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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第11章

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2つの病室②

葵は母の異変に気づいた。


「最近、疲れやすくてね」

「ちょっと胸が痛むのよ」


母は笑っていたが、

その笑顔の奥にある不安を、

葵は敏感に感じ取っていた。


(お母さん……何か隠してる)


胸騒ぎが止まらなかった。


嫌な予感がした葵は

腰の重い母を連れて病院へ。


母の検査結果を聞くため、

病院の廊下で落ち着かない足取りで待っていた。

母は穏やかに座っている。

しかし、その手はわずかに震えていた。


診察室に呼ばれた瞬間、

葵の心臓は強く脈打った。


医師が静寂のなか言った。


「お母さまは……乳ガンの可能性があります。

詳しく検査をして、結果次第では治療をすぐに始める必要があります」


葵の視界が揺れた。


(どうして……

どうして私の家にも……)


母は強がって笑った。


「大丈夫よ、葵。

お母さん、まだまだ負けないから。

葵を1人にしないからね」


その笑顔が、

美咲の笑顔と重なることを、葵は知らなかった。

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