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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第24章

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ざわつきの残響

動画を閉じても、

胸のざわつきは消えなかった。


眠れない夜の静けさが、

余計に心を締めつける。


(……どうして、今なの)


母を失った喪失感。

俊介の優しさに寄りかかりきれない自分。


その隙間に、

大和の笑顔が入り込んでくる。


10年前の痛みが、

薄い膜を破って滲み出すようだった。


スマホを伏せ、深く息を吐く。


閉じた瞼の裏に浮かぶのは、

雪の中で笑う大和の横顔。


(幸せなら、それでいいのに)


そう思うのに、

胸の奥がじんわり熱くなる。


自分でも知らなかった感情が、

静かに目を覚ましていた。

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