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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第14章

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雪の夜、ひとりの女性

吹雪の夜だった。


店舗からの帰り道、大和は街灯の下で立ち尽くす女性に気づいた。

白い息を吐きながらスマホを耳に当てているが、

その表情は怒っているようで、

泣いているようでもあった。


通り過ぎようとした瞬間、

女性がふらりと足を取られ、雪の上に崩れ落ちた。


「大丈夫ですか」


気づけば、大和は駆け寄っていた。

女性は顔を上げ、驚いたように目を見開く。


「……すみません。ちょっと、めまいがして」


頬は赤く、手は冷たかった。

このままでは危ないと思い、

大和は近くの居酒屋「(あかり)」へ案内することにした。


「温かいものでも飲みませんか」


女性は少し迷ってから、小さく頷いた。

その仕草が、どこか美咲に似ていた。

胸の奥がわずかに痛む。

それでも大和は、

雪の中で震える彼女を放っておけなかった。


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