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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 沈丁花
第10章

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副作用

治療が進むにつれ、副作用が容赦なく美咲を襲った。


ある朝、洗面所から小さな悲鳴が聞こえた。


「……大和さん……」


駆けつけると、

美咲の手には抜け落ちた髪の束が握られていた。


「やだ……やだよ……」


美咲は鏡の前で崩れ落ちた。

大和はそっと彼女を抱きしめた。


「大丈夫だ。髪なんてまた生える。

お前は……お前はそのままで綺麗だよ」


美咲は声を殺して泣いた。


その涙は、

恐怖と、悔しさと、

そして“大和に迷惑をかけたくない”という気持ちが混ざった涙だった。

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