった


因に、周りの男子生徒は、お喋りタイムを有効に使っている




「「せーのっ」」



明るいかけ声とともに、黄色い叫び声が上がった

それでもまだ起きない。中々の問題児である



「きゃーっ、あの人超格好良くない!?」


「今目線あったぁあ」


「どーしよ、メアド教えてくれるかなぁ」


「声も素敵だよねぇえー」



あからさまな態度で男子生徒を褒める女子

目線は校庭なのだが、肝心の男子が居ない


もちろん、ハッタリだからだ



稚草は、とにかく美形が大好きだ

男女問わず、自分好み、確実に美形と呼ばれる者が大好きで、ちょっと有名らしい


だから、こういう事を言えば喜んで飛び起きるのだ





「「美形楽園だよねぇえー」」





ムクッ



「美形どこーーーーっ!!!!!!?」



突然椅子から立ち上がり、丁度そばにいた女子生徒の胸ぐらを掴んだ稚草は、

溢れんばかりのエネルギーをフルに使い、体を揺さぶった


....。




若干白めになりつつある事に、早く気付いてほしい



「千道。」



つるの一声が響く



「....せ、んせ?」



稚草は、目一杯に両目を開くと、女子生徒の服を話した

崩れ落ちる様に、床にへたり込む女子生徒は、すぐ、慣れた様子で席に着いた

ぞろぞろと各自が席に着く中、稚草だけが黒板....”先生”を見て固まっている



「あ、あのせんせ「お前に発言の権利は無い。お前の所為でどれだけ授業が遅れているのか解ってるのか?もう3分42秒も経ってるんだぞ。全くもって毎回毎回私の事を馬鹿にしているのか?大概にしとかないと本気で怒るぞ、いや、今も怒っているんだがな。お前自分の罪わかってる?こうやって説教されてる事も罪、居眠りする事も罪、お前が酸素を吸う事自体が罪。わかる?大罪だよね、もう刑務所生活送れば?そっちの方が向いてるかもしれないぞ、逝って来い。大体お前みたいな身分の奴がここに居れること自体素晴らしく寛大な学校長や先生方や生徒の皆のおかげなんだけどね、わかってる?解ってやってるの?あぁあー、また重大な罪が積み重なったね。もうお前金払えば?金払って土下座して許しを請えば?」



中々ネチネチと言う先生である

笑顔で真っ暗オーラ全開の状態を保ち、さらには分厚い辞書らしいものを握りつぶしている

若干、傍に生けてあった花が枯れて落ちているが、最初からそうであった事にしておきたい。


それに動じないこのクラスも素晴らしく精神が鍛えられている事が伺える。




一番凄いのは、その言葉を向けられている稚草だ。


あれだけ言われておきながら正気を保ち続けている

いわゆる、鋼鉄の心臓だ。



「わかったなら、返事をして、座れ」


にっこりと黒い笑みをより一層深めた”先生”は、黒板に向かった

稚草は何も言わず席に座る


「返・事」




ビュンッと飛んで来たチョークを、額に刺して、稚草はブッ倒れた

後々復活するのか、クラスメイトは誰も助けなかった


もしかしたら、”先生”に無言の圧力で、



「ほっておけ」


と言われたからかもしれないが。



先生がこんな事を言っていいのか?

あくまで小説ですから。はい。

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