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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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気になる夜

その頃、大和はソファに沈みながら、

通知を開いていた。


白ワイン。

あの店。

夜の灯り。


そして──


> #ひとりディナー


(……ひとり、か)


胸の奥がふっと揺れる。


(なんか、違う)


写真の寄り方も、

光の柔らかさも、

タグの並びも。


全部が、

“誰かを意識している”温度になっている。


(……俺の“ディナーで使おうと思ってます”に反応して?)


(……なんでこんなに気になるんだ)


理由は分からない。

でも嫌じゃない。

むしろ心地よい。


(……俺、どうしたんだ)


スマホを置いても、

胸のざわつきは消えなかった。


葵は投稿を見返しながら、

白ワインをひと口飲む。


(……会いたい)


その気持ちが、

静かに、でも確実に膨らんでいく。

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